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笠槍周回(1)~槍、とおっ!

来週8月12日午前0時、いよいよ2年に一度の日本縦断レ-スTJARが開催される。今まではどこか他人事だったが、友人が参加するというだけでとても身近に感じるようになった。この日本最大かつ唯一無二の山岳レ-スにこの度友人が参加するということで、僕も待ち遠しくて仕方ない。その友人の景気づけと士気を高める意味合いも込め(あまり意味がない気もするが・・)、その前週となるこの週末に僕もそれなりの挑戦をする覚悟でいた。猿倉を早朝に出発し、白馬岳、朝日岳、栂海新道、親不知(日本海)を経て、寝ずに国道を73km走り抜け、翌朝から午前の内に猿倉に帰還する・・という計画。総延長は114km程。TJARを凝縮したような実に面白そうなコ-ス設定だと、計画時から一人机の上でニヤニヤし、準備も大方済ませていた。・・しかし先日交通事故を起こしてしまい、とてもそれどころではなくなってしまう。公言してしまった友人には恥ずかしい限りだが、仕方なく急遽近場の山へと向かうことになった。

今回も最近定着しつつある、2時起床。2時45分には自宅を出て、1時間で中尾到着。新穂高の無料駐車場は全くあてにしていないので、見に行くまでもなく最初から中尾発着と決めていた。3時55分、中尾橋をスタ-ト。暗闇に僅かな明かりを灯しながら、静かな息づかいで進んでいく。途中トンネル内で新穂高の無料駐車場脇を通過するが、当然の如く満車状態。後に笠山頂で会った松本のトレラン青年によると、昨夜(金曜夜)の時点で既に残り2台だったそうだ。そして間もなく新穂高。そのまま左俣林道へと進む。ゲ-トを越えてしばらく、いつも出ている左手の沢場に期待した。しかしどこにもその沢場はなく、少し焦った。やばい・・、水が涸れている!水はここか笠新道登山口で補給するつもりでいた為、水筒やペットボトルは空にしている。水なしで笠新道は登れない。登山口に水が出ていればいいが、あそこはただでさえ細いから出ていない可能性の方が高い。最悪笠は諦め、水量豊富な小池新道の方に向かおう・・。目的地は走りながら決めればいいと、妥協策をも練っていた。そして緊張の笠新道登山口。幸いにも水は出ていた。ヨシ、これで計画通り進める。目一杯喉を潤し、水筒を満タンに補給した。
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左俣林道ゲ-ト
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笠新道登山口  ※水場あり

水を得た魚のように、急登をガシガシと登る。結構僕は急登が好きなので、ここぞとばかりに高度と時間の稼ぎに全力を注いだ。黙々と登り続け、ふと振り返ると槍穂高の稜線が見えていた。2週間前に苦しめられた焼岳も見える。その右隣には、乗鞍岳。今頃TJARに出るその友人も最後の調整にと登っている頃だ。時折前方に現れる登山者を順に追い越し、杓子平手前で本日下山者1号とすれ違う。ここまで地図も時計も見ることなく、ただ黙々とラジオを聞きながら登り続けていた。
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焼岳(左)と乗鞍岳(右)
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稜線の左端に槍が見えた  ※光で少し欠けている

杓子平まで来れば、笠も近い。出発からここまでほぼ休まずに来たので、ここで初めて腰を下ろし少し休憩とする。朝から何も食べておらず、とにかく握り飯が食べたかった。この先、まずは目の前に聳える抜戸の稜線を目指す。心地良い杓子の草原を横断し抜戸の稜線への登りにかかると、多くの下山者らとすれ違った。このような場合大概好奇の目で見られているが、どこからか『日本海の・・』なんて声が聞こえてきた。きっとTJARのことでも言っているのかと想像したが、TJARも随分と認知されてきたのだなと感じた。しかし残念ながら僕はとてもそのレベルにはないし、今回の山行を終え、その思いは倍増した。
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杓子平から望む笠ヶ岳
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先ずは抜戸の稜線を目指す
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杓子平を振り返る

そしていよいよ稜線に到着。ここまで来れば、もうもらったも同然。稜線までの登りは確かに辛いが、スタ-ト時から極力休まず一気に登り上げる。休憩は後半嫌でもすることになってくるし、縦走中に写真撮りがてら立ち止まって休めばいい。目の前に聳える最初の目的地・笠ヶ岳を目指して進む。『笠槍』と表現するからには、共に山頂は外せない。着々と迫り来る高山市の名峰笠ヶ岳。これが常に見えているのも、目指す側からすれば都合がいい。一見遠くに感じるが、実際この程度の距離ならたいしたことはない。稜線上でも何人かとすれ違い、ようやく山荘下のテント場へと到着。
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抜戸稜線から見た笠ヶ岳
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着々と迫る
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山荘下の残雪

テント場近くには水場があるが、ここは確認していない。ガレ場を登り笠ヶ岳山荘へ。これまで20年以上山に登ってきて、唯一高山病にかかったのが、ここ笠ヶ岳。登山を初めて数年の20台半ばの頃で、雨の日にカッパを着て、水分も摂らずに一気に山荘まで登ってきた。要因はおそらく、大量の汗と水分不足。山荘に着いた頃には頭がガンガンし、そこから1時間近くかけ牛歩戦術で山頂に立った。若き日の苦い思い出として、今でも脳裏に深く焼き付いている(後にこの経験が南米旅行で役に立った)。山荘を横目に通過し、大笠へと向かう。笠ヶ岳にも数多く登っているが、今回程山荘から山頂までが近いと感じたことはない。多少なりとも力がついているものと嬉しくなった。貸し切りの笠ヶ岳山頂。山頂手前で入れ替わるようにトレラン青年と出会う。松本市から来たというこの青年、新穂高を4時に出発したそうで、今日は笠だけのピストンらしい。笠山頂からは、次に目指す槍ヶ岳も見えている。槍、とおっ!遙か彼方に見えているその姿に、何だか不安になってきた。
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笠ヶ岳山荘と大笠(笠ヶ岳)
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笠ヶ岳(標高2898m)  ※中尾から約4時間で到着
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クリヤ谷方面下山路
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槍(右上稜線左端の尖り)は遙か彼方  ※槍、とおっ!


つづく・・



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