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水晶(2)~黒部源流、三俣蓮華、双六を経て


・・前回の続き


日本百名山・・、最果ての水晶岳。ただ、ある先人(小説家 深田久弥)の視点に過ぎない『日本百名山』には、僕自身全く興味を持っていない。とは言え、魅力的な名峰が大概は収まっており、その視点は実に的を得ているなとは思う。水晶岳の山頂には既に青年が一人寛いでいた。訊けば高天原から登って来たそうで、さすがは渋好みの玄人だなと感じた。写真を数枚撮り、詰め込むようにおにぎりを食べたら早々に帰路に発つ。絶景だろうと、目的地だろうと長居は禁物。やはり復路になった途端精神的にも随分楽になり、後は戻るだけだと心にゆとりが出始めていた。
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以下、水晶岳からの眺望
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薬師岳
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赤牛岳(手前の稜線最奥)、立山(左)と黒部湖
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裏銀座
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ワリモ岳(左)、鷲羽岳(右)
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槍ヶ岳
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大天井岳(左)、常念岳(右)
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いざ復路へ  ※稜線上のワリモ岳(右)と鷲羽岳(左)

ざれた斜面の岩場に張り付く美しき花々。一見可憐で華奢(きゃしゃ)に映るが、雑草の如く逞しく強い。厳しい環境下で生き抜いているからこそ、自ずと備え付けられた生命力なのだろう。僕自身もそうありたいと、可憐な高山植物から教わった。ワリモ北分岐で右の尾根へと下る。先程は直進の鷲羽方面から来たが、鷲羽岳に二度も登る必要はない。その上、黒部源流へと向かう方がどう考えたってコ-ス的に明らかに魅力であり、且つ時間も短縮出来る。岩苔乗越の看板から左に落ちていく。直進は秘境、雲ノ平方面。右は僕自身も未だ訪れたことのない、更に秘境の高天原方面。いつかテントを担ぎ、下ノ廊下等を含め子供とのんびり歩きたいと思っている。
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イワギキョウ
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岩苔乗越で左へ  ※直進は雲ノ平、右は高天原

黒部源流に向けての一辺倒の下り。至る所で水が流れる心地良い沢沿いの登山道だが、何故か意外にもこの区間に一番無駄な時間を費やしてしまった。コ-スタイム40分だから20分もあれば余裕だろうと甘く見ていたが、進んでも進んでも記憶のある沢場が出てこない。30分を過ぎ、ようやく看板のある箇所に出た。このどこが黒部の源流なのかは未だ良く分からないが、この直ぐ先に立派な黒部川水源地標が建っている。何とか遅れを取り戻さねばと、得意の登りで一気に攻める。しかし水まみれの登山道では、その力も存分に発揮出来なかった。だが、やはり僕には登りが向いている。悲壮感なく、疲労感なく、すんなり三俣山荘のキャンプ地に到着。か弱い水場でボトルを満たし、少し休憩。そしていよいよ鷲羽へも別れを告げた。
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黒部源流に向け一気に降下  ※何故かこの区間に一番時間がかかった
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黒部川水源地標(黒部源流)
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三俣山荘目指し、森の登り返し
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三俣峠

三俣峠まで一気に登り返し、そこから最後の踏ん張りで三俣蓮華岳に到着。ここは岐阜県(高山市)、長野県(大町市)、富山県(富山市)の3県境で、山頂名の由来はその辺りに基づくのだろうと容易に想像がつく。この山頂には確か三角点が3つあったような気がしたが、今回は見落としてしまった。山頂からは遥か遠くに水晶岳から鷲羽岳までが望め、良くもあんな所まで行ってきたもんだと感慨深くもなった。山頂からは黒部五郎岳への稜線も延びていて、今度は黒部五郎岳に向かうのもいいな・・と今度の計画が続々と膨らんでくる。
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三俣蓮華岳(標高2841m)  ※水晶岳(左)、ワリモ岳(中)、 鷲羽岳(右)
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標識がたくさん

さて、最後は双六岳を残すのみ。稜線上に登山者の姿はほぼ皆無。やはりこの時間帯雲が多くなり、満足のいく眺望は限られてきた。そして双六岳に難なく到着。僕の中では、『双六岳=岩茸』だった。しかし今回ざっと見た限りでは、いいものは見当たらなかった。今日散々眺めてきた水晶から鷲羽までの眺望は幸いにもまだ残っており、先程踏んできた三俣蓮華岳も相まって、感慨深さは尚一層増している。双六の醍醐味は何と言っても、山頂から小屋に向けての下り始めだろう。正面に槍の三角錐を見据え、走り抜ける爽快感は何物にも代えがたい。しかしここ数年の訪問では僕には生憎見れておらず、とても残念で仕方ない。その上、直進の夏道は残雪により危険らしく、標識に従い春道へと迂回を余儀なくされた。ここで時間のロスが多少あり、結果として13時間切りに影響した。
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これから向かう双六方面
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双六岳(標高2860m)  ※三俣蓮華岳(中央)、その右奥に水晶、鷲羽の峰々
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笠ヶ岳(右奥)
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雲さえなければ正面に槍が見れたのに
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標識に従い春道(左)へ迂回  ※夏道(直進)は残雪により危険らしい
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双六小屋と樅沢岳
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小屋の水場

さて、ラストだ。新穂高への到着時刻を逆算し、目の前の目標から一つずつ片付けているが、少しずつ遅れが出始めてきた。黒部源流への下りの木道で派手に転んだせいか、臀部が微妙に痛む(その上、泥だらけになった)。痛み止めにロキソニンを1錠飲んだら、やがて痛みは気にならなくなってきた。一度開いた遅れを縮めることは出来なかったが、鏡平からの下りも順調で、5割ペ-スは一応維持出来た。さすがにこの時間帯にもなると下山者の数は少ない。にも関わらず、今頃登って来る登山者も数組見かけた。訊けば今夜は鏡平山荘に泊まるそうだが、やはりそれしかないだろう。

ランナ-にとっては小池新道分岐が実質的にゴ-ルとなる。後は惰性でただひたすら脚を回転させ、腕を振っていればいい。わさび平への砂利道は石コロが大きく、路面はかなり不安定で走り難い。笠新道入口を過ぎればもうこっちのものだ。ペ-スを一気に上げ、たまに見かける先行者を颯爽と抜きながら軽快に飛ばす。とは言っても小池新道分岐から新穂高まで未だ30分が切れず、今回調子は良かったが結局39分かかった。今回持ち込んだ食料は、超特大おにぎり(1合サイズ)が2つに、特大おりぎり(0.5合)が1つ。多いかとは思ったが、全て完食し量的には丁度良かった。結局この食欲が疲労を感じさせないエネルギ-源となっていたのだ。
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今日の格好
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新穂高登山指導センタ-





平成30年7月16日(月祝) 天候晴れ、僕


新穂高 4:18
わさび平小屋 4:57
秩父沢 5:28、5:34
弓折乗越 6:50
双六小屋 7:21、7:28
三俣山荘 8:42、8:45
鷲羽岳(2924m) 9:28
ワリモ岳(2888m) 9:50
水晶岳(2978m) 10:43、11:00
ワリモ北分岐 11:33
黒部源流 12:10、12:14
三俣山荘 12:35、12:45
三俣蓮華岳(2841m) 13:17、13:20
双六岳(2860m) 14:05、14:12
鏡平山荘 15:46
小池新道分岐 17:04
新穂高 17:43


標準コ-スタイム:26時間00分(昭文社・山と高原地図)
所要時間:13時間25分
距離:43.9km
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| | 11:30 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

お疲れさまでした!
このコースとこのタイムと食料参考になります!行ってみたいなぁ🎵

垣内君の応援には行きますので、またお願いします!連絡します!

| よこすな | 2018/07/21 23:22 | URL |

Re: タイトルなし

行くなら赤牛まで行った方がいいですよ。水晶ではやや物足りません。
このコ-スは稜線滞在が長いのがいいですね。水場も多いし。

一昨日行った『中尾-新穂高-槍ヶ岳-上高地-焼岳-中尾』はご褒美とも言える稜線滞在が短く、おまけに焼の登り返しにかなり苦しめられました。

上高地への長い下りは体験しておいた方がいい、と垣内さんにも勧めておきました。
ところで垣内さん、毎週かなり追い込んでいますよ。

| 夢追人 | 2018/07/23 10:48 | URL |















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