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第12回佐渡島一周エコ・ジャ-ニ-208km(9)~代償からの学び


・・前回の続き


日曜夜に何とかゴ-ルし、月曜(祝)夜には無時帰宅。翌火曜は午前中ゆっくり眠り、午後から仕事場に向かった。しかし体調は全く回復しておらず、全く使いものにならなかった。その後水曜、木曜、金曜、土曜と連日母に町の病院へ送迎してもらい、午前中は点滴を打ち、それ以外の時間は実家でずっと寝込んでいた。とても仕事どころではなく、精神的にもかなり参っていた。血液検査の翌日、結果が出てきた。CK値が異常な程上昇し、筋肉崩壊が起こったのだろうと医師は言う。これまで血液検査など気にしたことがなかったし、『CK』と言われても、何のことだかさっぱり分からなかった。もし来週になっても良くなっていなかったら、いよいよ入院だな。絶望感が頭を過り始めた。・・そして土曜の夜、子供らが見舞いに来てくれた。前日1歳になったばかりの第7子は上手に立てるようになっていた。丁度その頃、奇跡的に僕の体調も回復傾向にあった。地獄の底から蘇ったようなこの感覚は、208㌔の完走以上に嬉しかった。完走の代償は大きいものとなったが、もし自分がもう一度大会前に戻れるとしても、この1週間の苦しみを引き受け、やはり完走の勲章を選ぶだろう。日曜には畑作業を行えるまでに回復し、夢にまで見た日常が戻ってきた。その後、僕も血液について少しばかり学びを得る。二度とあんな辛い目に遭わない為に、同じ過ちを繰り返さない為にとの一心だった。
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連日の病院通い  ※本気で死ぬかと思った
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背中に痣があった  ※バックの擦れ

医師が心配されるように、血液検査の結果には『CK』だけ再検のマ-クが付いていた。確かに基準値を大きく上回ってはいるが、ウルトラマラソンでは特別驚くようなことではないだろう。ネットでは桁が違う例も出てくるし、200㌔を走ってCK1313で治まっていることを逆に喜ぶべきだ。どうやらこれはアミノバイダル効果のようで、やはり不味くても飲むことは重要だと確信した(ゴ-ル後にも飲むべきだった)。では原因は他にあるのか・・。基準値を超えている各項目について、片っ端からネットで検索。『総蛋白』がやや低く、肝障害、栄養障害が疑われる。肝機能を調べる『GOT』、『GPT』はマラソンではCKと並びメジャ-な項目のようだ。GOT62(平常時19)、GPT44(平常時13)と数値はかなり上昇していた。『LDH』は乳酸脱水素を示し、LDH365という数値は危険領域に入る。疑われる疾患として、肝障害、筋肉障害、溶血がある。『総コレステロ-ル』は131(平常時164)とかなり下がった。次に『尿素窒素BUN』と『クレアチニンCr』の関係。これは『BUN/Cr比』として示され、その比率が10倍以上だと脱水の疑いがある。今回の結果では24倍となり、おそらく脱水症状にあったと言える。電解質を示す『ナトリウム』、『カリウム』、『クロ-ル』は基準内に治まっていた。塩熱サプリは適時摂っていたので、その効果の現れだろう。
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血液検査  ※画像クリックで拡大

次に『鉄Fe』。これは鉄欠乏症貧血を示し、やはり貧血だった。『CRP』は炎症反応を示し、0.45という数値は軽い炎症を意味する。そして最も注目すべきが、貧血に関する項目。『ヘモグロビン』は赤血球の中に存在するタンパク質のことで、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。赤血球は白血球や血小板と共に血液中にあり、ヘモグロビン等から作られている。マラソンをすると、足の裏への衝撃が長時間続き、足裏の毛細血管に負担がかかり、その血管中にある赤血球が壊れてしまう。赤血球が壊れると、その中にあるヘモグロビンも減少し、酸素の運搬が十分に行われず貧血状態になる。今回の検査では『赤血球数』が415(平常時488)、『ヘモグロビン』が12.5(平常時14.3)、『ヘマトクリット』が37.1(平常時42.3)といずれも減少し、基準値を下回った。以上のことを踏まえると、今回の最大の要因は貧血と脱水だったものと推測する。元々貧血気味だったこともあるが、この先僕がランナ-である限り、最低鉄のサプリくらいは毎日摂取しなければなるまい。今思い起こすとゴ-ル後の入浴が地獄への入口だった。入浴を境に気分は一変した。ただでさえ着地衝撃で赤血球を壊していたのに、入浴による発汗で鉄を含むミネラルを放出していたのだ。あの入浴後の脱力感は相当危なかった。今後はシャワ-くらいで済ませたい。もう二度と今回のような辛い思いはしたくはないが、かと言って、一度失敗したくらいで超ウルトラの世界から逃げ出す訳にもいかない。今回の失敗から多くを学び、次につなげるしか道はない。今回の佐渡で、僕のさくら道は随分と遠のいた。


終わり


備忘録

・携帯ラジオは必須(特に1日目夜以降は大活躍)。ラン時はイヤホン不要。AM・FM共に入り良し。胸ポケットに差して、アンテナ立てたまま充分走れる。
・他のランナ-もほぼ登山カッパっぽい(100均カッパでなくて)。寒い夜だったが、カッパ下は一度も使用しなかった。嵩張るので下は不要かも。
・カロリ-メイトは全て残。キットカットもほとんど残。チョコは解けて良くない。チ-ズもほとんど残。同室の若者は同じ6kgで食料はゼリ-中心でほぼ消費。自分は固形物ばかりで、ほぼ残。おかげで最初から最後まで肩が痛かった。
・ガム(ブラックブラック)は眠気冷ましに多少は効く。仮眠所で一睡も出来ていないが睡魔は来なかった。やはり自分は運動中には眠くならないのかも。
・仮眠所以外寝れそうな場所はない。雨風さえなければその辺の道端で横たわれる。最悪トンネル内も可。
・塩熱サプリは汗を掻いてなくても必ず摂ること。今回効果あり。クエン酸もしかり。
・アミノバイダルは不味いが我慢して適時飲む。ゴ-ル後も必ず摂取すること。
・地図入れのA4袋はジッパ-が直ぐ壊れるので要検討。使う地図だけ胸ポケットに差し込む。
・板ゼッケンには反射テ-プを。赤色点滅灯は無くてもいい(必須にはなっているが)。ザックカバ-をかけたらどうせ隠れる。足首リストは存在感大。
・ペットボトルは常に2つ体勢で。空になれば次のエイドでドリンク補充可。本数は2本で充分。マイカップ必須だがペットボトルで代用可。
・最終エイドでゴ-ルまでの持ち出し食料も賄える。
・仮眠所、ゴ-ル後の湯舟は今後絶対に禁止。体調が急変する。特にゴ-ル後は絶対にダメ。
・ホテルめおとはカ-ド払い不可。
・高速バスの車内はトイレ有り。休憩は途中のSAで一度。



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| 2017 | 21:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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