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眠ることを諦めた~スリランカ編(26)

2017年1月13日
カタラガマ~マ-タラ



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とてもじゃないが、眠れない  ※深夜23時、ついに睡眠を断念
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これ以上被害者を出さない為に、壁に同胞宛のメッセ-ジ  ※鉛筆なので簡単に消えます


こんなクソ宿、もう懲り懲りだ

現在、深夜1時半。
その2時間半前の23時頃から暑さとかゆさで全く寝付けず、とうとう眠るのを諦めた
眠るのを諦める・・って、一体どういうこと??? 
眠るのを諦めたこと自体、当然僕は初めてのことだし、この部屋で横になっていること程辛いことはない。
隣のナナも浅い眠りの中で、体中をボリボリ掻きまくっている。

当初与えられた部屋には蚊帳があった。
しかし今の部屋にはそれがない。
当初与えられた部屋のファンは調子よく回っていた。
しかし今の部屋は最大にしても威力がない。
部屋とトイレの電気についても、当初の部屋は各々別々なのに、今の部屋はスイッチは一つで、夜トイレに行く度に部屋がパッと明るくなってしまう。

当初の部屋は、まだ良かった。
しかし鍵が見つからず、已む無くその2部屋隣の今の部屋に移された。
そもそもホテルなのに、何で鍵くらいちゃんと管理していないんだよ。
この移された部屋が、悲しいくらい実にお粗末だった。

日中は気付かなかったが、20時近くに部屋に戻ってきて、そのお粗末さを知ることになる。
慌てて受付にチェンジル-ムを申し出に行ってはみたが、既に自分だけ夢の中。
このやるせない思い、一体誰にぶつければいいのだ
宿代の1500ルピ-をさっさと返せ、バカヤロ-
昨日の780ルピ-の巡礼宿の方が余程マシだった。

そして今、当初与えられた部屋に勝手に入り、電気を点け、ファンを回し、日記を書いている。
ここは3階、無駄に広いフロアには4部屋あるが、客は僕ら以外誰もいない。
2階も無駄に広く、レストラン跡のようになっていて、テ-ブルとイスが無機質に置かれている。
そして受付は1階、客を余所に自分ばかり熟睡とは、どういうこっちゃ。
ここは、これまで僕が泊まってきた世界中の宿の中で、間違いなく一番のクソ宿だ


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カタラガマの宿には蚊帳があった
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YMBA(右)はバスタ-ミナル道向かいの好立地

聖地カタラガマを出てスリランカ最南端を抱えるマ-タラへは、バスに乗ること3時間で到着。
この町の宿情報は全く持ち合わせていないので、適当に歩いて宿探しを開始した。
そして見つけた、1軒目。
良さそうな宿だったが、宿側の言い値は2900ルピ-と高い。
その上、そこから一切値引きには応じてくれず、敢え無く断念。

人に尋ねながら町をさまよい、次に目に付いたこの2軒目、BLUE OCEAN。
第一印象はそれ程悪くなく、名前もどことなく洒落ている。
値段の折り合いもつき、迷わずこの宿に決定した。
海が近いことも大変気に入っている。
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宿からは海が見える  ※場所はいい
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だが外観に騙されてはいけない

荷物を部屋に置き、バスタ-ミナル近くの食堂で昼食を食べ、食後にはプレ-ンティ-。
その後、海に浮かぶ仏教寺院へと寄ってみた。
橋を渡り、階段を昇る。
寺院は何の変哲もなかったが、座って休んでいたら、娘のナナが現地の若者達に囲まれた。
日本人の子供が珍しいのか、はたまた娘が可愛いと思われたのか、娘との2ショット写真を代わる代わる撮っては喜んでいた。
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バススタンド
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チキンや魚は決まって別料金  ※それを頼むと高くなる
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ライス&カリ-(ベジタブル)
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海に浮かぶ仏教寺院
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ビ-チ(宿方向)  ※誰も泳いでいない
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寺院内

砂浜を歩き、宿へと戻ってきた。
荷物を全て部屋に置き、鍵は受付に預け、身一つで海水浴へと向かった。
宿からビ-チへは、荒廃した空地を抜けて徒歩2、3分。
バスタ-ミナルの辺りは人通りも多く泳ぐには適していないが、この辺りまで来れば浜辺は広がり、人出も少なく泳ぐにはうってつけだ。

しかし泳いでいる人は皆無だった為一瞬海に入ることを躊躇ったが、勇気を出して入ってみる。
水温はやや温かく、波は穏やかだった。
海の透明度こそないが、浅瀬はどこまでも続いていた。
3時間近く腰程の浅瀬で波を受けては楽しんだ後、一旦宿に戻り水シャワ-を浴びる。
海が近いことだけが、この宿の救いだ。
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部屋  ※印象は悪くない

そしてバスに乗り、スリランカ最南端のデウンダラ岬を目指す。
岬へはデウンダラの町で下車後、しばらく歩かなければならない。
しかし『Headヘッド』という単語がトゥクトゥクには通じず、進むべき道が分からない。
しかしここは取りあえず、海方面へと適当に歩くとする。
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公園に象が

中々目の前に現れない海。
わざわざ最南端に行こうだなんて思うツ-リストは、きっとほとんどいないのだろう。
全く観光客慣れしていない住人の態度からも、その現状は容易に感じ取れた。
住人には時折バッタリ会うが、誰に尋ねても僕の意志は全く伝わっていない。
最南端の地が外国人にとっては観光名所であることを、そもそもこの町にスリランカ最南端があることも、ここの住人は知らないのかもしれない。

そして次に会った住人に、僕は堪らず手で灯台の形を示してみた。
すると『あ~っ、ライトハウスね!』と返され、初めて僕の意思が住人に理解された。
結局僕が知らなかっただけで、灯台のことを英語では『ライトハウス』と言い、以降『ライトハウス』の一言で誰にでも話は通った。
30分歩き、ようやくスリランカ最南端へと辿り着く。
しかし皮肉にも、灯台は閉館されており、近付くことすら出来ない。
何だったんだ、これまでの苦労は・・。
遠越しに写真を数枚撮り、直ぐに灯台を後にした。
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ライトハウス(灯台)を目指す  ※案内看板もあった
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ようやく見つけた  ※『デウンダラヘッド』も『最南端』も通じず苦戦  
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スリランカ最南端のデウンダラ岬

間もなく沈むであろう夕日を望める場所を探し、小走りで急ぐ。
しかし海岸沿いには民家の広い敷地がつながり、思うように海へと出られない。
時折鮮やかな夕日が、建物の間からちらりと姿を見せる。
もう直視出来るくらい、陽は落ちてきている。
時間がない、急げ!

小走りから、完全に走りに切り替えた。
急ぎ過ぎて焦り、転倒して足を痛めた。
それでもくじけず、ビッコを引きながらも海だけを目指した。
たかが夕日くらいにここまで追い込む必要があるのかと自問する場面もあったが、最南端で見る夕日だからこそ意味があると自分に言い聞かせた。

そして次に訪れた民家で、広い敷地の奥でようやく海に出た。
空は若干の赤みは残してはいるものの、先程まで見えていた太陽の姿はどこにもなかった。
テ-ブルを囲み友人らと雑談していた青年曰く、時遅しのようだった。
アダムスピ-クが6時20分頃だっただけに、その時刻が頭に残っていた。
しかし落ち着いて考えれば、あれは朝日、これは夕日だった。
あ~、何という馬鹿な勘違い。
時は夕刻6時5分。
青年らが集うテ-ブルから、チャイニ-ズ・・との囁きが聞こえてきた。
この髭面から、僕は日本人でなく中国人に間違われているようだ。
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寺院
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コットゥ  ※辛すぎで食べれない

・・間もなく朝4時を迎える。
最南端を訪れた後、僕らは眠れない夜を過ごすことになる。
宿に泊まっているのか、野宿しているのか、これじゃよく分からない。
結局あの不愉快さの原因は、おそらく蚊ではなくダニだった。


マ-タラ・BLUE OCEAN泊-Rs.1500


バス(カタラガマ~マ-タラRs.165、Rs.85) 宿(Rs.1500) 昼食(ライス&カリ-Rs.100×2、ティ-Rs.15×2) 寺(Rs.100、子供フリ-) バス(マ-タラ~デウンダラRs.20、Rs.10) バス(デウンダラ~マ-タラRs.20、Rs.10) 夕食(コットゥRs.150×2) パン(Rs.30) コ-ラ(1.5㍑Rs.174)  計Rs.2644
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| '17スリランカ編 | 17:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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