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白馬岳(2)~気まぐれな天気に左右され


・・前回の続き


稜線まではもう少しの辛抱だ。急峻な天狗菱の岩峰群を横目に、岩稜地帯を突き詰める。時折見かける登山道脇の高山植物の撮影に、僕も何かと忙しい。それにしても、あの尖がり山は、何という名前なのだろう・・。鹿島槍ヶ岳、白馬鑓(やり)ヶ岳等、槍を想わせる高峰は幾つか存在する。だけどあれは誰がどう見たって、本家本元の槍にしか見えない。可能性的に一番疑っていた鑓ヶ岳とは、位置的にどうやら異なるようだ。確かに昔登った時、あんなにも尖がっていなかったしな。そろそろ休もうかと思った頃、丁度緊急避難小屋が現れた。抜群の立地からは、天狗菱の岩峰群がよく見えた。再び岩稜地帯を進み、中部森林管理局の立て看板に。この付近一帯の植物群落やライチョウは、国の特別天然記念物に指定されているようだ。そして最後に木製の階段を上った先が、白馬岳頂上宿舎だった。
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あの空を目指せ!
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急峻な天狗菱の岩峰群を背に
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テガタチドリ
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ミヤマウイキョウ
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緊急避難小屋
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クルマユリ
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正しく、白馬槍ヶ岳  ※白馬鑓ヶ岳とは異なるようだ
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白馬山国有林の植物群落  ※特別天然記念物
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ようやく稜線に到着

9年目に岳登と白馬三山を周回した時は、この小屋の裏手にテントを張った。テント場で売られていた熱々のコロッケが、とても美味しかった記憶がある。少し遅れて到着したナナ。ここから白馬山荘までは更に登りが続く。少し踏ん張り高度を上げると、既に頂上宿舎は眼下に見えていた。『頂上』宿舎というには、位置的に無理があるような。杓子岳、鑓ヶ岳へと続く縦走路はとても快適そうで、走ったら絶対に気持ちいいだろう。清水岳方面には旭岳がよく見える。以前岳登と百高山の為に登った山だ。
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白馬岳頂上宿舎下の水場
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チシマギキョウ
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連なる白馬連峰
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旭岳

そして、白馬山荘に到着。収容1200人を誇るという、日本最大の山小屋である。到着時間のせいか、それ程混み合っている印象はない。山頂は直ぐそこなので、ここでの休憩は最小限に留める。辺りにはガスが立ち込め、遠くの視界は既にない。下ってくる登山者数人に挨拶を交わし、ついに登頂を果たす。白馬岳、標高2932m。ここが今日の目的地、日帰りなので折り返し地点となる。大きな方位盤と北部山域に多い黄色の山頂標識が山頂を飾っていた。ここで食べたチップスタ-(ポテトチップス)は、最高に美味しかった。先週の槍周回でもそうだったけど、ここでもソフトバンクの携帯はつながらなかった。ドコモを使っていた時はどこでも通じた気がしたが、ソフトバンクはいざという場面で全く役に立たない。
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大雪渓を経て、ここは白馬山荘
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そしていよいよ、白馬岳山頂へ
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2県を跨ぐ  ※にわかに信じ難いが、訊くところ、ここが県境らしい
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白馬岳(標高2932m)
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山頂には入れ替わり多くの登山客が  ※残念ながら今日の眺望はお預け

山頂での滞在も程々に、早速下山にかかるとする。ナナは下りには滅法強い。子供は膝も丈夫だし、筋力を使わず惰性で下りれる分、全く疲れを感じないのだろう。登りで追い越した登山者を何組か見かけ、お花畑辺りで例のツア-一行と擦れ違う。先を進む僕にはついて来れないものの、ナナも自分のペ-スで頑張っている。白馬の下り程、気を遣う山はない。南アルプス、鋸岳。1歩登って2歩下がるような蟻地獄だったけど、あの山は誰も来ないからまだ気を遣うことはない。しかしここは大人気の白馬岳。未だに多くの登山者が、続々と上を目指し歩いてくる。登山道で発生した落石はそのうち止まるからまだいいが、雪渓に落としたものなら大変だ。どこまでも石は転がり続け、加速は増し、この上ない殺人兵器となって他者を陥れることになる。
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白馬岳頂上宿舎 
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軽快に下る
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有名なお花畑は
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白馬グリ-ンパトロ-ルの方々によって守られている

お花畑に別れを告げ、避難小屋に到着。ここで山頂以来、初めての休憩とする。下山は3時間そこそこなので、2回も休めばゴ-ルに着く。予期せぬ雨が、ポツリポツリと落ちてきた。ここにいる者誰一人望んでいないはずの雨粒は、止むどころか、次第に大きくなっている。何とか雪渓に下りるまでは・・と祈ったが、雨は本降りになってきた。已む無く雨具を着用。着替え中に上から颯爽と下りてきた仙人のような初老。その男性の後をつけ、雪渓まで3人並び下りていく。そして、雪渓。僕等はここで軽アイゼンを着用したが、仙人はそのまま下って行った。雪質さえ落ち着いていればアイゼンなしでも駆け下りれるものだが、今日の雪質は頑丈で滑る。皆が辿る紅ガラの場所が最も歩き易く、脇に逸れると危うさを感じる程だ。それでも少々飛ばし、中腹で仙人に追いついた。やはりこの方、アイゼンなしで手こずっているようだ。クレバスも無尽に延びている。転倒して万が一抑制が効かないものなら、クレバスに落ち込む可能性は極めて高い。クレバスが見えてきた時は細心の注意を払い、最悪娘が転げ落ちても食い止めれるよう、娘の下を距離を取り歩いていた。
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奈落の底に吸い込まれるように
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雪渓を落ちて行く
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駆け下りるように
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無理をせず

雪渓を無事下り、一度雨は上がった。再び樹林帯の登山道に入ると、中学生らしき集団が登ってきた。総じて皆、軽装である。アイゼンは持っているのか、雨具は、飲食物は・・。きっと地元の生徒達だろうが、今日の天候もあって少し不安になる。それにしても、こんな遅い時間帯から登って来る登山者が実に多いこと。傘を差した登山者も度々見かけた。白馬尻小屋に着く頃には、雨が再び本降りになってきた。折角脱いだ雨具をもう一度着るのは億劫なので、少し小屋のベンチで雨宿り。入れ替わり上や下から登山者が目の前を通過する。どう見たって厳しいだろ・・。そんな印象の外国人(アジア系)ペアが軽装で、傘を差し上へと進んでいった。そんな格好で雪渓を登れるのか・・。ストックもないし、雨具もない。きっとアイゼンもないだろうに、下りは大丈夫?それに時間的にも厳しい。とにかくこの白馬では、遅発ち(かつ軽装)の登山者が目立った。結局雨は諦め、ようやく小屋を発つ。未だに登って来る登山者が多い。心配になり一度訊ねてみたが、白馬尻泊ということで一安心。山では何が起こるか分からない。ゆとりを持った計画と、万一の想定は必須だろう。
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白馬尻小屋で雨宿り
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結局雨は止まず、再びカッパ着用
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猿倉荘
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ご褒美は、すき家


猿倉荘 5:01
白馬尻小屋 5:50、6:07
大雪渓終点 7:37、7:52
緊急避難小屋 8:47、8:57
白馬岳頂上宿舎 9:36
白馬山荘 9:59、10:03
白馬岳 10:21、10:44
緊急避難小屋 11:30
白馬尻小屋 13:32、13:49
猿倉荘 14:31 


平成28年7月30日 天候曇りのち雨 ナナ(小3)、僕
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| '16山行記録 | 13:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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