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第5回飛騨高山ウルトラマラソン(2)~第2関門飛騨高山スキ-場まで

・・前回の続き


平成28年6月12日、ついにこの時を迎えた。カ-ボロ-ディングもウォ-タ-ロ-ディングもしてみたし、体調は悪くない。目標はズバリ、11時間半。最低でも12時間は切っておきたい。完走は既に目指す対象ではなくなっている。1時半起床。いつもは前夜車中泊でまともに眠れたことがないが、今回は地元の大会ということもあり、自宅で快適に眠ることが出来た。朝食に妻が作ってくれた力うどんを食べ、2時半に自宅を出る。15分程で駐車場に到着。こんな時間にも関わらず、ボランティアの方が駐車場で誘導係をやってくれていた。日中のエイドでの華やかな仕事とは異なり、選手の頑張る姿は一切見られない。こういう地味な仕事が、この大会を陰で支えているのだと強く感じた。

シャトルバスも直ぐに発車してくれ、3時過ぎには会場に到着。すぐさまメインアリ-ナへと入り、入念にストレッチを行う。コ-ス上預け荷物を外で待機するトラックに載せ、レ-スに使わない荷物はメインアリ-ナの荷物置き場へ。空身となり、いよいよ戦闘モ-ドに突入。会場エイドで最後の補給を済ませ、アミノバイダルとガスタ-10を腹に流し込んでおいた。出走は5時、緑ゼッケンは第2組でのスタ-トとなる。先日の富士五湖でも感じたが、5時出走の次発組の方が僕的には嬉しい。経過時間を計算するのも楽だし、抜かれるよりも抜いた方が精神的にもプラスに転じると思うからだ。
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飛騨高山ビックアリ-ナ                    荷物トラック
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荷物預かり場                          外トイレの大行列
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会場エイド                            テ-ピングサ-ビス

スタ-トは道路上からとなる為、先発の第1組がまず道路上に誘導された。僕ら次発組は会場付近に集められている。高山市長や坂本氏の挨拶が朝の空に響き渡り、4:45、最初の号砲が鳴った。そして間もなく緑ゼッケンの選手達が、係員の誘導により道路へと促されていった。僕はスタ-ト位置に並ぶにあたり、気持ち前寄りに付けようと思っていた。前過ぎてはハイペ-スについていけないだろうし、あまり後ろ過ぎると負のスパイラルに陥ってしまう。しかしここで、大幅に計画が狂ってきた。『順に前に詰めて下さい!』と係員にせかされ、気が付くと何故か僕は最前列に出ている。これはマズイ・・。今更後ろに下がるわけにもいかず、このポジションに身を構えゆっくり走り出すわけにもいかなさそうだ。
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滅多に味わえない最前列の風景  ※5時出走の第2組
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単純に考えても、後ろに850名のランナ-が並ぶ

やがて、高山市長の挨拶が始まった。動画で何度も見た馴染みの光景のはずが、違和感がハンパでない。高山市長が僕よりも後ろで喋っていたからだ。慣れない最前列に戸惑いながらも、何をしていいのかよく分からない。陽の当たらない人生を送ってきたこれまでの人生に加え、陸上の経験は一度もない。フルマラソンすら出たことがなければ(練習で毎週末それくらい走るが)、目立つことが僕は何より嫌いだ。スタ-ト先の沿道には応援する人が両脇に並び、カメラマンの姿もある。なんか誤解されてそうだな・・、周りの人は速そうだな・・。そんな弱気な感情が順に巡り、手や足のやり場に困っていた。適当に足首や腕をくるくる回し、最前列の嫌な空気を何とか乗り切った。そして5時、ついに号砲が鳴った。  
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挨拶する高山市長よりも前にいる  ※左隣の人、速そうだし

スタ-トすれば、後はやみくもに走るだけ。飛ばし過ぎているような感覚はなく、快適なスピ-ドで出だしの坂を上り切った。やがて下りへと変わり、爽快なリズムに加速がかかる。こんな朝早いにも関わらず、沿道には沢山の市民がランナ-を応援してくれた。国道41号もランナ-優先でカットし、市中心部へと駆け抜けて行く。後ろには単純に考えて850名程のランナ-がいるはずだったが、その気配は次第に薄れていった。ペ-スは苦しくはなかったし、後ろを振り返る必要もない。見えているのは、前にいるスタ-トダッシュの数名だけ。そんなこともあり、古い町並みは単独で快走出来た。これまで写真や映像で見てきたものは、通りを埋め尽くす選手の群れ。しかし今、路地はほぼ貸し切り状態。何度か立ち止まっては、カメラを取り出した。5:29、第1エイド(高山信用金庫三福寺支店、5.9㌔)に到着。熱中症にかからぬよう、水分塩分は十分に摂っておきたい。僕の腕時計は、登山用のカシオ・プロトレック。現在地の標高や稼いだ高度は分かっても、自分が今㌔何分で走っているのかは知る由もない。
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上三之町の古い町並み  ※通常はランナ-で混み合う為、立ち止まり(撮影)厳禁
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コ-ナ-にプロカメラマンがいた
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第1エイド(高山信用金庫三福寺支店、5.9㌔)  ※行員さんだろうか、早朝から有難うございます

市街地を抜け、田園地帯へと風景が変わってきた。10㌔地点を50分で通過。やはりオ-バ-ペ-スのようだ。このまま進めばやがて潰れそうな気はしたが、特に辛さは感じず、快適なこのペ-スでそのまま進む。5:53、第2エイド(塩屋公民館、10.5㌔)に到着。周りに居るのは、先発(4:45出走)の白ゼッケンばかり。先程から白をかなり抜いてはいるが、緑や後発のピンク(5:15出走の71㌔の部)に抜かれることは一切なかった。快適なまま上り坂へと差し掛かり、美女峠を目指す。この峠を走って上るのは初めてだったが、意外と長く感じた。坂の中盤で、ピンクのトップが颯爽と追い抜いていった。さすがはアスリ-ト・・といった、軽快な脚運びが羨ましい。ここに来てようやく、今日初めて抜かれたことになる。たいしたペ-スでもないのに、僕がこんな位置を走っているということは、間違いなく速いランナ-は第1組に集められている。
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第2エイド(塩屋公民館、10.5㌔)  ※周りは白ゼッケン(第1組)しかいない
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美女峠への上り

ピンクの2人目にも、上りの終盤で追い越された。6:31、第3エイド(美女高原、16.7㌔)到着。リンゴジュ-スは飲み損ねてしまったが、トマトジュ-スがとても美味しかった。この先第1関門へ向けて下りが続く。ここからは一度試走しただけはあり、距離感は良くも悪くも一応身についている。脚の疲労が明確に見え始めてきた頃、初めて同発の緑が一人、追い越していった。踏ん張りの力走で、先ずは第1関門(道の駅ひだ朝日村、21.8㌔)へ。7:12到着予定(㌔6分換算)でいただけに、明らかにペ-スは速い。ここでトイレ待ちに時間を潰し、せっかくの貯金を無駄に使い切ってしまった。初心者の僕はエイドごとに飲み食いを繰り返しているが、きっと入賞や記録を狙うトップランナ-達は、トイレロスを減らす為、エイドでの補給でさえ最小限に抑えているのだろうと思った。多くの応援を受け、いよいよコ-ス最大の上りへと向かっていく。
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第3エイド(美女高原、16.7㌔)
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トマトジュ-ス
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第1関門 道の駅ひだ朝日村(21.8㌔)  ※2時間0分、関門閉鎖まで残り1時間15分
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よもぎうどん

一度試走したコ-スだけに、イメ-ジはついている。カクレハ高原までは、緩い上り坂が延々と続く。前方には、朝日に染まる乗鞍岳。本番前に2度通った飛騨の名峰だ。既に死にかけている僕の二本の脚は、重いったらありゃしない。7:30、第5エイド(上青屋公民館、25.2㌔)に到着。カクレハ高原の前に、こうしてエイドがあって本当に助かった。こんなはずじゃ、なかったのに・・。心は既に折れそうである。走り方を知らない僕の自業自得だ。何とかゆっくり脚を前へ突き出し、8:04、第6エイド(カクレハキャンプ場、29.5㌔)まで辿り着いた。ここは激坂前のオアシス、覚悟を決める場所だ。特産物の火畑そばを数杯口に流し込み、オバちゃんに別れを告げた。高根のこん太君よ、何故君はいつもそうやって笑っているんだい。
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乗鞍岳(右端)を望みながら
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第5エイド(上青屋公民館、25.2㌔)
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第6エイド(カクレハキャンプ場、29.5㌔)
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火畑そばと飛騨のお母さん
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高根こん太

ここからコ-ス最高地点(標高1345m)の高山スキ-場まで、辛くて長い上りが続く。一度走っているが、その時は道の駅ひだ朝日村を発着とした。しかし今回の100㌔本番では、既に峠を一つ越えており、ここカクレハ高原まで30㌔を走っている。同じ条件でなければ試走も意味がないな・・、情けなく歩いている自分に本気で嫌気がさしてきた。8:42、第7エイド(駄吉林道峠、33.0㌔)。ここは一先ず上り切った所。しかしこの先、ピ-クが4つも5つも待っている。ダブルピ-クどころか、山頂部での無駄なアップダウンが選手の闘志を無情にも奪っていく。この辺りのイメ-ジも一応あるが、辛い時のイメ-ジはダメ-ジでしかない。残りの距離を知っているだけに、その長さに翻弄されているのだ。そして9:28、ついに第2関門(飛騨高山スキ-場、39.2㌔)へと到着。9:15の到着目標だったが大幅に遅れた。第1関門では貯金があったのに、トイレロス、上りの歩きによって、結果自滅。既に11時間半という目標は絶望的になり、目標は下方修正しつつあった。
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コ-ス最大の上り坂に向かう  ※歩く予定はなかったのに・・
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第7エイド(駄吉林道峠、33.0㌔)  ※一先ず上り切った所、アップダウンは更に続く
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ス-パ-マンも堪らず歩く  ※既に多くの緑が混在している
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第2関門 飛騨高山スキ-場(39.2㌔)  ※4時間28分、関門閉鎖まで残り1時間27分


つづく・・
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| 2016 | 12:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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