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国際バスでの国境越え~南米編(10)

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アルゼンチン入国スタンプ(青)
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アルゼンチンの空


・・前回の続き


これまで幾度となく、国を跨ぐ国際バスに乗ってきた。
或いは、ロ-カルバスで国境まで行き、歩いて国境を越えたりもした。
印象的だったのは、やはりイスラエルのキングフセイン国境だろうか。
非公式な場所であるだけに、又、周辺国との兼ね合いもあり、かなり神経を尖らせていた。

ヨルダンからシリアへの陸路入国も、実に厄介だった。
ビザなしで挑んだが、事前に入手した情報通り、すんなり通してはもらえない。
『ヨルダンに帰れ!』と強い口調で言われた時には、想定内とは言え、内心かなり焦った。
そして今回、パラグアイの首都アスンシオンからアルゼンチンの首都ブエノスアイレスへと国際バスで国境を越える。


12:13出発予定のバスは大幅に遅れ、13:05アスンシオンのバスタ-ミナルを出発した。
車内は満員だったから、前日の予約は必須だろう。
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バスが来ない  ※アスンシオンのバスタ-ミナルにて
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パラグアイの空

14:25、国境付近に到着。
パラグアイ側と思われるイミグレを横目に、バスはゆっくりと進んで行く。
後で歩いて戻るのかな・・。
パラグアイ側で出国スタンプを貰っていないことが、先程から僕の頭に引っかかっている。
最終的にアルゼンチンの入国スタンプさえ貰えればいいのだが、不安は一向に高まるばかり。
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国境付近は大洪水

両国のボ-ダ-と思われるポイントを通過した。
そこには表(前)と裏(後)にそれぞれの国名が記されていた。
そして以降、バスの動きが一気に鈍くなってくる。
車内のエアコンも利きを弱め、市バスのような暑苦しさが乗客を一層不安にさせた。
更にバスはアルゼンチン側イミグレと思われる手前で停車、終にそこから全く動かなくなった。
もう着いているはずなのに何故進まないのだ・・、何故乗客を下ろさないんだ・・。
状況が分かればまだしも、この状況が理解出来ないだけに、抱える不安は大きい。
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バス車内40℃
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国境ゲ-トは見えているのに  ※ここはアルゼンチン側

そして16:17、ようやくバスから下車する時が来た。
国境に来て2時間、乗客は車内でじっと耐えるしかなかった。
ここに来て、僕にも少しずつ状況が飲み込めてきた。
毎日これだけ多くのバスの乗客が、この出国審査、入国審査を通過する。
単純に考え、その待ち時間のようだ。

ようやく僕等も、このイミグレの列に並ぶ。
列と言っても、並んでいるのは同じバスの乗客ばかりだ。
パラグアイの出国審査をしていないのが心配だが、アルゼンチンに入国出来さえすればいい。
このバスに乗車以来、他の乗客と歩んできた道は同じであり、一見状況的には全く同じようにも感じる。
しかし明らかな外国人(ツ-リスト)は僕等以外おらず、外国人と現地人とで出入国の要領が異なることを僕は一番危惧していた。
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ようやくバスを下車

そして、いよいよ僕等二人の出番となった。
少し身構えて挑んだが、何事もなくパスポ-トにスタンプが押され戻ってきた。
しかしこのスタンプ、よく見てみるとパラグアイ出国のもののようだ。
まだ確信はないが、状況は理解出来つつある。

次に、左隣りの窓口に並んだ。
やはりこちらがアルゼンチンの入国審査だった。
パラグアイの出国審査が、何とアルゼンチン側でまとめて行われたかっこうだ。
しかしこれはかなり稀なケ-スであり、通常の感覚ではまず考えられない。
この特殊なからくりを知らなければ、誰しも僕同様不安に思うだろう。
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パラグアイ出国審査(右窓口)→アルゼンチン入国審査(左窓口)
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バスはまだ国境ゲ-トで足止め

車内に手荷物は置いてきているが、他の乗客は皆持ち出しているように見えた。
急いで嶺花を車内に向かわせ、手荷物を全て持ってきてもらった。
もぬけの殻となったバスの荷台から、全乗客の預け荷物が次々と下ろされた。
バスを乗り換えるということか・・。
しかし答えは直後明確となった。

乗客全員の出入国審査が終わると、今度は左に並ぶ建物に皆流されるように入っていく。
そして預け荷物、手荷物をX線のレ-ンに通す。
厳格な荷物検査ではなく、その趣旨は未だ分からない。
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出入国審査(右建物)→荷物検査(左建物)

再び預け荷物をバス下部の荷台に預け、手荷物を持ち、同じバスに乗車したのが16:44。
この預け荷物を積み込む段階で、チップをせがむ男には心底腹が立った。
荷物に一度触ったくらいでチップを求め、無視して目をそらすと預けた僕の荷物を2度3度殴りつけていた。
悔しいがここは相手にしない。
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バスに合流

そして16:51、バスはようやく国境を発った。
実に2時間半を要した、精神的に疲れる国境越えであった。
やはり、出国スタンプなしでの隣国入国というのは有り得ない。
パスポ-トを持たない(IDカ-ドのようなものは持っていた)現地人でも、出入国の手続きは僕等ツ-リストと同様である。
これを今回の体験で学んだ。
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読書中
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菓子とコ-ヒ-
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夕食


夜行バス(アスンシオン~ブエノスアイレス)泊


屋台(肉バ-ガ-G.5000、エンパナ-ダG.3500) 屋台(エンパナ-ダG.3000×2) オレンジジュ-ス2㍑(G.4500) バス(~バスタ-ミナルG.2250×2) コ-ラ2㍑(G.5000) 棒キャンディ-(2個G.1500)  計G.30000
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| '16南米編 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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