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コルコバ-ドの丘~南米編(5)

2015年12月26日
リオデジャネイロ



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世界遺産 リオデジャネイロの景観群 (2012年登録)


海抜709mの絶壁の上に建つ巨大なキリスト像、そうここはコルコバ-ドの丘。
リオ・デ・ジャネイロという一都市だけに留まらず、ブラジル国の象徴と言ってもいいだろう。
ここから眺めるリオの町並みは、『山と海との間のカリオカの景観群』として2012年に世界文化遺産に登録されている。

1931年に建造されたこの像の高さは30m、横に広げた両手の幅は28m。
全身はろう石貼りで施され、重さは1145トンもあるという。
この雄姿は町中や遠く離れた海岸からも眺められ、この町はキリストによって守られているのだとまじまじと実感する。


リオ滞在2日目、狭苦しい2段ベットの2人部屋。
窓は無いに等しく、むんむんと熱気に包まれた劣環境は決して居心地が良いとは言えない。
だけど自分の居場所があるだけで、僕等は十分幸せだ。
扇風機を夜通しつけていたことで、昨夜(蚊の音に悩まされた)より余程快適に眠れた。

明け方、朝の海岸を目指す。
いつもは遠慮がちな娘の嶺花だが、珍しく自分から海で泳ぎたいと言ってきた。
朝なら人も少ないだろうし、朝陽を浴びての水浴びはきっと楽しいだろうな。
それはいい考えだ・・、と直ぐ行動に移すことにした。

メトロ・グロリア駅からほど近いこのホテルからは、海岸まで歩いても10分で着いてしまう。
水着は持ってきていないので、Tシャツと短パンで泳いでもらうことになる。
着替えとタオルを用意し、海岸を目指す。

ビ-チは思った通り、空いていた。
砂浜を裸足で走るランナ-や、犬を連れて散歩する人くらいしか周囲には見当たらない。
嶺花は恐る恐る海水に体を浸し、歓喜の悲鳴を挙げた。
海という母なる大地は素の人間を現してくれるのだと、娘の表情を見て僕は感じた。

白い砂浜はどこまでも続き、南に広がるコパカバ-ナ海岸は世界的にも有名である。
直ぐ隣りには空港がある為、朝陽の中、急上昇した飛行機が左から右へと飛び去って行った。
もう一泊出来ることなら、僕も海に入りたいくらいだ。
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朝陽を受けて
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大西洋で大はしゃぎ
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フラメンゴ海岸                         ホテル近くのス-パ-マ-ケット

ホテル近くのグロリア駅まで戻ると、昨日閉ざされていたシャッタ-はやはりス-パ-マ-ケットのものだった。
早速ス-パ-に入り、何かいい食材でもないかな・・と店内を物色する。
物価が高いことは予想していたが、思った以上に高かった。

ホテルに戻りシャワ-浴びた後、部屋の床に座り込む。
食パンにマヨネ-ズを塗り、レタスを挟んでサンドイッチの完成。
何とも味気ない食事だが、実際に味もない。
スペインの時のようにハムやチ-ズも挟みたかったが、値段が高くてとても手が出せなかった。
更にはワインもなく、ブラジルでの食生活は既に諦めている。
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リオでの食事風景  ※朝昼晩とレタスのみのサンドイッチ
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ダブルル-ム ※2段ベットに扇風機2つ         共同シャワ-、トイレ、水飲み器

メトロ沿いの街道を、キョロキョロしながら歩く。
昨日は薬屋しか開いていなかったこの通りには、幾つものス-パ-マ-ケットが存在した。
メトロLargo do Machado駅の辺りで、交差する大通りへと右折する。
昨日散々探したス-パ-マ-ケットは、今日はどれだけでも目に入ってくる。
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街角のア-ト

しばらく歩き、ようやく登山電車の麓駅に辿り着く。
ここまで歩いて来ただけでも頑張った方だろうと、コルコバ-ドの丘までは登山電車で上がるつもりでいた。
チケット売り場には、既に長蛇の列が出来ている。
他の客に後れをとらまいと、迷わず僕等もその最後尾に身を置いた。
嶺花を列に残したまま、窓口の料金表を偵察に行く。
そして僕はその料金表示を見て驚いた。

エッ・・。
ガイド本(地球の歩き方2012-2013版)と比べ、価格が倍に跳ね上がっているではないか。
その金額に腰が引け、嶺花には申し訳ないが、歩いてコルコバ-ドを目指すことにした。
訊くところによれば、上まで歩いて2時間くらいだろう・・とのこと。
尋ねられた本人も実際に歩いて上ったことがないので、実際のところは分からない。
いずれにせよ、バックパッカ-を自称するなら、別にたいした距離ではないだろう。

10時10分、僕等は麓の登り口(標高75m)を出発した。
歩くことは想定されていないので看板など一切なく、住人に訊きながらのトレイルとなる。
出だしから、かなりの急勾配が続いた。
35度近い蒸し暑さも相まって、汗はダラダラと垂れ落ちる。
嶺花は息を切らせながらも、文句一つ言わず頑張って歩いていた。
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あの頂を目指せ  ※巨大キリスト像が見える

コルコバ-ドまで歩いて登る観光客なんて、僕等以外誰もいない。
(鍛錬目的のサイクリストやランナ-はいた。)
苦しい上りがしばらく続き、時に道に迷いつつも、着々と標高を上げている。
そして終に11時半、標高455mの場所まで上り切った。
通りかかる車がお情けで止まってくれることを少しは期待したが、意外と皆冷たかった。
(親指を立てれば、直ぐ止まってくれただろうけど。)
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登山電車                            自生するジャックフル-ツ
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頑張れ、嶺花! 

しかし、ここからがよく分からなかった。
僕の当初イメ-ジはこうだ。
苦労して上り切った先で巨大キリスト像と対面、遥々歩いてきただけに感慨も一入だな・・。
しかし、現実はかなり違っていた。

有料(金を取る)というのも予定外だったが、こればかりは従うしかないので、仕方なく入場チケット売り場の長い行列に並ぶ。
そして、その入場料の高さにも驚いた。
係員に入場チケットを見せ、建物の中に入る。
いよいよ、キリストのお出ましか・・。
当然そう思っていたが、建物の中には又もや行列があった。

ディズニ-ランドのような折り返しの列が幾重も続いていた。
列は順調に流れ、先頭に立ち、建物の外に出る。
これでようやくキリストに会える・・。
そう考えるのが普通だろうが、又もや長い行列に並ばされた。

何が何だか分からないが、ここまで来たんだから今更引き下がる訳にもいかない。
潔く屋外の行列に並ぶとする。
こうして並んでいる多くの観光客は、今の現状を理解しているのだろうか・・。
僕の古いガイド本には、こうなることは何も書いてない。

屋根が途切れた場所に出ると直射日光が強く、飲み物売りの商いが繁盛していた。
納得のいかない行列でも辛抱を重ね、ようやく列の先頭に立った。
そして、ここから何故かミニバンに乗る。
まだキリスト像は見ていないというのに、一体どこへ連れて行くんだ・・。
僕はかなり不安になった。
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何度も行列に並びうんざり

ここに居る誰もが、まだキリスト像に会えていないのだろうか・・。
或いはどこかに別の入口があって、皆観光を終え、これから帰るところなのだろうか・・。
しかし直ぐに不安は払拭された。

エアコンの利いたミニバンは、急な坂道をくねくねと上り始めた。
車内は快適そのもので、逆に楽していることに対して、少し憎悪感も出てきた。
そして終点らしき広場まで上り切ると、乗客は皆下ろされた。
どうやら、ここが僕等が目指していたコルコバ-ドのようだった。
登山電車の終点もここのようだ。

チケットを見せ、126段の階段を上る。
ここにはエレベ-タ-もあったが、もう行列に並ぶのはこりごりだ。
そして、ふいにキリスト像の背後に出た。

人はかなり多く、この暑さも耐え難く辛い。
必然的に長居は出来ず、写真だけ撮って逃げるように山頂を後にした。
ただ、景色だけは確かに素晴らしかったと思う。
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コルコバ-ドの丘のキリスト像
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とにかく人が多い
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さすがにデカいな
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リオの町を一望  ※オリンピックスタジアムは何処かな
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この景色は確かに素晴らしい

再度ミニバンに乗り、僕等が歩いて上り切った場所まで戻る。
結局この場所がどこなのか未だ不明だが、きっと山頂での混雑を避ける為の策なのだろう。
他の旅行者と違い、僕等のコルコバ-ド観光はまだ終わってはいない。
これから、来た道を今度は逆に歩いて下らなければならないからだ。

下りだから、ホテルまでは2時間もあれば着くだろう。
上りに比べさすがに下りは楽な方だが、自分の足で歩くことには変わりはない。
嶺花も必死に頑張っている。
すまんなレイ、こんな旅行で・・。

そんな頃、ブラジル人のカップルが僕等を哀れに思ったらしく、車を止め声を掛けてくれた。
行きでも僕等を見たそうだ。
もう歩くことに何の未練も、強いこだわりもない。
遠慮なく甘えさせてもらい、嶺花と二人後部座席に乗り込んだ。
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ありがとね

若い男性はブラジル銀行の行員で、サンパウロ在住とのこと。
この度、同伴の彼女と結婚するのだという。
観光で来ている彼等もこの町の土地勘はないようで、何度も道に迷いながらも、ホテル近くまで僕等を送り届けてくれた。
実際僕等二人はクタクタだったし、持参している飲み物は底をつき、喉はカラカラだった。

麓からもそうだが、ホテルから歩き切る旅行者はまずいないだろう。
お蔭で辛い思い出として、コルコバ-ドが強烈に僕等の頭にインプットされた。
今日のことは、いつまでも、いつまでも忘れないだろう。

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見事な壁ア-ト  ※まるで本物の家々のようだ
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カリオカ水道橋                         カテドラル・メトロポリタ-ナ ※ピラミッド型の教会
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市立劇場                            何故かガンジ-
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公園で一休み
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日課


リオデジャネイロ・ホテルBenjamin Constant泊-R$90


ス-パ-(レタスR$2.99、ジュ-ス2㍑R$6.29、マヨネ-ズR$4.99、食パンR$5.49×2) ホテル(R$90) 棒キャンディ-(R$0.25×2) コルコバ-ドの丘(大人R$37、子供R$13) ポストカ-ド(R$1) ス-パ-(オレンジジュ-ス2㍑R$3.39、パンR$5.45)  計R$175.59
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