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第4回能登半島すずウルトラマラソン(2)~大会当日、第2関門曽々木まで


・・前回の続き


平成27年10月18日、第4回能登半島すずウルトラマラソンの当日を迎えた。熟睡とは程遠い車中泊。セットしたアラ-ムに頼ることなく、2時前には目が覚めた。昨夜痛めた腰の痛みは、残念ながら良くなってはいない。3日前にこじらせた風邪は一応は治まったようで、これには安堵した。前週は結局一日たりとも走らず、完全休養を貫いた。しかし右足甲、左足中指の痛みは全く引いていない。多くの不安要素を全部まとめて封印するかのように、ロキソニンSを1錠早々と投入。歯医者で使われる薬として有名だが、関節痛や筋肉痛、頭痛等にも利くという優れものだ。こんな真夜中だというのに、動き出している人もいる。きっと今日の参加者だろう。何かとお金のかかるウルトラマラソン、僕と同じように道の駅で前夜を過ごす質素ランナ-も多少なりはいるようだ。

第1駐車場となるラポルトすずに着くと、既にシャトルバスが停まっていた。早速バスに乗り込むと、直ぐに発車。行く先は珠洲健民体育館。ここが本日のスタ-ト、ゴ-ル地点となる。体育館では当日受付も行われており、選手達が各々最終準備に取り掛かっていた。早速僕も床に腰を下ろし、73㌔エイドへの預け荷物、町野エイドへの食料を各々袋に詰めていく。昨日与えられたゼッケンはTシャツの前面と、ランザックの後面に安全ピンで留めた。朝食にはおにぎりとバナナを腹に詰め、アミノ酸と胃薬も道の駅で飲んできた。今日は究極の消耗戦。体にエネルギ-がなくなったら、前には進めない。随所で栄養を補給し、その養分は効率よく使うのだ。ストレッチを済ませた後、トイレの行列に並んでいたらスタ-ト5分前に迫ってきた。こりゃヤバい、と急いでゲ-トへと向かう。既に開会式は行われており、宇宙人2人が壇上に上がってきた。そして何故かにしおかすみこも壇上に。どうせ誰かが物真似でもしているのか・・・くらいにしか思っていなかったが、ゴ-ル後恐ろしい事実に衝撃を受ける。・・5、4、3、2、1とカウントダウンが始まり、ついに長い旅の幕が開けた。
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健民体育館                           スタ-ト直前  ※スタ-トは朝の5時

この時期、5時ではまだ辺りは真っ暗。選手達は各々ヘッドライトを頭に着け走っている。僕は登山用のものを使用しているが、新品だと思っていた電池が調子悪い。本体は一応2つ持ってきているが、原因は電池にあるようだ。その為使いかけの電池にて、今日の朝晩を凌ぐしかない。そんなこともあり、電池の節約作戦に出た。実際明かりを点けなくても、これだけ周りにランナ-がいれば誰かしらの明かりが僕の足元を照らしてくれ、あまり不便さは感じない。昨日訪れた見附島手前で、宇宙人達と擦れ違う。彼等を見たのは、これが最初で最後。何故なら彼等はかなりの強者で、結局千枚田の折り返しでも見かけなかった。見附島でヘッドライトを預け、タスキも回収。既に辺りは朝の光を取り戻している。
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見附島(8㌔)                          71歳のス-パ-ランナ-(月600㌔は凄すぎ)
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エイドで即座に栄養補給                   古民家を横目に

このウルトラマラソン、何故102㌔なのだろう・・。ずっと、そう思っていた。しかし昨日の説明会曰く、奥能登の全ての観光名所をくまなく盛り込むとどうしてもこうなるのだと言う。最後の2㌔は本当に辛いのだろうなと容易に想像もつくが、確かに初めて遠路訪れた者には大変魅力的なコ-ス設定である。しかし今は肝心な前半の入りの部分、呑気に立ち止まってはいられない。写真も走りながら撮るか、立ち止まって瞬時に撮るかのどちらかだ。この辺りではセ-ラ-服姿の女性ランナ-と並走していたが、彼女もやはり速く、その後見かけることはなかった。坂の上り口に第7エイドが見えてきた。オロナミンCを一気飲みし、八太郎峠へのコ-ス最大の上りに差し掛かる。まだ前半も前半、上りで歩くなんて発想はなく、実際誰も歩いてはいない。さすが皆、100㌔に挑むランナ-ばかりだ。サブ10ペ-スで30㌔を越えた。自分にしてはまずまずのペ-スだ。峠の頂上で輪島市に入る。随分昔、子供がまだ2人か3人だった頃に家族旅行で来たことがある。
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秋の風景が美しい
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第7エイド(八太郎峠)
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30㌔通過(8:02) ※ここまで一応サブ10ペ-ス    輪島市へ

そしてしばらく下り、里に出た。何やら威勢のいい掛け声が聞こえる、エイドのようだ。そこはボランティアの方が自費で設置しているエイドのようで、有り難く飲み物を頂いた。その先に目指す町野エイドがあった。ここは往路36㌔と復路54㌔を兼ねるエイドで、今大会から自分専用の荷物(使い切りの食料のみ)を預けることが可能となった。僕はゼリ-飲料とバナナ、コ-ラを2回分預けておいた。今日の養分摂取として、1時間おきに塩熱サプリ、2時間おきにアミノバイタルプロ、そして適時クエン酸を摂っている。しかし各エイドでの滞在時間は周りと同じように数秒で済ましている為、ザックから呑気に取り出している猶予はない。走りながらザックを空け、エイド到着と同時にサプリを数秒で流し込む。これはかなり面倒で、次回以降は対策が必要だ。
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ようやく里に下りた                       第8エイド(町野)

町野エイドを出ると、ここからは舟木谷峠への辛い上りとなる。ここで是非ともお会いしたかった、PJO動画の出崎さんを発見。しばらく横に並び雑談しながら快走する。狼煙の無念は僕も察するところで、昨年はプレッシャ-から腹の調子を崩し、結果的に30分トイレにロスしたのだという。高山や白山を完走した脚力でも、この大会には3度破れている。里に下り、狭い路地を駆け抜け、海に出た。そう、ここは日本海。既に千枚田を折り返してきた選手達と擦れ違う。千枚田関門は折り返しポイントの少し手前にあった。千枚田折り返しは撮影ポイントでもあるが、ここでのチェックがないのは何故だろう。関門を越えて折り返しに行かずとも、気付かれないような気もする。でもそんなセコイことをする人は、わざわざ100㌔も走ろうと思わないか。誰も絶対に見ていない、そしてそこに自転車がある・・。それでも間違いなく、皆走るだろう。
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舟木谷峠への辛い上り                    40㌔通過(9:11)
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第10エイド(名舟)                        狭い生活路を駆け巡る
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初めて海とご対面  ※既に千枚田を折り返したランナ-達と擦れ違う
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第1関門 千枚田(45㌔)  ※4時間43分で174位、関門閉鎖まで残り1時間37分

そして再び、名舟エイド。先程は急いでいて食べれなかった待望のカレ-をここで1杯頂く。レトルトカレ-は美味しかったが、御飯は明らかに炊き方の失敗。水が少なかったみたい。終盤の狼煙エイドで能登牛カレ-があるようだし(結局なかった)、ここでのお代わりは止めておく。ふとアンパンマンが颯爽と走り過ぎて行った。全身緑タイツのカトルス星人もそうだが、こういう方々は自らハンデを背負っているだけあり、かなりの実力者だ。重いだろうし、体温調整も出来ないだろうし、動き難さもあるだろう。しかし沿道の子供達は大喜びで、辛い表情を隠す意味では僕のような初級ランナ-にも有りかもな・・なんて思った。50㌔通過が5時間半。先月の白山白川郷に迫るタイムで、若干飛ばし過ぎかなと少し焦った。ようやく半分の距離を走り、4時間の貯金もまだ30分しか使っておらず、ここからは慎重に足を進める作戦に切り替えていく。上りは無理に走らず、早歩きしながらザックの整理やら、補給やら、撮影やらをこなす。この辺りで見かけた年配女性のランナ-は大きく荒い息を吐いていたので、歩くことを勧めしばらく並歩していた。しかしその女性、その後一切見かけることはなかった。たぶん僕よりかなり前にゴ-ルしたものと思われる。
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待望のカレ-(再び名舟エイドにて)            アンパンマン  ※11時間10分で見事完走
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50㌔通過(10:30)                       第12エイド(舟木谷峠)

そして再び、町野エイド。お帰りなさい・・の掛け声と共に自分用の袋を手に取り、地ベタにしゃがみ込む。こうして腰を下ろしたのは、これが最初。ダメ-ジはまだ全く感じていない。しかしこれから未知の領域に入り、究極の消耗戦に突入する。慎重に慎重にと、ダメ-ジゼロの距離を少しずつ延ばしていければいい。今日はサプリの他、ロキソニンに頼る部分が大きい。『1日2錠、4時間空ければ3錠目も可』と容量は一応決まっている。しかしそれは平常時の話だろう。今日は通常の何十倍ものエネルギ-を使っている訳であり、ある程度の超過は許されてしかり(強引な結論)。ということで、持ち込んだロキソニンは計6錠。飲んで効果が現れるまでには、30分から1時間かかるらしい。事前に、スタ-ト前、30㌔、40㌔、60㌔、80㌔、90㌔と一応飲むポイントは決めておき、これらの近傍エイドで祈るように摂取した。本大会は大塚製薬が協賛ということもあり、エイド毎に置かれたアミノバリュ-の存在は嬉しかった。
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第13エイド(町野)  ※自分エイドを兼ねた、ここの存在は大きい

55㌔通過、半分を越えた。貯金もあり、撮影ポイントでの立ち止まりに、もう遠慮はいらない。逆に撮影しながら走っていると、必然と風景を探し求め、良い気晴らしにもなり、気が紛れることは確かだった。これからは、このスタンスでウルトラに挑もうと思う。しかし何の変哲もない風景はただ辛いだけで、変化に富んだこの奥能登の情景だからこそ思えた感情なのだろう。(僕は高山市民だから余計にそう感じるが、飛騨高山のあのコ-ス設定では絶対つまらないだろう)。そしてついに『狼煙(のろし)』の文字が現れた。そう言えば出崎さんはどうなったのだろうか・・。僕が町野エイドを出た時に到着していたようだったが、無事走れているのだろうか。
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55㌔通過(11:16)                      何気ない景色は辛い
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二級河川 町野川                        道路看板に『狼煙』が登場

そして第2関門の曽々木(58㌔)に無事到着。スタ-トから、6時間35分。門限までは1時間45分の余裕があり、これも自分にしてはまずまずのペ-スだった。しかし欲を言えば、60㌔で6時間半といきたいところだ。ダメ-ジはさほど感じず、まだまだ充分行けそうだ。このまま何とか次の第3関門(73㌔)まで行き、そこから少し踏ん張り第4関門の狼煙(87㌔)。そこまで行ければ、後はド根性でゴ-ルに滑りこめそうな気もする。歩道のコンクリ-トに腰を下ろし、美味しいパスタを2杯頂いた。ウルトラマラソンはレ-ス中に胃を壊す人が多いらしい。そして食べれなくなったら補給も叶わず、自滅へと追い込まれていく。そんな先人の経験に従い、僕もスタ-ト前に胃薬(ガスタ-10)を1錠摂取した。元々胃が強いこともあるのだろうが、この距離を走っても美味しくどんな料理も食べられる。脚も胃も調子いい。天気もいいし、景色もいい。しかしここは未知なる領域、最後に不吉なドンデン返しが待っているかもしれない。決して油断は出来ないが、スタ-ト前自身の完走の確率は30%にも満たないと思っていたが、この際だからその逆を言い返してやる。リタイヤの確率なんて、今の俺には30%もないゾ!
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第2関門 曽々木(58㌔)  ※6時間35分で208位、関門閉鎖まで残り1時間45分
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第14エイド(曽々木)  ※日本製粉提供のパスタが美味かった



つづく・・


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| 2015 | 19:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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