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サラマンカに雨が降る~ジブラルタル海峡を越えて編(31)

2015年1月18日
アビラ~サラマンカ



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世界遺産 サラマンカ旧市街
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絶景とワインに酔いしれる
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雨に輝く夜のマヨ-ル広場

夜半いつの間にか暖房が切れていたようで、寒さを感じるスペインらしからぬ朝を迎えた。
窓の外を見ると、町は薄っすら雪化粧をまとい、雪が舞っているのが確認出来る。
今日はバスの出発が10時15分と遅い。
チェックアウト前に湯船にゆっくり浸かり、9時半に宿を出た。

雪をまとった石畳は滑りやすいが、キシキシとしみ込む音が不思議と心地良い。
これ程雪の似合う町も、そうそうないだろう。
雪の歩道に2人の足跡を残しつつ、急いでバスタ-ミナルへと向かった。
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粉雪をまとった朝のカテドラル
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近未来的なバスタ-ミナル

バスは定刻通りに発車。
今回も最前列右側の2席を確保することが出来た。
目の前に広がる景色を眺めながら、車内で流れる洋楽に合わせ、体を小さく動かした。


バスは1時間半でサラマンカに到着。
サラマンカは歴史ある大学の町として名高く、旧市街は世界遺産にも登録されている。
バスタ-ミナルは中心部から少し離れており、まずはマヨ-ル広場を目指して歩いた。
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中心部を目指す

宿を選ぶに当たり、バスタ-ミナルに近いことより、中心部に宿を取った方が何かと便利だ。
マヨ-ル広場の観光案内所に立ち寄り、宿とス-パ-マ-ケットの情報を得た。
しかしマヨ-ル広場を出て直ぐの場所に偶然オスタルを見つけ、急遽ここに決めた。

玄関や受付は狭く、見るからに質素だが、部屋はまるで高級ホテルさながらである。
スペインに入って以来、町を移る度に宿の質は上がっている。
今までの宿の中で一番ここがいい・・。
日々、その嬉しい更新に驚きを隠せない。
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宿の外観く(ピンク看板のオスタル)             清潔なバス・トイレ付き

部屋に、トイレやバスタブ、タオルや各種アメニティがあることは、今ではもう当然である。
きれいなダブルベットの脇には、各々テ-ブルやライトが備わり、正面にはワイド型テレビ。
部屋の壁は、2方向が全面ガラス張り。
通りを行き交う人々を眼下に眺め、その奥に聳える時計塔は正確に今の時間を示している。

そんな光景を肴にして、ベットに腰掛け、サンドイッチを作り昼食とした。
グラスに注いで飲むワインは、ほんと減りが早いものだ。
時は既に13時を回っている。
食べ終えると、ようやく町へと繰り出した。

まずはス-パ-マ-ケットに出かけ、夕食以降の食材と明日のワインを仕入れておく。
宿に置きに戻り、遅い観光のスタ-トとなった。

マヨ-ル広場。
ここは、王位継承戦争に協力したサラマンカに感謝し、フェリペ5世が18世紀に建造したもの。
調和のとれたその姿は、スペインで最も美しい広場と言われている。
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マヨ-ル広場
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ベンチ
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闘牛はシ-ズンオフ
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生ハム屋

貝の家。
場所が少し分かりにくかったが、先程買い物をしたス-パ-の向かいにあった。
15世紀後半に建てられたゴシック様式の建物で、400個ものホタテ貝の装飾が外壁に取り付けられている。
ホタテ貝は、サンティアゴ巡礼のシンボルで、かつてこの家は巡礼者を守る騎士団の家だった。
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食べ残しもオシャレだな
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貝の家

石畳の路地には右も左も重厚な建物が並び、町全体が美術館、博物館といった印象を受ける。
道を歩くだけで観光している気分になり、常に感心しきりだった。
しかしどの町もそうなのだが、路地が異様にひっそりとしている。
住人はどこへ行ったのか、まるで人の気配がないのだ。

隣り合う新旧カテドラルは、この町のシンボルとなっている。
新カテドラルは16世紀から18世紀にかけて建造されたゴシック様式である。
そう一言で片付けてしまうのは実に容易いが、サクラダファミリア(バルセロナ)が144年の建築期間であることを考えれば、このカテドラルの凄さがよく分かる。
(※今のこのご時世、時代を跨いだ建造物はサクラダファミリアくらいしか思いつかない)
建築当時に生きた人々はこの完成を見ることは出来なかった、そう思うと感慨も深い。
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新カテドラル
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内部  ※大変素晴らしいが、他の町のカテドラルと何ら変わらない

旧カテドラルは12世紀に建造されたロマネスク様式となる。
そう言ってしまえば簡単だが、日本が平安時代、鎌倉時代を迎えている頃、この町ではこんなとてつもない建築作業が行われていた。
そう考えると、寒ボロが立つ。
これらの前に立ち、僕はただただ呆然とするしかなかった。
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旧カテドラル
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内部  ※古さが伝わってくる分、こちらの方が興味深かった

ロ-マ橋を渡り、対岸から旧市街を望む。
カテドラルを中心とした中世の町並みを背景に、少年達が手前の川で魚釣りをしている。
長閑な対岸のこの公園には、遊歩道が整備され、ジョギングやウォ-キングをする市民が時折姿を見せている。
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銅像

べンチに座り、そんな光景を前にして、ワインを飲む。
夕暮れの時間だが、この曇り空では美しい輝きは期待出来ない。
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旧市街の象徴カテドラル

地図を頼りに路地を抜け、サン・エステバン修道院に辿り着いた。
コロンブスは航海研究の為、この修道院に滞在しながらサラマンカ大学の天文学部に通っていたという。
通路に置かれた鏡越しに映る世界は、とても神秘的で幻想的だった。
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サン・エステバン修道院
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これだけ透き通った鏡を僕は初めて見た
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私と私
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中庭
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スペイン最古のサラマンカ大学  ※ヨ-ロッパでは3番目に古い

日は完全に暮れ、雨が降り出してきた。
それにしても、雨がよく似合う町だ。
ホテルのべットに座り、路地を行き交う人々を眺めながらワインとタパスに又酔いしれた。
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まるでスイ-トル-ム
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今日何度目の宴会かな  ※昼部屋、カテドラル、公園、夜部屋・・、4度目だ!


サラマンカ・Hostal Concejo泊-32€


バス(サラマンカ~マドリッド20.45€×2) ス-パ-マ-ケット(オレンジジュ-ス2㍑0.68€、食パン1.33€、ポテトチップス0.93€、カカオデザ-ト0.23€、マヨネ-ズ0.92€、レタス0.65€、ワイン1㍑0.70€、ビ-ル0.56€、ハム1€、チ-ズ1.25€) カテドラル(大人4.75€、子供3€) サン・エステバン修道院(大人3€、子供フリ-) ス-パ-マ-ケット(サラミ1€) ポストカ-ド(0.4€) 宿代(32€)   計93.3€
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