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遠いタンジェMED~ジブラルタル海峡を越えて編(27)

2015年1月15日
タンジェ~



今日、モロッコからジブラルタル海峡を越えて、再びスペインへと向う。
しかしこれが中々大変だった。
ガイドブック『地球の歩き方』での情報は少なく、現地との相違箇所も多い。

7時、ホテルをチェックアウト。
辺りはまだ薄暗く、人影はほとんどない。
バスタ-ミナルまで歩き、その先にあるはずの新タンジェ港行きのバス乗り場を目指した。
重荷を背負って同じ場所を行ったり来たり探してみたが、結局どこにも見当たらない。
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夜明け前

通行人数人に尋ねてみたが、何故か全くがラチがあかない。
仕方なくタクシ-運転手にも尋ねてみたが、彼等はタクシ-に乗せることしか考えていない。
これは一体どうしたものか・・。
しつこく話しかけてくる男達は一切無視し、しばし呆然と立ち尽くす。

取る手を失くし切羽詰まった僕は、何気なくバスタ-ミナルの窓口へと向かっていた。
僕等の行こうとしている場所は”新タンジェ港”、すなわち”ニュ-ポ-ト”。
しかし”ニュ-ポ-ト”では全く理解してもらえず、僕は更に困り果てた。
タンジェMED、この表現が正しいことを今更ながら知る。

バスは1時間おきになんてあるものか。
9番と10番の窓口に表記されているバスしか、タンジェMEDに向かうバスは存在しない。
乗り場からして、ガイドブックの偽情報に惑わされてしまった。

バスは7時15分既に発車済み、僕等はその直後にバスを探していたことになる。
タンジェMED行きの次のバスは10時までない。
そのバスに乗るしか道はないと考え、9時頃までベンチで時間を潰した。
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バスタ-ミナル
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一足遅かった  ※画像クリックで拡大


窓口はモロッコ各地へ向うバスのチケット売場となっているが、国際バスを扱うオフィスも3軒程あった。
入口に貼られたチラシにより、どこの国に行くのかは大概検討が付いたが、どこもクロ-ズ。
しかし運良く男が現れ、オフィスを開けてくれた。

この国際バスに乗りさえすれば、今夜の夜行でマドリッドへは行けそうである。
しかし値段が高く、かなり迷った。
こういう場面でこそ、落ち着いて考えるんだ俺。

もし10時に、ここでタンジェMED行きのバスに乗ったとしよう。
新タンジェ港には行けるだろうが、時間的に都合のいいフェリ-がある保証はない。
アルヘシラスまでは今日のうちに行けるだろうが、その先マドリッド行きのバスがなく、又アルヘシラスで路頭に迷ってしまうのがオチだ。
野宿はもう勘弁してほしい。
結局は宿で一泊することになり、金と時間のロスは大きい。

マドリッドではなく、近場のセビ-リャ、コルドバを目指すことも考えられるが、そんな都合のいいバスがそもそもあるものか。
もしあったとしても、夜の到着となり、やはりこれも無理。

バスタ-ミナルの構内では、呼び込みの男の大声が響き渡っている。
『ティトゥアン、ティトゥアン!』
『メクネス、メクネス!』
『フェズ、フェズ!』

いっそのこと、もう一度どこかの町に舞い戻ってみるか。
町の地理はだいたい把握しているし、また美味い物が食えるからいいかもな。
しかし再びこのタンジェでの葛藤は避けて通れない。
少し高い気もしたが、国際バスに乗るのが一番無難だろう。
金さえ払えば、明日の朝には間違いなく僕等もマドリッドにいるはずだ。

重い荷物はオフィスに預け、メディナまで両替をしに向かった。
最もレ-トの良い両替商を探し回り、DHを手に入れた。
苦労して歩き回ったことで1万円の両替で50DHの差を得た、これはかなり大きい。

バスタ-ミナルまで戻り、国際バスのオフィスでチケットを購入。
今日の食事代も少し残しておこうと、バス代の一部は手持ちのユ-ロで支払った。

『14時までにはここに戻ってきな、そしてタンジェMEDまでは自分達で行くように・・』
そう念を押され、オ-マイガット!
僕は顔をしかめ、少し大げさに手を広げ、不快感を露わにした。
初めて使った、オ-マイガット。
使い時、使い方は完璧だっただろうと、一人内心酔いしれた。

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特産物
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グラン・モスク  ※この通りに両替商多い、レ-ト最良
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展望広場
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メディナ入口


つづく・・
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