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全て想定の範囲内~東南アジア周遊編(22)

2014年1月9日
~フエ



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世界遺産フエ 阮朝王宮

フエには、朝9時に着いた。
冷房の効き過ぎにかなり身構えていたが、バスの中は逆に暑いくらい。
用意しておいたダウンジャケットの出番はなく、長袖も脱ぎ捨て、Tシャツ姿で充分だった。
トイレはクラッシュしていたが一応機能し、乗車以来一度も外に出る必要もなかった。

町に着いての宿探し、ガイドブックを参考に予めその候補は決めていた。
僕等が泊まろうとしていたのは、ビンジュオンホテル。
ビンジュオン1、2、3と同系列も3つあり、この町で断トツ人気の旅人ホテルである。

そんなホテルの従業員がバスの到着時刻に合わせ、わざわざ自ら客引きに来ていた。
これは非常にラッキ-なことだ、移動代、移動時間が浮いたことも大きい。
人気ホテル自ら足を動かすなんて、余程争奪戦が激しいか、客が少ないかどちらかだろう。
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フエ到着、直ぐに客引きが群がってくる

向こうの言い値は1泊12ドルだったが僕も連泊をアピ-ル、10ドルへの値切りに成功した。
久々の連泊、フエの町でゆっくりしようと思う。
ミニバンに乗り、宿へと向かう。
ミニバンの中には僕等親子、宿の従業員2人、その他に3人の乗客がいた。

一人は背丈190cmはある筋骨隆々の大男、短パンから伸びる脚の産毛は金色に輝いていた。
ベッカムにも似た、かなりイケメンの若者である。
女は180cmはありそうな長身の美女、どうやらイケメン男の彼女のようだ。
そしてもう1人、こちらもかなりの大男なのだが彼の立場が今一よく掴めない。
結局はイケメン男の親友なのだろう。
では何故3人で旅に出ているのか・・、その真意は僕には到底理解出来なかった。

何を隠そうコイツらは例の問題児、昨夜バスの車内で騒いでいた迷惑極まりない連中である。
何でよりによってコイツらと同じ宿なんだ・・、移動中悲しい気分は消えなかった。
宿の従業員との会話を聞いていて、コイツらはニュ-ジ-ランド人であることが分かる。
欧州系かと思っていただけに意外だったが、僕のNZに対するイメ-ジは一気にガタ落ちした。
ただ彼等がラガ-マンであることはこの体格、短パンの妙な短さから容易に想像出来た。
(ちなみにこの3人組、次の町ホイアンでも遭遇した)

部屋には清潔そうなベットが2つ、テレビにテ-ブルにイス、風呂にはバスタブまで付いている。
バルコニ-もあるので、洗濯物も干せそうだ。
早速バスタブにお湯を溜め、部屋でのんびりと過す。
夜行移動の翌朝は、だいたいいつもこうだ。
そして正午前、ようやく外に出た。
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今回の旅の中で一番気に入った


渾然とした首都ハノイから来た身にとって、この町は実に静かだと感じていた。
何より、嶺花が一人で道を歩けている。
それは少し物足りないような、不思議と寂しさにも似た感情である。

まずは次の町ホイアンへのバス予約をする為、地図を頼りに町を歩き、オフィスを探す。
ようやくシン・ツ-リストを見つけ、通しのチケットを提示し、予約したい旨を申し出る。
しかしここでは扱ってもらえず、オフィス探しは無情にも振り出しに戻った。
僕等が先日チケットを買ったハノイでのオフィスは、やはり偽者のシン・ツ-リストだったようだ。

それでも何とかオフィスを見つけ出し、再びバスの予約を申し出る。
よかった、今度は話がつながっている。
チケットに記されている朝便はないようで、昼発の夕方目的地着の一便しかないようだった。
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牛筋おかゆ

フォ-ン川沿いを歩く。
豪華3ツ星、4ツ星ホテルが多く並び、この町が観光ツア-に組み込まれていることが伺える。
川岸には竜の頭を持つ小舟が数隻停留しているが、さびれていて現役の面影は感じられない。
観光船の客引きが声を掛けてくるが、客の姿はほとんどない。
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フォ-ン川と寂れた船頭

町を歩けば、シクロやバイクが必ず声をかけて来る。
そんな彼等は、誰もが皆本当に暇そうに見える。
この町は、完全に供給が需要をオ-バ-しているようだ。
しかしこういうデフレ状態は利用する側にとっては都合がいい、値段交渉が有利に進められる。

フ-スアン橋を渡り、いにしえの王宮を巡る。
ベトナム最後の王朝、阮朝(1802~1945年)の都が置かれた町、フエ。
ゆったりと流れるフォ-ン川のほとりに王宮、寺院、皇帝廟と風格ある建築物が点在し、これらは1993年にベトナム初の世界遺産に登録された。

フエの象徴的光景でもある、阮朝王宮の入口となる王宮門(午門)。
しかし楼閣は改修中であり上部には上れず、残念の一言。
門口は3つあり、中央は皇帝の外出時にしか使用されなかったという。
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改修中の王宮門

北京の紫禁城を真似て造られたという、太和殿。
ここで皇帝の即位式が行なわれ、皇帝の座る金箔の椅子と台座が中央に展示されていた。
内部での撮影は、一切禁止されている。
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大和殿
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大和殿では皇帝の即位式が行なわれた

阮王朝の菩薩寺とされる、顕臨閣。
歴代の皇帝の名前を記した9つの大きな青銅の鼎(かなえ)が正面に置かれている。
その他に長正殿、画廊や衣装撮影の館等があるが、広い敷地のわりには見応えはない。
観光慣れしてくると、時としてこういう感覚が沸き起こってくることも仕方がない。
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展示品が並ぶ

王宮の外に出ると、続けざまにシクロが声をかけてくる。
無茶苦茶な値段を叫び散らしているが、無視して歩き去ると金額はどんどん下がってくる。
『ファイブダラ-!』
『オ-ケ-、スリ-ダラ-!』
何がオ-ケ-だ・・と笑いながら、僕は全く相手にしていない。

それでも声を掛けることを止めようとしない、悪名高きシクロマン。
『オ-ケ-、エイトタウザン!』
この一言には僕も引っ掛かり、思わず立ち止まり男の顔を覗き込む。

おいおい本当に8000D(ドン)かよ、そんな訳ないだろう・・。
念の為ノ-トに『8000D』と書き止め、男に確認する。
するとシクロマンはオ-ケ-、オ-ケ-と自信満々に首を数度縦に振った。

こうして当初予定していなかったシクロに乗ってみることとなった。
それでもまだ心配は捨て切れていない。
背後でペダルを漕ぐ男にノ-トを見せ、再度の念押しをしておく。
ノ-トと念押し・・、この2大要素で相手側にこちらの印象を嫌という程植え付けておいた。

座席は非常に狭く、二人乗るにはちょいと狭すぎる。
それに夕方からはどんよりとした曇り空、風も出てきて肌寒く感じてきた。
しかし風を切る程のスピ-ドはなく、歩いている方が余程早いくらいだ。

シクロは王宮から次第に離れ、徒歩では遥々来ないような庶民の生活空間に入り込んでいく。
時折名所で停車、これはシクロの休憩と時間稼ぎも兼ねているのだろう。
もしこれで本当に8000Dだったら、このオッサンどうやって生活していくのだろうか・・。
3ドルとも言っていたからおそらく80000Dと間違えているのだろう、容易に察しは付いている。
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シクロで巡る旧市街
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フエ宮廷美術博物館

そんなことを思いながら、頭の中で支払いのスト-リ-を組み立ててみる。
下車後、僕は10000D紙幣を差し出す。
まずもって、シクロマンは受け取らないだろう。
そこで僕はノ-トを取り出し、怒り気味に男に証拠を見せつける。

それでも男は納得せず、難癖をつけてくるだろう。
仕方がない(演技)、僕は渋々50000Dを支払う。
これくらいなら払ってもいいという限度も予め決めておき、それが50000Dである。
もし最初から80000Dだったならば、僕はこうして乗ってはいない。

そして王宮へと舞い戻ってきて、いざ支払いの時。
正にイメ-ジ通りの展開が始まった。

『タイトル:全て想定の範囲内』
『監督:僕、シクロマン』
『主演:僕、シクロマン』
『共演:嶺花』
『撮影地:ベトナム・フエ』

男は必死に怒り叫んでいるが、僕も負けず激しい剣幕で怒り返す。
シクロの怒り振りも僕の反撃もどこか演技交じりでわざとらしい、両者がこの展開を予想していたことは互いに伝わっていただろう。
全て想定の範囲内・・
悪名高きシクロと対等にやり合うには、相手の更に先を見越した念入りなスト-リ-構成が最も重要となってくる。
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夕食
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狭い路地に宿はある


フエ・ビンジュオンホテル泊-10$


フランスパン(8000D) 昼食(牛筋おかゆ20000D×2) 阮朝王宮(105000D、子供フリ-) シクロ(1時間50000D、交渉は8000Dだったが可哀想なので) 屋台(肉まん10000D、野菜まん5000D) 夕食(1プレ-ト30000D×2)  計278000D



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