FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

地獄のジャンピングバス~黄金のベンガル編(14)

2012年1月4日
ディナジプ-ル~ダッカ



これまでの旅でも、地獄のように辛かったバスは幾つか記憶にある。

ACバスは当然料金も高く、快適に早く目的地へと移動出来る利点がある。
しかし効き過ぎていると悲惨だ、冷凍庫のように猛烈な寒さで乗客を追い込んでくる。
バックパックを布団代わりに膝の上に乗せ、震えながら一晩を過ごした。

カイロへと向かう夜行バスの狭さにも参った。
前の乗客は限界まで背もたれを倒し、堪らず僕も自分のシ-トを倒そうと行動に移す。
途端、後ろに座る中国人ツア-の若い女が叫びながら、手で押し返し倒させない。
結局僕だけ前と後ろの板挟みになり、窮屈で眠れぬ夜を過した。

窓が割れていたり、閉まらなかったりはよくある事だし、
車内に砂や埃が舞う外気丸出しのバスもあった。
しかしどのバスも、これらの諸国では何食わぬ顔で普通に走っている。

だがバングラデシュのバスは、更に輪をかけてひどい。
乗る度に恐ろしい思いを強いられ、冷や汗を垂らし、事故に遭わない事だけを祈っている。
しかしそれすら軟い事を知った。
ディナジプ-ル発ダッカ行きのデラックスバス、これは体感するに値する悲惨なバスだった。
地獄のジャンピングバス・・、もうこうとしか言いようがない。
[広告] VPS


ステ-ション通りにはダッカ行きのバス会社が、通りを挟み何軒も事務所を並べている。
出発時刻や本数も異なっていれば、料金も各種様々である。
更には、ダッカに寄らずとも一気にシレットまで行く夜行バスまで存在した。

昨夜の下調べの末、6時発、350タカのバス会社に的を絞っていた。
その乗車に合わせ今日は4時起床、5時半にはチェックアウトを済ませ宿を出た。
遅れないよう早足で暗闇の中を急ぐ。
最悪遅れても同じような便は幾つもあるので、料金さえ渋らなければ多少の融通は利く。

そして、バス会社が並ぶ場所までやって来た。
明かりは全くない。
各事務所脇の広い空地に停まっている筈のバスの姿も一切ない。

6時か6時半にはどのバス会社も始発を出す筈なのに、何だかこれはおかしい。
呆気に取られ、街灯すらない暗闇の中、路頭に迷う。
通りには仕事前のリキシャマンが数人たむろしていた。
来た道を一旦引き返し、唯一開いていたチャ-屋でお茶を飲み時間を潰す事にする。

仕方なく6時半発の500タカのバスに的を替え、発車予定の10分前に事務所を覘いてみた。
閑散とした事務所は明かりを灯し、隣の空地には大きなバスが停まっている。
ヨシ、これで何とかなりそうだ!
受付に立ち開口一番、ダッカに行きたい旨を早速申し出る。

『チケットはないゾ!』
その返答に一瞬焦ったが、何とか渋々少ない空席をあてがってくれた。
念願のチケットを購入し、直ぐさまバスに乗車。
ここディナジプ-ルから乗り込む客は僕等2人を含め、僅か3人しかいない。
目指すダッカは遠い為、途中の町から乗り込んでくる客が大半のようだ。

料金が高いだけあり座席は広く、足回りには充分なゆとりがある。
これなら夜行でも使えそうだな・・。
調子に乗った僕は、この時そんな事を思っていた。

しかしこのバスは直ぐに正体を現し始めてきた。
霧で視界もままならない薄暗いデコボコ道、時間的に対向車がいないのをいい事に、ここぞとばかりにスピ-ドを上げ少しでも距離を稼ぐ体勢に入ってきた。

道路の状態はかなり悪く、所々設けてある速度抑制の盛り上がりにも僅かな減速で対応。
バスは前だけを向き、猪のように真っしぐらに突き進んでいる。
おそらく最後尾に座る僕等の席位置は、最も強い振動を受けているのだろう。
席を一つ前に移動してみたが、それ程差はなかった。

割れたデコボコ道や車止めに差し掛かる度、お尻は10cm飛び上がり頭は常に踊っている。
飛んだ挙句に体を打ち付けそうで、両手はどこかを持っていないと危なくていられない。
バスに乗っているというより、荒馬に跨ったロデオのようだ。
一瞬足りとも気の抜けない地獄の乗車、これが2時間続いた。

当然眠れる筈もなく、本を読む事さえも許されない。
いつ腰を痛めないかと冷や冷やしながら、ひたすら揺れとの闘いに全神経を集中する。

2時間、3時間と時間が経過し、乗客も少しづつ増えてきた。
さすがの運転手も乗客に気を遣い始めたのか、運転を次第に常識の範囲内に戻してくれた。
車内は最後まで弱冠の空席を残し、時折ジャンピングを繰り返しつつも、
15時半、ダッカ郊外のガブトリ・バスタ-ミナルに無事到着した。
P1070539_convert_20120302183409.jpg
スナック菓子はベビスタ-の激辛版
P1070543_convert_20120302183538.jpg
画期的なジョムナ橋
P1070544_convert_20120302183631.jpg
ガブトリ・バスタ-ミナル

9時間にも及ぶ辛いロングドライブであったが、休憩はたったの一度きり。
もちろん、車内にトイレ等ある訳がない。
いつ腹痛が起きないかと、終始心配を抱いていた。
朝一番にディナジプ-ルを発ったというのに、予定が狂い、既に夕方近くになっている。
こんな夕刻の宿探しは、体力的にも精神的にも厳しいものがある。

200タカでCNGに乗り、グリスタンを目指す。
本当は10kmばかしの距離にこんな大金を払いたくはなかったが、僕も相当追い込まれ、優位に選べるような状況ではなかった。
30分もあれば着くだろうと簡単に考えていたが、ダッカの大渋滞はかなり凄まじかった。
道路には無数の車両が集中し、動くに動けない。

檻の外から入り込んでくる排気ガスに持病の首が痛み出し、鳴り止まぬクラクションの雑音も相まって、次第に頭痛を帯びてきた。
ダッカに戻ってきたんだな・・。
ダッカらしいとでも言おうか、何とも嫌な出迎えだった。
P1070549_convert_20120302183724.jpg
”CNG”という名の牢獄

1時間かけ、ようやくグリスタンに到着。
ダッカは広いくせに、公共の交通機関がなさすぎる。
道路は常に大渋滞を起こし、近郊へ行きたくても移動だけで心身共に疲れてしまう。
地下鉄が出来ればこの異常な渋滞は解消されるのだろうが、それは見込めそうもない。

久々のチキンを食べ、賑やかな夜の町を歩く。
さすがは大都会だ、これまで訪れてきた地方の各都市とは明らかに規模が違う。
大通りに面したバイタスサミ-ルの角部屋から眼下の喧騒を眺め、
更にそう感じた。
P1070558_convert_20120302183820.jpg
マンゴ-屋台
P1070562_convert_20120302183928.jpg
チキン最高!


ダッカ・バイタスサミ-ル泊-550Tk


朝食(パン、チャ-22Tk) バス(ディナジプ-ル~ダッカ500Tk×2) 昼食(スナック菓子15Tk×2) CNG(200Tk) ホテル(550Tk×2泊分) 野菜スティック(5Tk) 郵便局(エアメ-ル22Tk) ポップコ-ン(10Tk) マンゴ-(20Tk) 夕食(チキンFULL260Tk、ルティ20Tk×2) 水2ℓ(30Tk)  計2739Tk 
 


ブログランキングに参加中。『子連れ旅行』バナ-のクリックをお願いします。→にほんブログ村 旅行ブログ 子連れ旅行へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



| '12黄金のベンガル編 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://gakuto2164.blog85.fc2.com/tb.php/435-1cb9153d

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT