寝台車両~インド編(17)
2011年1月3日
ブッタ・ガヤ-~
僕は今カルカッタ行きの”スリ-パ-コ-チ”にいる、いわゆる”寝台車両”の事だ。
出発時刻1時間前の時点でウェティングリストの順位が2と3。
この時点で僕等に与えられた座席はなく、座席が与えられる保証もない。
こんな状況でも僅かな可能性に賭け、ガヤ-駅に向かうしかなかった。
鉄道はどの区間も異常な程の混みようで、数日先までウェティング状態が続いている。
”次の町カルカッタから、その次の町ボンベイまで車内2泊となるこの大陸横断区間”
今旅程で最も長距離且つ重要なこの列車だけは、絶対に押さえておかねばならない。
ブッタ・ガヤ-最終日の午前、市内の鉄道予約オフィスへと向かった。
スリ-パ-”SL”は既にウェティング、すなわち予約一杯でキャンセル待状態。
この時には数席空いていた”3A”という倍以上する高額なクラス、
意を決して再度申し入れた時には、このクラスの空席までもが既に埋まっていた。
『エッ、マジで!』
11億人を抱える鉄道大国インドでは、”即決”出来ないと命取りとなるようだ。
当初予定していた日時、金額(クラス)が大幅に変更となっても即決が鍵となる。
僕はその判断を鈍った挙句、カルカッタからボンベイへの脱出の道を失ってしまった。
SLか3Aをウェティングで押さえておくか、空路やバスに移動手段を切り替えてしまうか、
それとも、思い切って列車予約の取れる都市に行き先自体を変えてしまうか・・。
そうこうしている内にも、貴重な時間が容赦なく過ぎていく。
駆け足で宿に戻ってチェックアウトするも、11時を回ってしまった。
”やばい、列車に遅れてしまう!”
超満員の乗合リクシャに半分お尻を出し座る。
ドライバ-入れて総勢15名、にわかに信じ難い数の人間が1台のリクシャで重なり合っている。
ブッタ・ガヤ-~
僕は今カルカッタ行きの”スリ-パ-コ-チ”にいる、いわゆる”寝台車両”の事だ。
出発時刻1時間前の時点でウェティングリストの順位が2と3。
この時点で僕等に与えられた座席はなく、座席が与えられる保証もない。
こんな状況でも僅かな可能性に賭け、ガヤ-駅に向かうしかなかった。
鉄道はどの区間も異常な程の混みようで、数日先までウェティング状態が続いている。
”次の町カルカッタから、その次の町ボンベイまで車内2泊となるこの大陸横断区間”
今旅程で最も長距離且つ重要なこの列車だけは、絶対に押さえておかねばならない。
ブッタ・ガヤ-最終日の午前、市内の鉄道予約オフィスへと向かった。
スリ-パ-”SL”は既にウェティング、すなわち予約一杯でキャンセル待状態。
この時には数席空いていた”3A”という倍以上する高額なクラス、
意を決して再度申し入れた時には、このクラスの空席までもが既に埋まっていた。
『エッ、マジで!』
11億人を抱える鉄道大国インドでは、”即決”出来ないと命取りとなるようだ。
当初予定していた日時、金額(クラス)が大幅に変更となっても即決が鍵となる。
僕はその判断を鈍った挙句、カルカッタからボンベイへの脱出の道を失ってしまった。
SLか3Aをウェティングで押さえておくか、空路やバスに移動手段を切り替えてしまうか、
それとも、思い切って列車予約の取れる都市に行き先自体を変えてしまうか・・。
そうこうしている内にも、貴重な時間が容赦なく過ぎていく。
駆け足で宿に戻ってチェックアウトするも、11時を回ってしまった。
”やばい、列車に遅れてしまう!”
超満員の乗合リクシャに半分お尻を出し座る。
ドライバ-入れて総勢15名、にわかに信じ難い数の人間が1台のリクシャで重なり合っている。
11時45分、ガヤ-に到着。
しかし、そこは僕が期待した駅ではなかった。
何人もの人に駅までの道を尋ね、歩けど歩けど肝心の駅が見えてこない。
何度も右左折を繰り返し、ようやくガヤ-駅に着いたのが12時10分。
列車が定刻の12時に発車していたならば、完全にもうアウト。
ウェティング順位の最終確認も出来ないまま、列車が遅れている事だけを祈って、
重い荷物を背負いプラットホ-ムを走る。
座席はないかも知れないが、取り合えず列車に乗り込むしかない。
カルカッタ行きの列車はプラットホ-ム6のようだ。
鉄橋を渡り最奥のプラットホ-ム5へと急ぐ。
”その隣りが当然6だろ・・”と目論んだが、非情にもそこに6の文字はなかった。
『チクチョ、こんなに急いでいる時に何なんだ!』
他の乗客に尋ね、疑いつつも駅舎側のプラットホ-ムまで急いで戻る。
落ち着いている余裕も無い中、周囲に目を張り巡らせるとついに見つけた。
一番手前のプラットホ-ム1から入り込んだ端に、プラットホ-ム6があった。
『何でこんな所に6があるんだよ!』
ヨ-シ列車はまだ停まっている、何とか間に合ったようだ。
駅員に最終ウェティングを確認し、ようやく僕等の車両と座席が確定された。
待機している列車は中々発車せず、そのお陰で乗り遅れずに済んだ。
S-2の寝台車両には乗客リストが張られ、僕等の氏名も確認出来た。
但し、僕等の氏名の下は結局最後までウェティングのままだったようで、
恐ろしい事にぎりぎりのウェティング順位だった。

ウェティング・リストを確認する乗客

サモサ(4個で10Rs) ※珍しく美味かった
ガラガラの乗客を乗せ、カルカッタ・ハウラ-駅行きの列車は1時間遅れゆっくりと発進。
”これのどこがウェティングなんだ・・”
車内は乗客に反して警官がやたら多く、車両内をうろうろ警戒し歩いている。
しばらく経った頃、列車はどこかの途中駅に停車。
僕等の乗る寝台車両にも、乗客がどっと押し寄せてきた。
明らかにスリ-パ-の定員を上回っており、下段でギュウギュウ詰めに座っている。
僕等は指定席を持ったスリ-パ-の客人として堂々と上段に横たわり、
ジロジロ眺めてくる下段のインド人を、逆に睨め返してやる。
再びどこかの途中駅に停まると、乗客は一斉に下車。
その代わり又、別の乗客が溢れる程乗車し、
一瞬平静を取り戻した下段だが、直にギュウギュウ詰め状態に戻ってしまう。
その光景の繰り返し。

寝台車両
この車両は1ボックス定員6名の寝台車両(スリ-パ-)の筈だ。
途中駅で乗り降りするインド人はタダ乗りしているのだろうか。
駅には改札口はないし、車内で車掌も点検に来ないのでそれも満更ではない。
これだけの乗客の点検は物理的に不可能でもある。
この物々しい車内は朝まで続くのだろうか。
上段には空席が目立ち、仮に誰か寝転がっていても明らかにスリ-パ-の客ではない。
これならボンベイ行きの列車にウェティング状態で乗り込んでしまおうか。
移動は2晩かかるので本当にベットが埋まっていた場合のリスクはかなり大きいが、
可能性に賭けてみる価値はあるように思えるのだが・・。

甘スナックはかなり美味 ※2個で6Rs

露店のバナナ売り ※かなり新鮮だろう

スリランカ寺 ※壁画はブッタの生涯

チベット僧院 ※巨大なマニ車

ベトナム寺 ※ロビ-にあったダライ・ラマ(中央)との記念写真

長距離バス ※カトマンズやカルカッタ等どこへでもバスで行けそうだ
夜行列車SL(ガヤ-~カルカッタ)泊
朝食(チャイ4Rs×2、甘スナック2個6Rs×2) 乗合リクシャ(ブッタガヤ-~ガヤ-100Rs) 昼食(駅スナック10Rs、サモサ4個10Rs×2) 水(12Rs) 夕食(車内パイ生地4個10Rs、スナック2個10Rs) 計182Rs
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しかし、そこは僕が期待した駅ではなかった。
何人もの人に駅までの道を尋ね、歩けど歩けど肝心の駅が見えてこない。
何度も右左折を繰り返し、ようやくガヤ-駅に着いたのが12時10分。
列車が定刻の12時に発車していたならば、完全にもうアウト。
ウェティング順位の最終確認も出来ないまま、列車が遅れている事だけを祈って、
重い荷物を背負いプラットホ-ムを走る。
座席はないかも知れないが、取り合えず列車に乗り込むしかない。
カルカッタ行きの列車はプラットホ-ム6のようだ。
鉄橋を渡り最奥のプラットホ-ム5へと急ぐ。
”その隣りが当然6だろ・・”と目論んだが、非情にもそこに6の文字はなかった。
『チクチョ、こんなに急いでいる時に何なんだ!』
他の乗客に尋ね、疑いつつも駅舎側のプラットホ-ムまで急いで戻る。
落ち着いている余裕も無い中、周囲に目を張り巡らせるとついに見つけた。
一番手前のプラットホ-ム1から入り込んだ端に、プラットホ-ム6があった。
『何でこんな所に6があるんだよ!』
ヨ-シ列車はまだ停まっている、何とか間に合ったようだ。
駅員に最終ウェティングを確認し、ようやく僕等の車両と座席が確定された。
待機している列車は中々発車せず、そのお陰で乗り遅れずに済んだ。
S-2の寝台車両には乗客リストが張られ、僕等の氏名も確認出来た。
但し、僕等の氏名の下は結局最後までウェティングのままだったようで、
恐ろしい事にぎりぎりのウェティング順位だった。

ウェティング・リストを確認する乗客

サモサ(4個で10Rs) ※珍しく美味かった
ガラガラの乗客を乗せ、カルカッタ・ハウラ-駅行きの列車は1時間遅れゆっくりと発進。
”これのどこがウェティングなんだ・・”
車内は乗客に反して警官がやたら多く、車両内をうろうろ警戒し歩いている。
しばらく経った頃、列車はどこかの途中駅に停車。
僕等の乗る寝台車両にも、乗客がどっと押し寄せてきた。
明らかにスリ-パ-の定員を上回っており、下段でギュウギュウ詰めに座っている。
僕等は指定席を持ったスリ-パ-の客人として堂々と上段に横たわり、
ジロジロ眺めてくる下段のインド人を、逆に睨め返してやる。
再びどこかの途中駅に停まると、乗客は一斉に下車。
その代わり又、別の乗客が溢れる程乗車し、
一瞬平静を取り戻した下段だが、直にギュウギュウ詰め状態に戻ってしまう。
その光景の繰り返し。

寝台車両
この車両は1ボックス定員6名の寝台車両(スリ-パ-)の筈だ。
途中駅で乗り降りするインド人はタダ乗りしているのだろうか。
駅には改札口はないし、車内で車掌も点検に来ないのでそれも満更ではない。
これだけの乗客の点検は物理的に不可能でもある。
この物々しい車内は朝まで続くのだろうか。
上段には空席が目立ち、仮に誰か寝転がっていても明らかにスリ-パ-の客ではない。
これならボンベイ行きの列車にウェティング状態で乗り込んでしまおうか。
移動は2晩かかるので本当にベットが埋まっていた場合のリスクはかなり大きいが、
可能性に賭けてみる価値はあるように思えるのだが・・。

甘スナックはかなり美味 ※2個で6Rs

露店のバナナ売り ※かなり新鮮だろう

スリランカ寺 ※壁画はブッタの生涯

チベット僧院 ※巨大なマニ車

ベトナム寺 ※ロビ-にあったダライ・ラマ(中央)との記念写真

長距離バス ※カトマンズやカルカッタ等どこへでもバスで行けそうだ
夜行列車SL(ガヤ-~カルカッタ)泊
朝食(チャイ4Rs×2、甘スナック2個6Rs×2) 乗合リクシャ(ブッタガヤ-~ガヤ-100Rs) 昼食(駅スナック10Rs、サモサ4個10Rs×2) 水(12Rs) 夕食(車内パイ生地4個10Rs、スナック2個10Rs) 計182Rs
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