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旅の概要~インド編(1)

15年ぶりに訪れる混迷と魅惑の超大国インド。

真新しくなった首都デリ-のインディラ-・ガ-ンディ-国際空港、
大都市で見かけるようになったマクドナルド、
2倍3倍に跳ね上がった物価・・。

これら以外たいして変わってはいなかった。

無数の野良牛が神様の如く、自由自在に町を闊歩し、
犬や山羊、象や駱駝までもが人間社会で生きている。
”人間社会”という人間中心の構造自体が間違ってさえ思える。
この世に命ある者全てが、”インド社会”で一つになっていた。

この先インドがどれだけ発展し、IT先進国になったとしても、
この野良牛がいる限りインドは決して変わらない。
変わりようがない。

親子共々終始激しい下痢との闘いが続き、僕は発熱も2度した。
思うように鉄道の予約が取れず、急遽行き先も変えた。
インドで計画通りに行く筈がないし、期待してもいけない。
インド人に交じり、駅で野宿もした。

『インドの旅はどうだった?』
最終日岳登に尋ねると、彼はこう言い放った。
『罰ゲ-ムのような旅だった・・』

北インドの冬は寒い。
毎夜ダウンジャケット、ズボン2枚、手袋、靴下等の完全防備で汚れた毛布にくるまっていた。
そんな状況の中でも、安宿のシャワ-でお湯が出たのは1度か2度だけ。
仕舞いにはシャワ-も洗面台も赤い水の流れるクソ宿もあった。
歯を食いしばり、気合で頭や体を洗うしかなかった。

僕等が行く安食堂には当然カレ-しかなく、
子供の岳登にはかなり辛く、食事面で彼は相当苦労していた。
水はインド人と同じ物を飲み、ミネラルウォ-タ-に頼る事はなかった。
”奴等に飲めて、俺等に飲めない訳はない・・”
これが貫いた持論だった。
その為、インドの腹薬インテルクイネル(ENTERO QUINOL)には随分助けられた。

取って付けたような旅の目的”ガンジス河でバタフライ”にも見事成功。
その聖地バラナシで1人の青年に出会う。
”カミサマカウカ・・”
深夜特急のテレビ版でそう呟いていた少年は歳を重ね、自分の店を持ち夢を掴んだ。
そのムケから買ったチャダルは、インドの至る場面で大変重宝した。

タ-ジマハルやガンジス河、キャメルサファリ等思い出は数多くあるが、
最も心に残るのはやはりこれしなかい。

インド人・・

インド人を避けてインドを旅する事は出来ない。
インド人を差し置いて、インドを語る事は出来ない。
インドは凄い。
かなり凄い。
昔もそう思い、今もそう思った。

インドは決して変わらないし、変わり様がない。
インド人も決して変わらないし、絶対変われない。
インド最終日、僕等を空港まで送ってくれた怪しいリクシャマン。
彼は別れ際その不気味な顔を岳登に近づけ、ほっぺにチュ-をしてきた。
『間一髪免れた・・』
岳登はそう言っているが、僕にはそうでないように見えた。

さようなら、インド・・
僕にはたぶん二度と来る機会がないと思うけど、
10年か15年後に大人になった岳登が今度は1人で来るそうなので、
その際はどうかお手柔らかにお願いします。
ナマステ、合掌。
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中部国際空港~台北~デリ-~ア-グラ-~バラナシ~ブッタガヤ-~カルカッタ~ボ-パ-ル~ジャイプル~ジャイサルメ-ル~ジョ-ドプル~デリ-~台北~中部国際空港



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| '11インド編 | 19:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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