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旅の概要~韓国編(1)

2020年の第5子とのインドネシア旅を最後に、その後はコロナ禍により外国に行けなかった。
そしてコロナも幾分か落ち着き、ようやく巡ってきた第6子・大志との初めての旅。
ロシアのウクライナ侵攻により世界情勢は悪化し、世界的な物価高も追い討ちをかける。
旅先でコロナに感染することだけは絶対避けたかったこともあり、行き先は近場の韓国とした。
地元高山から高速バスで大阪へと向かい、道頓堀で食べ歩き、翌日は終日USJで楽しんだ。
夜行バスで九州の小倉へと移動し、門司港観光を経て、人道トンネルで関門海峡を越える。
九州から本州へ・・、思い出の詰まったこの下関の地から韓国の旅が始まった。
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人道トンネル

下関を19:45発の関釜フェリ-に乗り、翌朝8:00には韓国の釜山(プサン)へと入る。
飛行機を使わない海外旅は僕にとっても初めての経験で、旅情気分を味わうにはこの上ない。
釜山は帰りに泊まることとし、韓国初日はそのままバスで光州(クァンジュ)へと向かった。
韓国の国土は日本の1/4程しかなく、長距離移動をしても、せいぜい3時間もあれば充分だ。
初めて訪れる韓国、その上久々の外国ということで旅の感覚は若干鈍っていた。
苦労の末、何とか近郊の世界遺産『高敞支石墓群』には辿り着けたが、先が思いやられる。

そして次に向かったのは、全州(チョンジュ)。
韓国には『〇州』という地名が多いが大概読めず、未だに覚え切れていない。
600軒の伝統家屋が集落をなす全州韓屋村は韓服姿の国内観光客で溢れ、朝鮮王朝時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥っていた。
名物の全州ピビンパプは味わえたが、マッコリタウンに行けなかったことに悔いが残る。
近郊の益山(イクサン)にも遠出し、百済時代の世界遺産『王宮里遺跡』、『弥勒寺址』を見学。
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全州ピビンパプ

そして次に訪れたのが、大田(テジョン)。
たいした見所はないのだが、交通の要衝である為、仕方なくこの町にも立ち寄ることになった。
三国時代からの歴史を持つ儒城(ユソン)温泉に入ったが、あの施設は本当の温泉施設なのか、単なる浴場なのかは未だに不明である。
カルグクス(平打ち温麵)食堂では、隣のテ-ブルで飲んでいた韓国人が知らぬ間に僕らの会計まで済ませ、無言で立ち去っていた。
僕らが日本人であることを知り、粋な計らいをしてくれたのだ。

次に向かったのは、公州(コンジュ)。
三国時代の百済の首都となるこの町では、世界遺産『公山城』、『宋山里古墳群』を見学。
翌日には、遠出して近郊の世界遺産『麻谷寺』にも足を延ばした。
韓国では安食堂は滅多に見かけないが、この町で見つけた”名家”という食堂は、この後の僕らの食生活を豊かなものにしてくれた。
看板商品のクッパプが嬉しい4500ウォン、それにライスや数種類のキムチが食べ放題で、更にはコ-ヒ-まで飲み放題。
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もやしクッパプ

次に訪れたのが、扶余(プヨ)。
百済最後の都となったこの町はこじんまりとして大変過ごし易く、僕も好きになった。
世界遺産『定林寺址』、『扶蘇山城』、『官北里遺跡』、『羅城』、『陵山里古墳群』、『宮南池』と、2日かけてくまなく巡った。
中でも国立扶余博物館がとても素晴らしく、百済時代の代表遺物である”百済金銅大香炉”に魅了され、2日連続して通った。
公州で連日通っていた名家を偶然見つけ、この町でも連夜通うことになる。
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百済金銅大香炉

そしていよいよ、首都ソウルへと渡る。
昌徳宮に程近い好立地に宿を取り、6泊で21000円弱と驚きのプライス。
ここまで韓国を旅し、物価としては移動代や宿泊代は安く抑えられるが、食費が高いと感じる。
外食ならそれも当然だが、ス-パ-での食材も驚く程高く、これは意外だった。
大概1日2食で済ませ、朝兼昼で100円のカップ麺、夜は安食堂というパタ-ンが多かった。
ソウルでは世界遺産『昌徳宮』、『宗廟』、『宣靖陵』や、ロッテワ-ルド、動物園、国立中央博物館、梨泰院クラスロケ地など精力的に歩き回った。
近郊の世界遺産『水原華城』にも足を延ばしたが、ソウルはとにかく寒いという印象だ。
快晴の正午でもマイナス16度しかなく、余程対策を練って外出しないと、経験したことのない寒さに耐え切れなくなる。
安くて美味しい焼肉食べ放題の店に偶然出会えたことは凄くラッキ-で、6泊中、5夜も通った。
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韓国焼肉

韓国旅行のハイライトとも言えるのが、やはりDMZツア-なのだろうと思う。
『DMZ』とは北朝鮮国境に広がる非武装地帯のことで、南北首脳会談が行われた板門店(パンムンジョム)はあまりにも有名だ。
本来であればこの板門店がツア-の目玉なのだが、北朝鮮がコロナの侵入を警戒し、あいにく閉鎖されていてツア-からは外されていた。
しかし都羅展望台からは北朝鮮の宣伝村や、金与正(正恩の妹)により爆破されたビルなど、望遠鏡を通して望むことが出来た。
北朝鮮が韓国に攻め入る為に掘った第3トンネルもツア-でのみ入ることが出来、軍事境界線の200m手前まで狭いトンネル内を歩いた。
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都羅展望台

旅も後半へと差し掛かり、次は安東(アンドン)へ。
世界遺産『安東河回村』は仮面劇でも有名な伝統家屋が立ち並ぶ集落で、藁葺屋根の土壁家屋が日本の白川郷を連想させた。
仮面劇はとてもコミカルで、字幕もあって分かり易く、韓国人に混じり腹を抱えて笑った。
翌日はバスに乗り、韓国最古の木造建築である世界遺産『鳳停寺』を訪れた。
ここまで世界遺産を幾つか訪れてきて、観光案内所では日本語の話せる女性スタッフがいることが多々あった。
そして彼女らは皆親切に対応してくれ、時には無料で日本語ガイドしてくれ、見識を深めれた。
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河回別神グッ公演

次に訪れたのは、大邸(テグ)。
ソウル、釜山に次ぐ韓国第3の都市だ。
大きな町なので徒歩での移動は疲れたが、大邱楽令市韓医薬博物館が特に印象に残る。
日本人は過去に韓国人に対し酷いことをしていた・・、息子とそんな映像を鑑賞し、確かに居心地は悪かった。
翌日遠出して訪れた世界遺産『海印寺』では、現存する世界最古の木板大蔵経に圧倒された。

そして、慶州(キョンジュ)。
ここは新羅の古都で市内には数多くの遺跡が点在し、日本でいう京都のような町らしい。
世界遺産『芬皇寺』、『瞻星台』、『大陵苑』と精力的に見て回り、新羅の時代に思いを寄せる。
慶州を首都とした新羅は、百済、高句麗の三国時代を経て、初めて朝鮮半島を統一した国。
国立慶州博物館も見応えがあり、とても素晴らしかった。
韓国の国立博物館はどこも入館無料で、国宝級の宝物が惜しげもなく並ぶ。
展示方法にも趣向がこらされ、空調も効き、博物館のレベルは世界でも屈指だろうと思う。
翌日は遠出して世界遺産の『仏国寺』、『石窟庵』を訪問。
仏国寺にある多宝塔は、10ウォン硬貨に描かれているものだ。
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仏国寺多宝塔

そしてようやく釜山へと戻ってきた。
大都会の賑やかさは率直に楽しいが、これまで訪れた町の中で最も退屈で物足りなかった。
甘川文化村でカラフルな家並みに触れ、市民に混じり公園でのんびりと過ごす。
最後に入った食堂が大当たりで、安くてとても美味しかった。
国際フェリ-タ-ミナルにてしばらく韓国の余韻に浸り、21時釜山を発つ。
出航して間もなく、色鮮やかなレインボ-ブリッジの下を潜り抜けた。
例えようのない見事な夜景に乗客の誰もが外に出て写真を撮り、歓声を上げていた。
旅のフィナ-レに相応しい、最高の瞬間に僕も大志も心酔した。
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レインボ-ブリッジ

翌朝7:45、下関港にて日本入国。
僕にとって下関という地は大変思い入れのある場所であり、特別な場所である。
本州縦断では青森からひたすらこの地を目指し、九州縦断ではこの地から本土最南端の佐多岬を目指した。
そして今回の韓国の旅はこの地から始まり、今こうして4度目の到達となる。
深夜バスまで時間が有るので、本州最西端『毘沙ノ鼻(びしゃのはな)』や巌流島等を訪れた。
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下関駅

小倉発の夜行バスで翌朝京都に到着し、夕方までの時間は目一杯京都観光に費やした。
菅原道真公を祀る『北野天満宮』、世界遺産『二条城』、『上賀茂神社』、『下鴨神社』と見学。
大志は2年後修学旅行で京都に来るだろうし、二条城以外は被らないよう行き先をチョイス。
京都での食事は『天下一品 総本店』で取ろうと決めていたが、その近くに『ラ-メン二郎』があることが分かり、更にはその近くに『ラ-メン横綱』があることも分かった。
この魅惑のゴ-ルデントライアングルに一瞬心が揺さぶられたが、選択は容易だった。

以前ほど貪欲に攻めれなくはなったが、それでも韓国の多くの町を巡り、多くの世界遺産や博物館を見学し、たくさんの韓国人と触れ合ってきた。
スマホを持ち込んだことで旅のスタイルはこれまでと大きく変わり、軟になった感は否めない。
韓国は身近な隣国ながら、ハングル文字が異国情緒を醸し出し、多くの魅力に包まれていた。
今度時間のゆとりが出来たなら、是非のんびり韓国ドラマでも見ようと思う。
アンニョハセヨ、・・そしてカムサハムニダ。
結局この二言だけで充分だった。


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計30日
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| '23韓国編 | 19:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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