焼槍大周回(1)~中尾峠
令和3年10月3日(日)。絶好の登山日和となった今日は、新穂高を発着とし焼岳、槍ヶ岳をぐるり周回する。3年前に槍焼周回を行ったが、槍ヶ岳はやはり上高地から登った方が断然景色がいい。そう言えば、あの景色見ながら登ったことなかったな・・。そう思い立ち、今回逆ル-トでの、そして多少大回りでの周回となった。この時期日照時間は短く、12時間程しかない。夜が明ける前にどれだけでも進んでおきたい。予定通り2時に新穂高の無料駐車場をスタ-トし、中尾へと向かう。新穂高の無料駐車場が前夜満杯だったら中尾発着にしようと思っていたが、土曜夜ということで少しの空きがあった。最初の関門は、中尾峠。昔の飛騨人はこの峠を越えて信州安曇野へと渡っていた。僕もこの峠は毎年のように利用させてもらっている。暗闇の登山道を黙々と歩く。これまで何度も歩いてきた道なので不安や迷いはないが、初めての道だと中々こうはいかない。出だしこそ寒さを感じていたが、次第に汗ばむようになってきた。時折背後に現れる謎の明かり。先日の裏銀座でも似たような場面に遭遇し一瞬ひるんだが、今回も気のせいで、結局それは中尾集落の明かりだった。僕は何かに怯えているのだろうか。

新穂高無料駐車場(2:02)

中尾橋

焼岳登山口

中尾峠、焼岳小屋分岐
程なく中尾峠に到着。辺りはまだ真暗だが、黒く聳える焼岳北峰が前方に確認出来た。そしてその直ぐ真上ではオリオン座の三つ星が綺麗に輝いている。幻想的な光景を前に、しばし呆然と立ち尽くす。今日の稜線は風もなく過ごし易い。山頂へと延びる岩稜帯に取り付く。やがて噴煙地の硫黄臭が立ち込め、焼岳の懐に入り込んだのだと実感。新穂高の駐車場はほぼ満車だったが、先程横目に通過した焼岳駐車場は1台しか車が停まっていなかった。岩稜帯を登り切ると、そこが焼の肩。ここが長野県側登山口となる”新中の湯ル-ト”との合流地点。てっきり僕以外誰もいないだろうと思っていたが、ここで男女の3人ペアに出会う。そしてその先の山頂でも先客が2人佇んでいた。いずれも長野県側から登ってきた登山者だが、彼らの目的は明らかに山頂で迎える御来光。焼岳北峰、標高2393m。東の空に微かな明るみが見え始めたが、日の出にはまだ30分以上かかるはずだ。さすがにそんな時間はないので、写真を数枚撮り、直ぐに下山開始。『あの人、一体何しに来たんだろう・・』。居合わせた登山者の胸の内は、きっとそんなとこだろう。

中尾峠(4:11)

焼岳北峰(4:50)

新中の湯分岐

東の空が色付いてきた
広場まで下りると、ようやく辺りは完全に明るくなってきた。ちょうど今頃山頂では御来光が見えたことだろう。ここまで下りてくる間にも、擦れ違う登山者は点々といた。皆、日の出の時刻から逆算し、それに間に合うよう頑張って登っていた。そして難なく、新中の湯登山口へと下山終了。新穂高からここまで4時間。水も食料も一切口にせず、ここまでひたすら動き続けてきた。最近の僕はすごく燃費がいい(ただ単に食欲がない)。この日は結局15時間、まともな休憩は一度も取らずひたすら動き続けていたが、おりぎり1個半とゼリ-飲料1個だけで充分足りた。それとて体が求めていた訳ではなく、さすがに何か摂らないとまずいだろうと、無理に流し込んだものだ。ちなみに今日の総距離は55.8km、累積標高は△4816m。この夜明け前の行程は、正しく朝飯前の準備運動に過ぎなかった。

広場(5:28) ※ようやく夜が明け、振り返ると焼岳が

新中の湯登山口(6:04)

次目指すは、上高地
つづく・・

新穂高無料駐車場(2:02)

中尾橋

焼岳登山口

中尾峠、焼岳小屋分岐
程なく中尾峠に到着。辺りはまだ真暗だが、黒く聳える焼岳北峰が前方に確認出来た。そしてその直ぐ真上ではオリオン座の三つ星が綺麗に輝いている。幻想的な光景を前に、しばし呆然と立ち尽くす。今日の稜線は風もなく過ごし易い。山頂へと延びる岩稜帯に取り付く。やがて噴煙地の硫黄臭が立ち込め、焼岳の懐に入り込んだのだと実感。新穂高の駐車場はほぼ満車だったが、先程横目に通過した焼岳駐車場は1台しか車が停まっていなかった。岩稜帯を登り切ると、そこが焼の肩。ここが長野県側登山口となる”新中の湯ル-ト”との合流地点。てっきり僕以外誰もいないだろうと思っていたが、ここで男女の3人ペアに出会う。そしてその先の山頂でも先客が2人佇んでいた。いずれも長野県側から登ってきた登山者だが、彼らの目的は明らかに山頂で迎える御来光。焼岳北峰、標高2393m。東の空に微かな明るみが見え始めたが、日の出にはまだ30分以上かかるはずだ。さすがにそんな時間はないので、写真を数枚撮り、直ぐに下山開始。『あの人、一体何しに来たんだろう・・』。居合わせた登山者の胸の内は、きっとそんなとこだろう。

中尾峠(4:11)

焼岳北峰(4:50)

新中の湯分岐

東の空が色付いてきた
広場まで下りると、ようやく辺りは完全に明るくなってきた。ちょうど今頃山頂では御来光が見えたことだろう。ここまで下りてくる間にも、擦れ違う登山者は点々といた。皆、日の出の時刻から逆算し、それに間に合うよう頑張って登っていた。そして難なく、新中の湯登山口へと下山終了。新穂高からここまで4時間。水も食料も一切口にせず、ここまでひたすら動き続けてきた。最近の僕はすごく燃費がいい(ただ単に食欲がない)。この日は結局15時間、まともな休憩は一度も取らずひたすら動き続けていたが、おりぎり1個半とゼリ-飲料1個だけで充分足りた。それとて体が求めていた訳ではなく、さすがに何か摂らないとまずいだろうと、無理に流し込んだものだ。ちなみに今日の総距離は55.8km、累積標高は△4816m。この夜明け前の行程は、正しく朝飯前の準備運動に過ぎなかった。

広場(5:28) ※ようやく夜が明け、振り返ると焼岳が

新中の湯登山口(6:04)

次目指すは、上高地
つづく・・
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| 山 | 21:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑