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最後までビ-ル~中欧周遊編(34)

2019年1月20日
プラハ~



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ムハ(1860-1939)が手掛けた、聖ヴィ-ト大聖堂のステンドグラス
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スメタナ(1824-1884)  ※代表作『我が祖国』は誰もが聞いたことがあるだろう


21:20プラハ発のチャイナイ-スタンMU786便。
プラハ市内から空港へと向かうエアポ-トバスの中、念の為空港名を確認しようとしたところ、Eチケットには”PRAGUE”と書かれていた。
えっ?今更だが、これって本当にプラハのことだろうか・・。
プラハと読むにはかなり強引な気もするし、見たところプラハの空港名とも違うようだ。
航空券を購入した旅行会社の案内では確かにプラハになっているから間違いはないのだろうが、全くの思い違いでOUTの都市を間違えていたとしたら前代未聞の笑い話だ。

しかしそんな心配をよそに、無事プラハを離陸。
ガラガラの機内、窓側2人掛け席をナナと前後に陣取る。
本来の席はトイレの前にある席も倒せない中央3人掛けで、チェックインの際に頼んだ窓側2人席とは話が違っていた。
最後尾にあるこの居心地の悪い席に留まる気は更々なく、離陸と同時にどの席に移ろうかと機内を見回し考えていた。
しかし狙っていた中央の4人掛け席は、フライング気味の欲な乗客に先を越された。
仕方なくその後ろの4人席に移ったものの、中国人が先に場所取りをしていたらしく、後から現れたくせに泣く泣く譲る羽目に。

離陸してしばらく経ち、シ-トベルトサインが消えた。
乗客は思い思いの席に移り、一段落した頃機内食が配られた。
前の席に座るナナは料理、ドリンクのオ-ダ-を初めて自分一人で行っていた。
僕は最初からビ-ルを2本もらっておくが、これは肝が据わっていないと出来ない大技となる。
チェコビ-ルはないらしく、出てきたのは、チャイナイ-スタンと言えば勿論チンタオビ-ル。
毎日2㍑飲んでいたせいで腹は出てきたし、帰国したらしばらくは禁酒せねばと思っている。

妻への土産にコゼルの瓶ビ-ルを買っていたが、荷物検査を前にして、通過が不安になり慌てて飲み乾していた。
機内食を下げに来た際にも追加で1本ビ-ルを頼み、これで今日は丁度1.5㍑となった。
チェコに来て以来、ビ-ルが旅の目的になりつつあるが、ビ-ル好きにはこの国は堪らない。
ただ言えることとして、チェコに長居すると確実に体型が変わるので、強い自制心は必要だ。
ただ悲しいかな、僕にはそれがない。


今回の旅、最終日の朝を迎えた。
心地良いふかふかの枕にベット、掛布団、そして丁度良い部屋の温度・・。
こじんまりとした狭い部屋だったが、昨夜は大変気持ち良く眠れた。
10時過ぎに宿をチェックアウトし、先ずは旧市庁舎へと向かう。
今朝思い返していて、どうも昨日払った旧市庁舎の塔の入場料が高過ぎると感じていた。
そしてまさかと思い今日再訪した訳だが、やはり庁舎内の見学も入場料に含まれていた。
天文時計は毎正時になるとキリストの12使徒が現れるという仕掛けとなっているが、実際外からはよく見えない。
しかし塔内部でそのからくりを至近距離で見学し、外からはこれが見えたのかと一人納得した。
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スグラフィット装飾  ※16世紀半ば、ボヘミア全土に広がった装飾技術
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木炭で黒く色付けした漆喰を塗り、その上に石灰で作られた白い塗料を塗る
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背景を削って下の漆喰の黒を出し、人物等を白く残す場合が多い
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旧市街広場  ※ティ-ン教会(正面)と旧市庁舎(左)
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天文時計
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旧市庁舎内部
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天文時計のキリスト12使徒
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会議ホ-ルにあるプロジ-ク作の巨大絵画

昨日見れなかったティ-ン教会とミクラ-シュ教会の中にも入ってみる。
ティ-ン教会は広場の東に建っており、2本の塔が威厳を放すゴシック様式の教会。
現在見られる姿は1365年に改築されたもの。
そして、ミクラ-シュ教会。
こちらも広場に面して建っており、完成したのは18世紀の初頭。
バロック様式のファサ-ドが圧倒的な重厚感を漂わせている。
ユダヤ人地区を通り、カレル橋へと向かう。
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ティ-ン教会内部
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聖ミクラ-シュ教会内部
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天井画
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旧新シナゴ-ク  ※1270年頃築のヨ-ロッパ最古のシナゴ-ク
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儀式の家  ※1912年築
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プラハ城を望む

カレル橋はプラハ最古の橋で、1357年から60年近くかけて建造された。
所詮橋如きにと言ったら失礼だが、それにしても60年の歳月とは随分長い気がする。
両側に並ぶ30体の聖人像が一際目を引き、世界中の観光客が絶え間なく行き交っている。
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南京錠越しに望むカレル橋  ※1357年から60年かけて建造
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橋塔  ※1400年建造
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聖ヤン・ネポムツキ-像  ※橋上最古(1683年作)で唯一のブロンズ像
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1393年、ボヘミア王によってヤンは殺害され、この場所から海に投げ込まれた
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ヤンの死体が浮き上がった時、水面に星が5つ現れ、棕櫚の枝を持った天使が現れた
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多くの観光客で込み合う
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両側に並ぶ30体の聖人像が目を引く

坂道を上り切った先が、プラハ城。
昨日から城だと思っていた一際目立つ古い建物は、聖ヴィ-ト大聖堂だった。
プラハ城の一連の入場券は買わず、無料で入れる所を一通り見て歩いた。
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プラハ城の衛兵
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聖ヴィ-ト大聖堂  ※入口真上にある円形状のバラ窓
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魔除け?
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ステンドグラスは19世紀末から20世紀初頭にかけて作られた
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聖堂内部
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メインタワ-とゴ-ルデンゲ-ト  ※王が即位式に臨む際の入口
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『最後の審判』の金色モザイク画
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聖イジ-教会  ※1142年に再建された城内最古の教会
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プラハ市街

旧登城道を下り、再びカレル橋へと戻る。
似顔絵描きの迷いのない思い切った手の動きに、洗練された芸術の素晴らしさを感じた。
町を歩けばトゥルデルニ-ク屋ばかりが目に入る。
ボスニアのサラエボでも一軒見たが、この町では歩けば必ずこの店がある。
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多重奏者
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似顔絵描き

スメタナ博物館にも立ち寄る。
チェコが誇る大作曲家スメタナは1863年から1869年までこの建物に住み、この場所で『売られた花嫁』等が作曲された。
館内に入ると、何やら聴き覚えのある曲がゆったりと流れていた。
”スメタナ”という名前を初めて聞いた僕ですら、思わず口ずさんでしまう曲。
そう、スメタナの代表作『我が祖国(モルダウ)』である。
晩年に聴力を失ってから作られたこの曲を、スメタナ自身が聴くことはなかった。
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楽譜  ※以下、スメタナ博物館
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スメタナ愛用のピアノ(チェコ製ウルリッヒ)
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指揮棒
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手紙
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スメタナの眼鏡や妻カテジナのアクセサリ-

この旅最後の食事はリッチにKFCで取ることになったが、お金を減らす目的もあった。
ス-パ-で手持ちの残金を上手く使い切った後、宿に戻り、チェックアウト時に預けておいた荷物を受け取る。
そして18時発のエアポ-トバスに乗り、出発の3時間前には空港に到着。
航空会社のチェックインもスム-ズに済み、いよいよ搭乗を待つだけとなった。
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E.T.
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最後の食事はKFC
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土産用に買ったが、機内に持ち込めなさそうなので慌てて飲み乾す
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さようなら中欧


機内泊


マグネット(25Kč) スメタナ博物館(大人50Kč、子供30Kč) KFC(バケット259Kč) ス-パ-マ-ケット(グミ土産10.9Kč×6、14.5Kč、13.5Kč、魚缶詰15.9Kč×3、コゼルビ-ル10.9Kč、瓶代3Kč) ス-パ-マ-ケット(パン2Kč×3) エアポ-トバス(大人60Kč、子供30Kč)  計615Kč
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