fc2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ショパンでも聴きながら~中欧周遊編(25)

2019年1月11日
クラクフ~ワルシャワ



DSC08973_convert_20191204224926.jpg
フレデリック・F・ショパン(1810~1949)
DSC08964_convert_20191204224908.jpg
ショパンが最後に使っていたプレイエル社製のピアノ
DSC08979_convert_20191204224943.jpg
ショパンの髪
DSC09010_convert_20191204225002.jpg
ショパン博物館  ※音楽ファンでなくても是非訪れたい


偉大なピアニストであり、世界的な作曲家、フレデリック・F・ショパン(1810~1949)。
1810年にワルシャワ郊外のジェラソヴァ・ヴォラでフランス人の父とポ-ランド人の母の間に生まれた。
ショパンは生後7ヶ月の時にワルシャワへと移住し、そこで20歳までを過ごす。
7歳で初めて作曲をするなど『ワルシャワの天才児』と呼ばれていたショパンだが、体が弱く、療養の為ポ-ランドの田舎で過ごすことが多かった。

ショパンは20歳で活躍の場を広げる為ウィ-ンへと旅立つが、満足な活躍が出来ず、父の母国であるフランスへと移住し、そこで世界的な音楽家としての地位を確立していく。
当時のポ-ランドは、ロシア帝国の統治下に置かれていた時代。
ショパンがワルシャワを離れた1830年11月2日の僅か25日後に、ワルシャワ市民による蜂起が勃発した。
ショパンはポ-ランドへの望郷の思いを抱えながらも二度と母国へ戻ることは出来なかった。

39歳の若さで亡くなったショパンは遺言として、『体は戻れなくても、せめて心臓だけでも母国に持ち帰ってほしい』と姉のルドヴィカに伝える。
そしてその言葉通り、死後ショパンの心臓はワルシャワへと運ばれ、聖十字架教会の柱の中に安置されることになった。
ショパン博物館地下にあるリスニングル-ムでショパンの曲を聴きながら、僕は今、ゆっくり今日の日記を書いている。

DSC08924_convert_20191204225834.jpg
聖十字架教会  ※この柱の下にショパンの心臓が埋められている


DSC08898_convert_20191205102641.jpg
この宿のお蔭で充実した食生活が送れた
DSC08899_convert_20191205102654.jpg
部屋でポストカ-ドを書く

3泊した古都クラクフの町を離れ、これから列車で首都ワルシャワへと向かう。
さすがは乗車賃が高いだけはあり、とても速く、車両先頭のシルエットはまるで新幹線のようだった。
無料のワゴンサ-ビスも一度あり、僕はコ-ヒ-、ナナは別のシ-トで寝ていたので、ミネラルウォ-タ-のペットボトルが置かれていた。
移動中、僕は終始今後の計画を練っていたので、寝てる暇もなかった。
DSC08905_convert_20191205102715.jpg
これから首都ワルシャワへ
DSC08907_convert_20191205102724.jpg
飲物の無料サ-ビス
DSC08909_convert_20191205102732.jpg
コ-ヒ-を飲みながら

2時間半弱でポ-ランドの首都ワルシャワに到着。
広い構内を彷徨い、ようやく見つけた国際便オフィスで明日の夜行を押さえておく。
プラハ(チェコ)行きの便があったことはいいが、値段が思った以上に高かった。
購入の際に気付くべきだったが、ワルシャワ発のこの列車はどうやらオロモウツ(チェコ東部の町)を経由して、プラハへと至るようだ。
オロモウツはプラハの後、逆戻りしてくる予定を立てており、そうなるとプラハまで行くのは費用も時間も無駄だということに、この時になって気付く。
慌てて窓口で変更を申し出ることになるが、既に時遅しで、キャンセル料が10%かかり、そのロスは73PLNとなる。
73PLNあれば鶏の丸焼きが7羽も買えると思うと、その選択は瞬時に消えた。
僕ら的には何ごとも鶏で換算すると大変分かり易い。
DSC08912_convert_20191205102741.jpg
ワルシャワ中央駅を出ると、高層ビルが聳えて見える
DSC08913_convert_20191205102821.jpg
文化科学宮殿  ※スタ-リン(ソビエト)からの贈り物

宿探しは歩き方に載っていた2軒に絞り、そこを何度か行き来し、結局安い方に決めた。
今日は夜の観光となったが、夜のワルシャワはとても綺麗にライトアップされ、見応えがあった。
凍えるような寒さや、サクサクと音を立てる雪道が、その雰囲気をより一層引き立てている。
聖十字教会では柱に埋め込まれたショパンの心臓を見ることが出来た。
この教会は第2次世界大戦中にドイツ軍に破壊され心臓も持ち出されてしまったが、戦後教会が再建されると心臓も返還され、同じ場所に戻された。
尚、ここで行われる日曜のミサは、ポ-ランドでラジオ放送されている。
DSC08936_convert_20191205102953.jpg
聖十字架教会
DSC08930_convert_20191205102942.jpg
この石柱(右)の下にショパンの心臓が埋められている
DSC08934_convert_20191205102931.jpg
祭壇

DSC08938_convert_20191205103013.jpg
鮮やかな大通り
DSC08937_convert_20191205103004.jpg
ロマンチックな撮影スポット

そして今日のメインとして訪れた”ショパン博物館”がとにかく良かった。
ここはショパンの生誕200周年にあたる2010年にリニュ-アルオ-プンした、17世紀初頭の大貴族オストログスキの旧宮殿。
館内にはショパンが実際に使っていたピアノや愛用品、自筆の譜面や茜色の髪の毛や肖像画等、数多くの貴重な品々が惜しげもなく展示されている。
僕はクラシックには全く詳しくないので、『ショパン』と言われても、これまで名前以外何も思い浮かばなかった。
しかしその名曲の多くは、これまで何度も耳にしたことがあり、知らぬ間にショパンの曲の数々が僕の中に浸透していたのだと気付かされた。
DSC08941_convert_20191205103028.jpg
ショパン博物館  ※出来れば最低半日は滞在したい
DSC08945_convert_20191205103042.jpg
直筆の譜面も見られる  ※シミや消した跡が生々しい
DSC08957_convert_20191205103101.jpg
棚の引き出しを引くと中には譜面が入っており、その曲目が流れる
DSC08958_convert_20191205103116.jpg
パリのサロンを再現した部屋  ※中央のピアノはショパンが最後に使っていたもの
DSC08962_convert_20191205103129.jpg
こちらもショパンが使っていたピアノ
DSC08972_convert_20191205103147.jpg
ショパン
DSC08975_convert_20191205103158.jpg
ヨ-ロッパ各地を巡った足跡を辿る
DSC08976_convert_20191205103209.jpg
ショパン死す
DSC08980_convert_20191205103222.jpg
デスマスク  ※石膏や蝋で死者の顔の型を取ったもの
DSC08981_convert_20191205103235.jpg
ショパンの髪の毛が一番衝撃的だった
DSC08982_convert_20191205103246.jpg
愛用品

ショパンが生まれ育ったワルシャワの地で聴くピアノの音色は、とても透き通って耳に入り、僕の奥底にまで優しく染み込んでいった。
僕は普段クラシックを聴くことはまずないが、こうして心地良い音色に触れていると、このまま何時間でも聴いていられそうな気がする。
いつしか両肘をついて眠っているナナとは対照的に、僕はこの地下のリスニングル-ムで何度も席を変え(座席毎に違う曲が4曲入っている)、かれこれ1時間半もショパンの曲に浸っていた。
DSC08986_convert_20191205103312.jpg
リスニングル-ム  ※ショパンの名曲の数々が聴ける
DSC08983_convert_20191205103258.jpg
時間的にガラガラだったのも良かった
DSC08987_convert_20191205103336.jpg
ショパン(中央)と仲間達
DSC08989_convert_20191205103348.jpg
シアタ-ル-ム
DSC08991_convert_20191205103401.jpg
ピアニストってかっこいいな
DSC09008_convert_20191205103427.jpg
博物館裏手の壁画   ※中央にピアノを弾くショパン

DSC09012_convert_20191205103441.jpg
光のトンネル
DSC09023_convert_20191205103506.jpg
部屋の内装はかなり不気味
DSC09030_convert_20191205103522.jpg
夕食は鶏の丸焼きとパンとポテチ  ※共同キッチンにて
DSC09042_convert_20191205103542.jpg
僕ら完全に肉食系
DSC09043_convert_20191205103554.jpg
今日の日記


ワルシャワ・カメラ Hostel泊-150PLN


鉄道(ワルシャワ~プラハ大人297.98PLN、子供156.60PLN) 宿代(150PLN) 郵便局(エアメ-ル6PLN×3) ス-パ-マ-ケット(チキンフル11.99PLN、ポテトチップス200㌘3.09PLN、パン0.29PLN×9、ビ-ル500ml1.79PLN×2、ブル-ベリ-ヨ-グルト0.79PLN、オレンジジュ-ス2㍑1.19PLN) ショパン博物館(大人22PLN、子供13PLN)  計680.83PLN
スポンサーサイト



| '19中欧周遊編 | 08:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://gakuto2164.blog85.fc2.com/tb.php/1116-cf006206

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT