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皇妃エリ-ザベト~中欧周遊編(18)

2019年1月6日
ウィ-ン



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世界一美しい図書館 国立図書館プルンクザ-ル
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女帝マリア・テレジアのフォ-クセット  ※王宮銀器コレクション


ハプスブルク家の発祥はウィ-ンではなく、スイス北東部からドイツ西南部にかけてだった。
元々そこを支配していた小貴族に過ぎなかったが、1273年ルドルフ1世が神聖ロ-マ帝国の皇帝に選出されたことをきっかけに頭角を表していく。
『戦いは他の者にさせるがよい。汝幸あるオ-ストリアよ、結婚せよ!』
これはマクシミリアン1世の有名な言葉であり、ハプスブルク家の家訓であった。
王家を発展させる為に、戦争ではなく、結婚政策によって版図を広げていくのだ。
中でも女帝マリア・テレジアの娘マリ-・アントワネットがフランスのルイ16世の妃となった話は有名だ。

しかし『日没無き大帝国』と呼ばれた無敵の王国にも、1859年のイタリア戦争の敗北によって、次第に陰りが見え始めてきた。
そして多くの民族の利害関係が入り乱れた結果、1867年にオ-ストリア・ハンガリ-二重帝国が形成される。
この時の国王はフランツ・ヨ-ゼフ1世で、妃がシシィの愛称で知られるエリ-ザベトだ。
こうして第一次世界大戦に突入するも破れ、ハプスブルク家は1918年に崩壊するまで、650年もの長きに亘り中央ヨ-ロッパを支配した。


7時半から始まる宿での朝食を1時間かけてゆっくり満喫し、その後急いで王宮へと向かう。
今日は日曜ということで、9:15から礼拝堂のミサでウィ-ン少年合唱団が歌を歌うらしい。
しかし苦労して辿り着くも、王宮は広過ぎて、どこが入口なのかさっぱり分からない。
結局礼拝堂には辿り着けず、楽しみにしていたウィ-ン少年合唱団は見れなかった。
その後も行ったり来たりを繰り返し、ようやく一つのゲ-トへと辿り着く。
そこで10時の開館を待ち、ついに入場に至るが、ここは思っていた場所ではなかった。
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本格派コ-ヒ-が何杯でもフリ-  ※朝食代を払っていないと1杯1.5€
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食べ放題の朝食  ※特にワッフルが美味かった
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路面電車
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モ-ツァルト像
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1913年完成の新王宮

国立図書館、プルンクザ-ル。
『世界一美しい図書館』と呼ばれるらしく、元々は王宮図書館として18世紀前半に建設された。
プルンクザ-ル(豪華なホ-ル)の名に相応しく、確かに図書館とは思えない程豪華ではあった。
しかし見学する場所は限られたワンフロアのみで、見学は一瞬で終わってしまう。
価値に見合わない高い入場料に心底後悔し、やるせない気持ちになった。
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ホ-ルにはハプスブルク家の歴代君主が並ぶ
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世界地図を見てみると
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日本列島がむちゃくちゃ  ※北海道がデカ過ぎて、本州がない
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ク-ポラ天井にはダニエル・グラン作のフレスコ画
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壁面棚には上部にまで書籍が並ぶ
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判別し難そうな背表紙

無駄な出費に落ち込み、簡単に立ち直れそうになかったが、気を取り直し今度こそ王宮へ。
無事入場口を見つけ、チケットを購入。
カウンタ-で無料の日本語オ-ディオガイドを受け取り、早速見学を開始した。
先ずは、銀器コレクション。
ここには15世紀から保管されていたハプスブルク家の食器類の数々が、所狭しと並んでいる。
皇帝のみに施されるナプキンの特殊な折り方は、2人の者しか知らなかったそうだ。
女帝マリア・テレジアが愛用していた金色のナイフ・フォ-クセットは、旅先にも持参したもの。
日本語のオ-ディオガイドの説明はとても分かり易く、展示品を前にして完全に理解出来た。
しかしそれもその場限りで、文字にしたものがない為、今となってはよく覚えていない。
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日本語のオ-ディオガイドの説明がとても分かり易い
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金食器
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銀食器
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絵皿
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このナプキンのたたみ方は、極限られた者にしか伝えられていない
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宮廷で最も豪華な食器セット
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フランスのルイ15世からマリア・テレジアへ贈られたセ-ブル磁器
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宮廷伝統の装飾ナプキン
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豪華な装飾が施されたセンタ-ピ-ス

銀器コレクションを見学した後は、シシィ博物館、皇帝の部屋と順に流れてゆく。
『シシィ』の愛称で知られる、皇妃エリザ-ベト。
その美に捧げた生涯は、未だ語り継がれている。
彼女は1837年にバイエルン(南ドイツ)の貴族の元で生を受け、16歳で宮廷へと嫁いだ。
堅苦しい宮廷生活を嫌い、療養という名目で多くの時間をウィ-ンの外で過ごす。
そして61歳の時、イタリア人の無政府主義者に暗殺されてしまう。
そんな波乱に満ちた彼女の生涯を描いた映画やミュ-ジカルも多く、シシィについて知れば知る程、僕も興味が湧いてきた。
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シシィ博物館
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皇帝の部屋

16人の子供を産んだ、女帝マリア・テレジア。
その娘であり、フランス革命で処刑されてしまう、マリ-・アントワネット。
そして、エリザ-ベト。
今回初めてウィ-ンを訪れて、僕はこのハプスブルク家に大変興味を持つことになった。
いつかエリザ-ベトの映画を是非観てみたいと思う。


つづく・・





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