第8回飛騨高山ウルトラマラソン(2)~瀕死の状態で家族の元へ
・・前回の続き
高山スキ-場から続いた問題のダウンヒルは根性で一気に下り切ったものの、その後のダラダラとした平坦で何度も心がやられ、精神的にかなり苦しめられた。もし僕一人だったら、長い下り坂もこの平坦も絶対に数知れず歩いていたに違いない。西田さんが後ろにいると思うと、迷惑をかけてられないと、僕も必死に脚を動かすしかなかった。西田さんはそんな僕に気を利かしてか、僕が辛くなりかけて以降、横には並ばず、間隔を開け見守るようにそっと後ろを付いてきてくれた。そして何とか、岩滝公民館エイドに到着。楽しみにしていたPinoを8個食べ、精神的にも多少は楽になってきた。ここで西田さんのスマホに大問題が起きたが、あえて内容は省略


岩滝公民館(49.5㌔)エイド ※『水は後で浴びますわ!』と指さし言っている僕

待望の森永pino ※優しいお姉さんが袋から出して渡してくれる
試走のイメ-ジも新しい丹生川トンネルを抜けたら、そこが国道158号線。先ずは無難に、第3関門の丹生川支所(57.2㌔)に到着。ここは唯一荷物を預けれるエイドだが、こんなこともあろうかと膝のサポ-タ-を左右分入れていた。膝が痛くでずっと我慢していたので、ここに来てようやく左膝にサポ-タ-を装着。しかし久々の使用ということもあり、どちらが上なのか下なのかを含め、正しい装着方法を完全に忘れてしまっていた。仕方なく上下分からないまま、適当に装着。この関門エイドの目玉は何と言っても飛騨牛だが、今年から食べ放題でなくなっており、かなり残念だった。これまで飛騨高山以上豪華なエイドはないと宣伝していたが、飲み物、食べ物全てにおいて南砺には到底敵わなかった(頑張れ


坂道の途中の私設エイド ※毎年本当に有り難い

毎年違うコスチュ-ムで迎えてくれる

第3関門 丹生川支所(57.2㌔) ※関門閉鎖まで残り1時間14分

飛騨牛は食べ放題でなくなっていた ※どうしたJA!
運命の分かれ道で100㌔の部はこのまま千光寺への上りに差し掛かる。しかし別段落胆的な感情はなく、堂々と歩きに切り替えれるので、上り坂は今では大歓迎である。千光寺まで上り詰めても更に上りは続き、その後は一気に麓まで下る。いよいよ僕のテリトリ-の国府町に入ってきた。この辺り普段から走っているコ-スなだけに距離感はあるのだが、そうであるが故、やけに長く感じる辛さもある。宮地公民館エイドを過ぎたら、その先の待避所で例年のように家族が待っているはずだった。しかし生憎姿はなく、どうやらあまりにも遅いので、B&Gへと先回りしたとのことだった。

いつでも明るい西田さん(右)と

運命の分かれ道 ※今年だけでも左折したかった

やっと歩ける

下柏林道終点(65.8㌔) ※この先僕のテリトリ-

春先は山菜を探しながら走っている

子供の声援は力になる ※宮地のチビッ子、ありがとう!
この先の区間が今回の大会で一番きつかった。あまりにもの辛さに何度か西田さんに別れを告げるが、僕の家族に会うまではと、B&Gまでは一緒に行くと言ってくれた。僕に走る気力はほとんど残っておらず、ただただ歩きたい一心だった。左隣にいる西田さんの存在がいい意味で僕にプレッシャ-を与えてくれ、僕を容易に歩かさせてはくれなかった。今年はこのランナ-泣かせの区間に私設エイドが多く、補給出来ることも当然有り難いが、それ以上にようやくこれで立ち止まれるという感情の方が遥かに上回っていた。

B&Gは直ぐそこなのに、異様に遠く感じた ※この頃、死にそうな顔で走っていた

友人宅 ※友人は当然先に通過したらしい
その後も自分との闘いは続き、何とかB&G関門(74.1㌔)まで辿り着く。正直今日は、ここまで来れるかどうかが最大のヤマ場だと思っていた。すかさず我が家の子供達が寄ってきた。国府中学校の校長も嬉しそうに近付いてきて、いつものように写真を何枚も撮られた。このエイドには穂乃花の高校の先生も居て、力強い声援を受けた。今年は忘れずとらふぐの唐揚げをしっかり頂き、その他の地元名物も一通り食す。先程まではここで西田さんと別れるつもりだったが、僕らはさぞ当たり前のように二人で仲良くエイドを発った。迷惑を掛けっぱなしなのは分かっているが、ようやく僕もふん切れた。この先も迷惑をかけ続けようと、西田さんと一緒にゴ-ルしたい!そんな感情が、次第に僕の中で芽生え始めていた。

第4関門 国府B&G海洋センタ-(74.1㌔) ※関門閉鎖まで1時間7分と昨年、一昨年より1時間遅い

小1・大志(第6子)

高3・穂乃花(第3子)と一花(第7子)

猪炊き込みご飯 ※お茶漬けで

飛騨とらふぐ唐揚げ(八光苑) ※飛騨の新名物

姫竹(笹の子)他 ※その気になればどれだけでも山で採って来れる
つづく・・
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| 2019 | 08:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑