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第25回八ヶ岳野辺山高原ウルトラマラソン(2)~痛みとの共存


・・前回の続き


記念すべき令和初めてのウルトラの舞台は、満身創痍の状態で迎えることになった。令和元年5月19日、第25回八ヶ岳野辺山高原ウルトラマラソン。前夜”道の駅南きよさと”で車中泊し、翌朝大会会場となる南牧村社会体育館へと向かう。この大会は会場が特に狭いので、早く会場入りしても外は寒いだけだし、結局は時間をもてあそぶことになる。それに野辺山は世界遺産シリ-ズではないので、先月の富士五湖のような専用ラウンジも設けられていない。今年からウェルネス系の大会は公式タイムがグロスタイム(号砲が鳴ってからの時間)からネットタイム(スタ-トマットを踏んでからの時間)になったので、スタ-トロスが全く気にならないのが有り難いところ。問題は僕の右脚。4日前には2㌔として走れなかっただけに、最後まで持ってくれるとは微塵も思ってはいない。ただその痛みがどこで出てくるか、今日はそこに尽きる。

黄色ゼッケンの第2組は5:20のスタ-ト。列後方でのんびりスタ-トを迎え、ゲ-トに向けぞろぞろと歩く。今回は特に活力が欲しかったので、歩きながら右端に寄り坂本さんと握手をし、ようやくスタ-トゲ-トを抜ける。今日は雨の心配はなく、気温も一昨年のように暑くもならず、絶好のマラソン日和とのこと。しかしそんな好条件に背くかのように、走り始めて僅か1分で右脚に違和感が出てきた。やはり欠場すべきだったのか・・。既に絶望感に包まれていたが、幸いにもその爆発寸前の状態がその後しばらく続いた。これなら何とか50㌔くらいまでは行けるかもと、悪いなりには微かな光も見えていた。これがテ-ピングとカ-フタイツの効果なのか・・。僕は完全にバカだった。
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5:20スタ-トの第2組  ※今年からネットタイムになった為、急いで前に並ぶ必要はない
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八ヶ岳連峰を眺めながら
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ランナ-が長い列を成す

ここは八ヶ岳の裏側。実際のとこ裏も表もないのだが、八ヶ岳には反対側からしか登ったことがないので僕はそう言うしかない。そんな八ヶ岳の絶景を前にして、突如悲劇が訪れた。距離にして9㌔付近。激しい痛みが何の前触れもなく僕の右脚を襲い、その場に立っていることすら出来ない状態に陥った。えっ、マジか!まだゴ-ルまで残り91㌔もある。さすがにこの距離、この痛みではゴ-ルはどう考えたって無理だろうし、きっと100人いれば99人は諦めるだろう。しかし今回出場を決めた時点で既に腹はくくっていたので、僕は迷うことなく前へと進む。歩いても痛いし、走っても痛い。どうせ痛いなら、走った方が一刻も早くこの状態から抜け出せる。当初片足を引きずるようにビッコ走りしていたが、これでは左脚までも痛めてしまう。更に気合いを入れ、激痛と闘いながら普通に走る。ここまで㌔6分半の後方集団につけていたが、周りのランナ-は当然まだまだ元気であり、皆容赦なく僕を置いていく。10㌔を通過し、僕は考えを改めることにした。これは通常の100㌔マラソンなんかじゃない。痛みを抱えての90㌔マラソンだと。その特異な大会に僕一人エントリ-しているのだ。スタ-ト早々に襲ってきた耐え難き激痛が今の僕の日常となり、故障の無い健全な脚は非日常となった。そんな地獄のような日常の世界に迷い込んでしまった中、この痛みと如何に共存すべきか・・。
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第1関門(林道ゲ-ト、23km)  ※閉鎖まで残り1時間7分
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これより、小梅町

周りに合わせるかのように一応平静を装ってはいるが、脚はかなりヤバい状態だった。前兆だった違和感は立派な激痛へと成長し、容赦ない痛みが途切れることなく僕を襲う。このとてつもなく大きな壁は、明らかに神様の与えた試練なのだろうと思った。従ってゴ-ルは遥か遠くても、自分から諦めるという選択肢はなかった。痛みが出始めた10㌔から20㌔くらいまでが、やはり一番辛かった。しかし不思議と痛いながらも何とか走れてはいたが、逆に今度は歩き出すと痛みに耐えられなかった。これはおそらく、ここまで繰り返してきた一連の走る動きにだけ痛みが麻痺し、体が慣れてきたからだろう。出走前、最悪稲子湯までは這ってでも辿り着きたいと思っていた。意に反して敢え無くリタイヤとなった場合、せめて普段入れない温泉くらいは入っておきたいという考えがあった。しかし稲子湯は難なく越え、次の八峰の湯も関門閉鎖まで1時間11分を残し無事クリア。陽が昇り、既に暑くなっている。預け荷物を受け取り、Tシャツからノ-スリ-ブに着替えた。この大会は、ゼッケンが4枚与えられるのが大変有り難い。完走を意識したいところだが、脚は既に死んでいるので、いつジエンドになってもおかしくはない。
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稲子湯(35km)  ※最悪ここでリタイヤし、温泉にでも入ろうと思っていた
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おしるこが美味い
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脚に易しい下り坂
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第2関門(八峰の湯、42km)  ※閉鎖まで残り1時間11分


つづく・・

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| 2019 | 08:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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