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国立考古学博物館~東欧周遊編(30)

2018年1月17日
アテネ



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馬に乗る少年  ※エヴィア島アルテミシオンの沖で発見されたブロンズ像
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ポセイドンのブロンズ像


国立考古学博物館。
ここはギリシア全土(クレタ島を除く)の遺跡からの出土品のほとんどが収められているという、国内最大規模の博物館。
展示品は先史時代(紀元前31~紀元前12世紀)から後期ロ-マ時代に亘る彫刻やブロンズ像など各コレクションでまとめられ、更に年代ごと計56の部屋に分けて展示されている。

ポセイドンのブロンズ像。
1928年、エヴィア島アルテミシオンの海底から偶然発見された。
なぜ海底から見つかったのかは判明されていないが、国外へ持ち出そうとした船が難破した為とも言われている。
エギナ島の彫刻家オナタの作品とされ、その均整の取れた筋肉質の体と威厳のある顔、美しくまとめられた髪など美の極致とも言われている。

黄金のマスク。
ミケ-ネ遺跡の円形墓地で発掘され、ドイツ人考古学者シュリ-マンがアガメムノン(ギリシア神話の英雄)のものであると主張した為、別名”アガメムノンのマスク”と呼ばれていた。
しかし、後にアガメムノンの時代よりも以前のものであると判明した。
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黄金のマスク


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宿の朝食(2日目)  ※今日も朝から限界まで食べておいた
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国立考古学博物館  ※見応えが有り過ぎて、半日では足りない

アテネ2日目は国立考古学博物館から始まった。
目を見張るほどの展示品の数々に僕は終始興奮状態で、あちらこちら忙しく動き回っていた。
足のつま先から頭や髪に至るまで、人間の裸体が見事完璧に表現されている。
ポセイドンのブロンズ像なんかは海底から壊れた状態で発見されたというが、随所に継ぎ目は見えるものの、その完成度の高さに僕は衝撃を受けた。
彫刻などは鼻や男性器など突起物が壊れていて完全な姿でないものが多く、ブロンズ像に比べてやや見劣りするのが多少残念ではある。
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竪琴を弾く人物像  ※キクラデス文明(ギリシア最古の文明)の出土品
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馬に乗る少年  ※正面から見ると迫力がある。古典期の作品
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ク-ロス像  ※アルカイック期(紀元前7~紀元前5世紀)の作品
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胸像部屋
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傷ついたガリア人  ※ヘレニズム期(紀元前330~紀元前31年)の作品
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ミロス島のポセイドン像  ※紀元前130年頃の作品。鼻が無いのが残念
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一応監視員もいるが暇そう
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アンティキセラの青年  ※紀元前340年頃の作品
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イギソスの墓碑  ※古典期(紀元前500~紀元前330年)の作品

だがこれらブロンズ像や彫刻の人物像だけでなく、壷や土器、剣や装飾品に至るまで、展示品の種類の多さにも驚いた。
1階を見終えるだけでもかなりの時間を要し、じっくり見ていたら丸1日はかかってしまうだろう。
これまで様々な国の美術館や博物館を訪れたことがあるが、彫刻やブロンズ像など人物像に関しては群を抜いている展示レベルだろうと感じた。
それに昨日のダフニ修道院でも感じていたが、ここギリシアにおいてはどこでも館内撮影が自由に出来るのが嬉しい。
確かにアクロポリスとともに、この博物館はアテネ観光においては必見の場所だ。
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アッティカ地方の赤絵式壷
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その他壺や
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剣など
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ボクシングをする子供(壁画)  ※サントリ-ニ島の遺跡から発掘された
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子供にはちょっと退屈かな
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地元の小学生が見学に来ていた
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以上、素晴らしい傑作の数々

アンティキセラの青年。
1900年にアンティキセラの海から壊れた姿で発見された。
体つきや体型のバランス、髪形などからロ-マ期ではなく、古典期タイプのもので、紀元前340年頃の作品と言われている。
右手に何を持っていたかで誰の像であるかが論じられているが、未だ解明はされていない。
一通りの見学を終え、館内のショップを覘いたら、入口にこの作品の等身大のレプリカ(見た目は本物と全く同じ、ただ作者と作成時期が違うだけ)が売り物として置いてあった。
日本円にして36万円程で買えるのならお得かもしれないが、生憎、僕の家には置く所がない。
もし広い家だったら、思い出に購入するのもいいかもしれない。
ただ、輸送量も相当かかりそうだけど。
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アンティキセラの青年(レプリカ)  ※館内のショップにて、2800€也


つづく・・






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