北海道縦断(11)~同じ景色を見た青年
2022年9月26日(月)
※8日目
遠別町~豊富町
本日距離:52km
《総距離:519km》

良い天気だ
北海道縦断8日目。今回の旅も、残すところ後2日となった。昨夜は23時に就寝し、今朝は3時半に起床。起床後1時間半でのスタ-トも、今ではすっかり板に付いている。外に出ると肌寒く感じ、毛糸帽と手袋(指先無し)を着用。延々と続く直線道路には何の楽しみもないが、不思議と出だしの1時間(6km強)は気持ち良く走れた。そして現れた待望の『日本最北・・』の文字。こういう文字を見るだけで、クライマックスは近いのだと素直に嬉しくなってくる。この春、本土最南端の佐多岬を目指していた時もそうだったが、ゴ-ルが近付くにつれ最南端アピ-ルが一気に増し、これが実に面白い。

ふじや旅館(5:02)

シカ注意

留萌管内は全て踏破

日本最北の水田

最終日前日の朝を迎える

脚を上げて休憩 ※足裏に溜まった血がさっと引き、歩き出しに脚の軽さを体感出来る
天塩(てしお)町へと入った。町名看板には牛の絵が描かれ、道路沿いの至る所で牧草ロ-ルを目にすることになる。稚内は確実に近付いてきたが、最終目的地は稚内ではなく最果ての宗谷岬なので、道路標識の距離は鵜呑みには出来ない。宿から19km進み、ようやく天塩中心部に到着。この町にはセイコ-マ-トや道の駅、Aコ-プなどがあり、ル-ト上貴重なオアシスとなる。道の駅に立ち寄り、牧場ソフトクリ-ムを食べてみる。旅の終わりはいつもこうだが、思い出を一つでも多く築いておこうと、気になったものは積極的に試すようにしている。濃厚な味に満足した後は、その先のAコ-プで食料の買い出し。今日は結局この天塩にしか店は無く、道中は自販機すら見かけなかった。

天塩町(7:09)

牧草ロ-ル

稚内77km

道の駅てしお(9:23)

ご当地限定ソフトクリ-ム

メ-プルコ-ン(480円) ※普通に美味い

Aコ-プで買い出し
次は幌延(ほろのべ)町。一概に”オロロンライン”と言っても、昨夜泊まった遠別町から天塩町までの道路はやや内陸に入り、海は見えず、期待した爽快感は味わえなかった。そして天塩町を過ぎ、やがてその先の天塩大橋を越えると一気に眺望が良くなってくる。稚内天塩線。左に利尻島利尻山、右に風力発電のプロペラ群。プロペラ群は大橋辺りから見えていたが、一定間隔で並ぶその様は、遠越しに見るとまるで神殿の列柱のようで、パルミラ(シリア)、パルテノン(アテネ)を連想させた。国立公園の看板に旅情気分をそそられ、終にここまで来たんだなと深い感情を味わうことになる。

幌延町(11:10)

稚咲内(わかさかない)、という地名は初めて知った

ハイライトの始まり
この旅一番のロケ-ションに気分は自ずと高揚し、スマホで動画を何本か撮影。しかし風が強過ぎて、自分が発したナレ-ションはほとんど聞き取れなかった。気分良く走る。正直この旅の大半は歩いているが、ここで走らずしていつ走る、そんな最高のウィニングロ-ドだった。後ろから追い着いてきた自転車青年を掴まえ、最高の瞬間を共に過ごす。その後20分、これまでの旅の話等をしながら一緒に走った。そう言えば僕が初めて北海道に来たのも、今思えば彼と同じ二十歳の時だった。『青年よ、大志を抱け!』 クラ-ク博士がそう言うなら、僕はこう言い変えたい。『青年よ、今こそ旅に出よ!』 何のしがらみも無い自由な若者だからこそ、何だって出来るし、どこだって行ける。颯爽と過ぎ去る青年を見送り、僕はまた一人視線を左に向けた。利尻山には雲がかかり、期待した全貌は未だ望めていない。利尻島、利尻山。利尻富士とも呼ばれるその名峰の裾野に集落が点在し、1周55kmの道のりが僕の旅の原点だった。

佐多岬から自転車旅をしてきた二十歳の青年 ※僕と同じ景色を見てきた

オトンルイ風力発電所

左手には利尻島(利尻山) ※二十歳の時走って一周したことがある

大迫力のプロペラ群

テンションMAX

雲が邪魔で最後まで全容は望めなかった

利尻礼文サロベツ国立公園(12:31)
つづく・・

遠別町~豊富町
本日距離:52km


良い天気だ
北海道縦断8日目。今回の旅も、残すところ後2日となった。昨夜は23時に就寝し、今朝は3時半に起床。起床後1時間半でのスタ-トも、今ではすっかり板に付いている。外に出ると肌寒く感じ、毛糸帽と手袋(指先無し)を着用。延々と続く直線道路には何の楽しみもないが、不思議と出だしの1時間(6km強)は気持ち良く走れた。そして現れた待望の『日本最北・・』の文字。こういう文字を見るだけで、クライマックスは近いのだと素直に嬉しくなってくる。この春、本土最南端の佐多岬を目指していた時もそうだったが、ゴ-ルが近付くにつれ最南端アピ-ルが一気に増し、これが実に面白い。

ふじや旅館(5:02)

シカ注意

留萌管内は全て踏破

日本最北の水田

最終日前日の朝を迎える

脚を上げて休憩 ※足裏に溜まった血がさっと引き、歩き出しに脚の軽さを体感出来る
天塩(てしお)町へと入った。町名看板には牛の絵が描かれ、道路沿いの至る所で牧草ロ-ルを目にすることになる。稚内は確実に近付いてきたが、最終目的地は稚内ではなく最果ての宗谷岬なので、道路標識の距離は鵜呑みには出来ない。宿から19km進み、ようやく天塩中心部に到着。この町にはセイコ-マ-トや道の駅、Aコ-プなどがあり、ル-ト上貴重なオアシスとなる。道の駅に立ち寄り、牧場ソフトクリ-ムを食べてみる。旅の終わりはいつもこうだが、思い出を一つでも多く築いておこうと、気になったものは積極的に試すようにしている。濃厚な味に満足した後は、その先のAコ-プで食料の買い出し。今日は結局この天塩にしか店は無く、道中は自販機すら見かけなかった。

天塩町(7:09)

牧草ロ-ル

稚内77km

道の駅てしお(9:23)

ご当地限定ソフトクリ-ム

メ-プルコ-ン(480円) ※普通に美味い

Aコ-プで買い出し
次は幌延(ほろのべ)町。一概に”オロロンライン”と言っても、昨夜泊まった遠別町から天塩町までの道路はやや内陸に入り、海は見えず、期待した爽快感は味わえなかった。そして天塩町を過ぎ、やがてその先の天塩大橋を越えると一気に眺望が良くなってくる。稚内天塩線。左に利尻島利尻山、右に風力発電のプロペラ群。プロペラ群は大橋辺りから見えていたが、一定間隔で並ぶその様は、遠越しに見るとまるで神殿の列柱のようで、パルミラ(シリア)、パルテノン(アテネ)を連想させた。国立公園の看板に旅情気分をそそられ、終にここまで来たんだなと深い感情を味わうことになる。

幌延町(11:10)

稚咲内(わかさかない)、という地名は初めて知った

ハイライトの始まり
この旅一番のロケ-ションに気分は自ずと高揚し、スマホで動画を何本か撮影。しかし風が強過ぎて、自分が発したナレ-ションはほとんど聞き取れなかった。気分良く走る。正直この旅の大半は歩いているが、ここで走らずしていつ走る、そんな最高のウィニングロ-ドだった。後ろから追い着いてきた自転車青年を掴まえ、最高の瞬間を共に過ごす。その後20分、これまでの旅の話等をしながら一緒に走った。そう言えば僕が初めて北海道に来たのも、今思えば彼と同じ二十歳の時だった。『青年よ、大志を抱け!』 クラ-ク博士がそう言うなら、僕はこう言い変えたい。『青年よ、今こそ旅に出よ!』 何のしがらみも無い自由な若者だからこそ、何だって出来るし、どこだって行ける。颯爽と過ぎ去る青年を見送り、僕はまた一人視線を左に向けた。利尻山には雲がかかり、期待した全貌は未だ望めていない。利尻島、利尻山。利尻富士とも呼ばれるその名峰の裾野に集落が点在し、1周55kmの道のりが僕の旅の原点だった。

佐多岬から自転車旅をしてきた二十歳の青年 ※僕と同じ景色を見てきた

オトンルイ風力発電所

左手には利尻島(利尻山) ※二十歳の時走って一周したことがある

大迫力のプロペラ群

テンションMAX

雲が邪魔で最後まで全容は望めなかった

利尻礼文サロベツ国立公園(12:31)
つづく・・
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