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九州縦断(8)~桜島と西郷どん

2022年5月5日(木)   ※5日目
伊佐~鹿児島

本日距離:68.4km 《総距離:344.0km》


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曇りぐらいが丁度良い 


いよいよ本日、鹿児島市へと入る。当初九州縦断の計画を練るに際して、ゴ-ルの地をどこにしようかと随分迷っていた。九州最南端の佐多岬が理想だが、あまりにも交通の便が悪い為、ゴ-ル後のことを考えると鹿児島市辺りが妥当だろうと思った。しかしそれではやはり物足りないし、いっそのこと指宿の開聞岳山頂をゴールにしようかとも思った。しかしそれも今一パッとしない。結局、最終日徹夜100kmと考えていた行程を2日に分け、ゴ-ル翌朝8時のバスに確実に乗れるような行程を組んだ。何せ佐多岬(実際はそこから7km戻ったホテル佐多岬)から自力脱出するには、その1日1本のバスに乗るしか方法がない。
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鹿児島68km(5:55)
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金鉱石を持った河童くん

今朝は5:11に宿をスタ-ト。外は肌寒く、直ぐに防寒着の上下を着込む。昨夜は4時間しか寝ていないからか、やがて睡魔が襲ってきた。しばらく格闘するもその甲斐なく、道路脇の目立たない場所に寝転がり5分の仮眠を取る。その後も再三睡魔に苦しめられたが、気分転換を兼ね、娘のカラオケ動画やカラオケアプリに保存していた音源を聴きながら歩く。これが大当たりだった。娘には大変申し訳ないのだが、下手過ぎて心の底から笑えた。何故音程がそこまで狂っているのか、何故伴奏とそこまでズレているのか・・。事情を説明し、『下手で有難う!』とメッセ-ジを送ったら、直ぐにの返信がきた。しかし今日の睡魔は強敵で、再度5分仮眠。その後は眠気防止の錠剤を今回の縦断で初めて服用し、何とか睡魔との闘いにケリをつけた。
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霧島市(10:00)
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今日は睡魔との闘いだった
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ようやくセブン  ※ここまでが遠かった

昼食は評判の良いラ-メン屋で取ろうと、ここまでそれだけを目標に頑張ってきた。しかし到着するも、店外には凄い数の順番待ち。広い駐車場には車が溢れ、更に車内で待機している客も多い。これは何時間待っても無駄なので、即断念。ここまで我慢して来ただけに一気に空腹感が増してきた。ヤバイ飢え死にする・・と焦ったが、やがてAコープが現れ万事休す。霧島市から姶良市へ。昨日鹿児島県に入り、確実に鹿児島市も近付いている。鹿児島市内には現在僕の弟が住んでいる。昨年、鹿児島大学の教授に就任し、自ら率いる研究室で日々基礎医学の研究に取り組んでいる。今夜はそんな弟と鹿児島市内で食事をする予定である為、現在地や状況は頻繁に伝えていた。
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まことラ-メン(12:43)  ※評判の良いこの店で昼食予定だったが、客待ちの数に唖然
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姶良市(14:05)
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あの山はもしや・・

鹿児島湾まで南下してきた。先程突如目の前に現れた山容は、やはり桜島(御岳)だった。自ずとテンションは上ってきたが、まだ鹿児島市内までは20km以上あり、今日はほぼ走れていないだけに全く油断は出来ない。ここはまだ隣接の姶良市内。桜島の眺めが大変良く、しばらくは店が多いこともあって順調に進めた。16時半の時点で鹿児島まで残り20km。道路標識は市役所までの距離を示していることは、昨年の本州縦断の際に学んだことだ。20km進むのに、どれだけ頑張っても4時間はかかるだろう。しかし実際は、もう少し余計にかかる可能性の方が高い。弟にその旨を伝えた。
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国指定史跡 龍門司坂  ※2018年大河ドラマ『西郷どん』ロケ地
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鹿児島20km(16:25)
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前方に桜島を眺めながら、鹿児島湾沿いに進む

ついに鹿児島市へと入る。桜島の見え方も進む度に変わっている。鹿児島市のシンボルである桜島は、実は本当の意味で島ではない。その名称が示す通りかつては島だったが、1914年(大正3年)の噴火により、鹿児島市対岸にある大隅半島と陸続きになってしまった。道路標識からは『鹿児島』の文字が消え、代わりに明日の目的地である『指宿』が出てきた。本州は主にR7(国道7号線)、R8、R9を辿ることで、最北の青森市から最南の山口県下関市まで縦断することが出来る。そして九州にはR10が福岡県北九州市から鹿児島市へと太平洋沿いに延びている。この日最後の行程が鹿児島湾沿いのR10区間となった訳だが、この区間が特に酷かった。
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鹿児島市(18:20)
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桜島は実際、島ではない  ※大正3年の大噴火により大隅半島と陸続きとなった
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道路標識から『鹿児島』が消えた  ※明日は『指宿』を目指す

歩道があるうちは何の問題もないが、歩道区間はそうは長く続かず、その度に車道脇を走ることになる。車が少なければまだいいが、市中心部に近付くにつれ、交通量は一気に増してきた。真暗闇の車道脇、車の往来は一切途切れることなく、生きている気がしなかった。右か左のどちらを走るかは自分で決める。法律(右側通行)なんか、クソくらえ。例え右側を走っていて轢かれたとしても、自分の命は返っては来ない。自分の命は自分で守る。日暮れ後は終始左側を走り、ヘッドライトは後ろに向けて自分の存在を後方の車に知らせていた。引っ切り無しに車が通るので、ヘッドライトで前を照らす必要はなかった。
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ようやく湾岸沿いを脱出  ※歩道がない区間が多く、日が暮れてからは命懸けだった

何とか無事、鹿児島湾沿いのR10区間を抜けた。汗と冷や汗が入り混じる中、決死の覚悟で難関を突破した。今日は下り坂以外はほぼ歩き通していたが、この区間だけは真剣に走った。歩くとフラフラして余計に危ないし、一刻も早くこの状況から脱したいという思いが強かった。まだ中心部まで5km残っているが、ここまで来ればもう命の危険はない。到着は予定より2時間遅れており、弟との夕食は已む無く取りやめとした。21時、西郷隆盛像。遥々鹿児島まで来たという満足感は半端ない。例えゴ-ルがここだとしても、それはそれで感慨深いものは得られるだろう。
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旧鹿児島紡績所技師館(異人館)  ※世界遺産『明治日本の産業革命遺産』
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鶴丸城 御楼門  ※明治6年の火災で焼失したが、2020年に日本最大の城門として復元された
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西郷隆盛像(20:58)  ※ここがゴ-ルでも感慨深いものはある
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遠越しの西郷どん
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銅像パフォ-マ-

夜の街を彷徨いながら、繁華街へと迷い込む。この辺り異様に客引きが多く、雰囲気はあまり宜しくない。目指すラ-メン屋を見つけ出し、早速入店。鹿児島ラ-メン豚とろ(天文館本店)。入口の券売機でチケットを買い、奥の座敷にて腰を下ろす。そして待つこと数分、運ばれてきたラ-メンを見て自分の目を疑った。本当にこれで大盛り?ラーメン二郎なら、これはミニサイズにすら及ばない。とは言え、先ずは実食。まぁ、普通に美味い。これだけ値が張るのだから、美味くて当然ではある。替え玉を頼んでも全く腹は膨れず、天文館(南九州一の繁華街)という場所がら、”食事”と言うよりは飲んだ後の”締めのラーメン”という感覚なのかと思った。
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鹿児島ラ-メン 豚とろ(天文館本店)
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半熟煮玉子入り豚とろラ-メン・大盛り(1100円)  ※本当に大盛り?器からして小さい
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替え玉(100円)は細麺  ※それでも腹は五分目
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美味いけど高い、そして少な過ぎる
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アパホテル天文館(21:51)
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洒落た内装
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今日も疲れた


アパホテル天文館(鹿児島市)泊


ロ-ソン(赤飯おりぎり138円) ファミマ(ウインナ-138円) セブン(オレンジ100%ジュ-ス84円、おにぎりツナマヨネ-ズ124円) Aコ-プ(おにぎり日高昆布、梅、枕崎産鰹108円×3) セブン(野菜ジュ-ス108円) 豚とろ(半熟煮玉子豚とろラ-メン大盛り1100円、替え玉100円) ファミマ(エビスビ-ル333円) セブン(ポテチ108円) 宿(素泊まり4700円)  計7257円
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