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白山白川郷(1)~地獄の14.2㌔上り坂

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地獄の14.2㌔上り坂


・・前回の続き


昨晩は予想外に暑苦しくてほとんど眠れなかったが、予定通りに2時起床。本日開催される本家・白山白川郷ウルトラマラソン(5時スタ-ト)の選手らも、僕らと同じ2時には起床していた。しかし僕らは早々に支度を終え、ザックを背負い、朝3時に道の駅・飛騨白山をスタ-ト。大会参加者の心境を察するに、『アイツらは結局なんだったんだ・・』といったところだろう。ところで道の駅から一歩国道へと出る際のこと、今回は仲間がいたから別段問題はなかったが、僕一人だったら出だしから反対方向(白川村側)に進んでいた可能性もある。そんな危うさを感じた。先ずは登山の起点となる、14.2㌔先の大白川登山口を目指す。通常ほぼ100パ-セントの人がこの時期であれば車で向かうだろうが、僕らは周回なので自分の脚で走るしかない。この県道白山公園線が実に難敵で、上り一辺倒の舗装路は標高差640mともなり、入山前から僕らの前に立ちはだかってきた。距離だけなら別に大したことはないが、問題はこの高低差。これがどれだけきついかは、ドライバ-の感覚ではまず分からないだろう。
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朝3時、道の駅・飛騨白山をスタ-ト
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県道白山公園線ゲ-ト

普段練習で坂道を走っていると、いずれ峠が来て、その先には待望の下りが待っている。しかし今回は”下り”どころか平坦な箇所もなく、息を休める所がない。ロ-ドの上りが心配だった波ちゃんにハンデ(一人先に出走)を与えようかと思っていたが、昨晩仲間との雑談の中で4人一緒にスタ-トすることにしていた。予想通りにきつい坂道だったが、さすがは皆普段から鍛えているだけはあり、自分から歩こうとはしない。胸元の携帯ラジオからAM放送を流す。昭和チックな音楽が、静けさに包まれた闇夜の中で響き、折れそうな心を癒してくれた。顔を上に向ければ、空には満天の星。その中でもオリオン座が一際綺麗に輝いていた。
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トンネル

上り一辺倒の15㌔弱なので、1時間半は無理だとしても、2時間はかけたくなかった。黙々と走り続け、1時間経過しても誰も歩こうとしない。苦しいはずの波ちゃんも黙々と腕を振り、脚を突き出している。走力のあるタッちゃんはペ-スを上げ一人先に抜け出し、自分だけ勝手に休憩時間を作っていた。波ちゃんが遅れてくれることに期待したが、必死に食らいついているその姿に、僕も負けじと歯を食いしばった。皆が休みたいのに、誰しもその休むきっかけにはなりたくなかったようだ。これがウルトラランナ-の性(さが)というか、意地なんだろう。当然僕が先に歩く訳にもいかず、辛抱の時間が延々と続く。しかし死ぬほど辛かったのは波ちゃん、タッちゃんも同じようで、この二人は全行程の中でこの区間が一番辛かったと後に語っている。タッちゃんに至っては、この区間で2度嘔吐したようで、昨日の飲み過ぎが原因だと悔んでいた。そりゃ、そうだわな。普段飲み会では底無しに飲む僕でさえ、昨夜はビ-ル1.35㍑(500ml缶2本、350ml缶1本)で我慢していたのに。その後幾つ目かのトンネルで、本日2台目の車が追い越していく。人気の白山だけにもっと車の通行量が多いのかと身構えていたが、この時間帯、結局車は2台しか通らなかった。
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水が得られる数少ないポイント

先程から、僕は腕時計(17年程使っているプロトレック)の高度ばかり気にしている。大概のランナ-が身に付けているようなGPS機能付きの最新腕時計は持っていないので、何㌔走ったかは分からない。しかし残りの標高差から、後どれくらいかかるかは、おおよその見当が付く。辛抱の状態はスタ-ト以降終始続いていたが、何とか皆耐え抜いた。左手の先に明らかな人工の明かりを見つけた僕は、『着いたぞ!』 と叫び、ラジオのスイッチを切った。その後大きく右に回り込み、ついに大白川登山口に到着。車の数はかなり多かった。ここまで苦行でしかない14.2㌔の上り坂、誰しも先に歩こうとはしなかった。そのせいで、皮肉にも誰も休めなかった。皆意地だけで乗り切った第1パ-ト。しかしその頑張った甲斐あって大白川到着は4:40と、計画より20分も早い。こんな辛い坂道を、皆たった1時間40分で走り切った。一足先に走り終えた僕はすぐさま振り返り、ほっしゃんと波ちゃんにカメラを向けた。闇夜の中、明かりを揺らし走る仲間の姿を見て、僕は昨年のあのシ-ンを思い出した。
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大白川到着


つづく・・


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