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焼岳を味わい尽くせ(1)~絶景!

焼岳。これ程お手軽に登れて、且つ非現実的な気分に浸れる場所は他にないだろう。何よりあの強烈な硫黄臭が登山者の脳や感覚を麻痺させ、温泉好きには堪らなく応える。その上、眺望も抜群に良いときた。焼岳はおそらく僕がこれまで一番多く登った山であり、これまで20年以上で数え切れないほど登ってきた。我が子の初アルプスは大概この山だし、最近では僕は奥穂焼槍焼など北ア周回でこの山を帰路の峠として使っている。そんな使い勝手の良い”道”としての機能も有する焼岳ではあるが、焼岳登山の醍醐味は何と言っても、『嗅ぐ、食べる、浸かる』の三要素を全て堪能することだろう。そのうちどれか一つ欠けても焼岳を味わい尽くした気にはなれないし、そうなると必然的に中尾発着でないと目的は達成出来ない。硫黄臭を目、鼻、耳、口、そして体全体で浴びることこそが、本来の焼岳登山なんだと僕はいつも思っている。
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第2子岳登(当時小1)と第1子長女(当時小3)  ※2006年夏、中尾より
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第4子嶺花(当時年長)と第3子穂乃花(当時小2)  ※2009年秋、新中の湯より


【山域】焼岳北峰(2444m)
【日時】令和元年7月6日
【天候】晴れ
【岳人】大志(小1)、ナナ(小6)、僕


先週に続き、再び焼岳にやって来た。何せ登山口の中尾は同じ高山市内なので、市内のちょっと遠い所に行くような気軽な感覚ではある。本来ならランをからめた50㌔程度のロング山行をしたいところだが、未だ脚の調子が戻らない為、仕方なく子供連れのリハビリ山行とした。朝5時前に家を出て、1時間で中尾登山口に到着。準備を済ませ、予定通り6時にはスタ-トを切る。今回僕の相手をしてくれる大志(小1)とナナ(小6)はともに保育園年中の時に新中の湯登山口から日帰り山行しており、今回の山行の目的は登頂とは別にある。
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登山届を提出  ※第5子ナナ(小6)と第6子大志(小1)
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林道ゲ-ト  ※昔はこの手前に停めていた
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焼岳登山口
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白水の滝  ※落差45m

林道終点との合流広場で一度朝食休憩を取り、2限目に入る。そして火山標識の辺りで、ふいに僕の右脚が悲鳴を上げた。先月の飛騨高山で終えたウルトラ3連戦の故障(右脚ふくらはぎ肉離れ)がこの場に及んで再発したのだ。今日は大志のペ-スに合わせた緩々登山の予定だっただけに、全く予想外の事態だった。しかしここまでの子供の頑張りを思うと、引き返そうとは到底思えなかった。僕の脚はこの先どうなるのだろうか・・。痛む右脚を引きずるように歩く。スキ-ストック(山ストックはコスパが悪過ぎる為、僕は一切持たなくなった)がある分、脚の負担を幾分腕に分担させられてはいる。気のせいかもしれないが、右脚を意識した瞬間にいつも再発しているような感覚が若干気がかりだ。子供を二人連れてくると山行的には効率が良く、ナナの後ろを追うように大志はヘボなりにも頑張っている。休む適当な場所もなく、結局一気に秀綱神社へ。ここまで来ればもう峠は近い。
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焼岳は噴火警戒レベル1の活火山
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ヒカリゴケ  ※看板とは別の岩下で見つけた
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秀綱神社

意外とすんなりと峠まで来れた。これはナナが一緒に来てくれたことが一番の要因だ。当初第7子の一花を背負子で背負って連れて来ようと思っていたが、荷物の負担がナナ一人にかかる為、仕方なく一花は家に置いてきた。中尾峠まで登ると、正面に笠ヶ岳が望める。どの方角も雲がたなびいているが、雲は山頂部より下で流れている為、より神秘的な情景となっていた。焼岳と言えば、僕は真っ先にノアザミを思い出す。眺望がなくなることを恐れ、峠での休憩は程々に直ぐに山頂へと向かう。霞む行く手に北峰乏しき山頂部が見えた。ゴ-ルが見えている分ナナはポジティブに捉えることが出来るが、小1の大志にとってはまだその発想がない。まだあんなにも・・と言うネガティブな感情は、2週間前の常念乗越の時と重なる。
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中尾峠、焼岳小屋分岐
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ノアザミ
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中尾峠
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霞む山頂部
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笠の稜線
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中尾峠(手前)から中尾への下山路が左に延びている
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休み休み
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雲上の穂高連峰
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西穂~奥穂間は国内最難関の一般路  ※好き好んで行きたくはない
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北峰と火口

今日は大志の相手役がいるおかげで、僕は意外と自由にさせてもらっている。荷物を持たない身軽な子供二人に対して、水3.5㍑、おにぎり12個を含む結構な重さを背負った僕は、出だしから一人大汗を掻いている。高度を上げるにつれ槍穂の眺望は一層迫力を増す反面、いつ隠れてしまうか分からないという不安もあり、僕は写真撮影に余念がない。そして今日の目的地とも言える”噴煙地”に到着。僕は海外放浪時代(22~23歳)のネパ-ル(ポカラ)で山を知り、その後24歳で子供を授かったことを機に飛騨へと戻り、山登りを始めた。旅人が山にはまることは必然的なことであり、康介も確か同じ理由だ。地元(飛騨)にもこんなに山があったのか・・。一度飛騨を離れたからこそ知り得た衝撃の事実だった。その頃は中尾ばかりから登っていたので(たぶん新中の湯コ-スはなかった)、その都度この噴煙地で硫黄卵を作り楽しんでいた。しかしここ最近では新中の湯コ-スを使うことが多く、おそらく11年ぶりくらいの硫黄卵となる。早速噴煙口に卵をセットし、引き続き山頂を目指す。山頂を経て戻って来た頃が丁度食べ時、茹で上がった頃となる。
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噴煙地にて
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11年ぶりの登場
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卵セット完了  ※焼岳の蒸気は年々確実に弱まっている
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左から、槍ヶ岳、大喰岳、中岳
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笠ヶ岳(左)、抜戸岳(右)
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穂高連峰

前日までの天気予報は今一不安なものだったが、今朝自宅を出る前の予報では雨の心配は完全になくなっていた。僕のような地元民はその日の気分や天候次第で気軽にサクッと来れるので、わざわざ雨の日に登る必要など全くない。都会の人が休みを取り、高い交通費をかけてまでやって来る登山者あこがれの聖地に、僕ら飛騨人は全くお金を掛けずに来ることが出来る。この特権があるが故、僕は事前に日程を固めてしまうことはせず、天候ありきで山行を考えている。その為、融通の利く単独行か子供としか基本山に入らない。
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中尾コ-スは新中の湯コ-スに比べ行程は長いが、眺望は抜群
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滑落注意
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ガレ場が続く
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槍穂高を一望
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岩場
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イワカガミ
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稜線直下のお花畑

そしてようやく焼岳の北峰に立った。大志は2回目、ナナは3回目の登頂となる。中尾からの登山者は数人しかいなかったが、山頂は驚くほどの登山者で溢れかえっていた。焼岳は元々人気がある山だったが、年々登山者の数は確実に増えている気がする。先週は韓国人グル-プがいたが、今日は上高地からのガイドツア-だろうか欧米系の外国人パ-ティ-の姿があった。旅行ついでに登る山としては確かにこれ以上適した山はないだろうし、これに温泉でも絡めれば思い出作りとしては完璧だ。火山には不思議と魅力めいたものを感じるが、以前岳登と旅したフィリピン・レガスピのマヨン火山も僕の中では思い出深い。
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最後の岩場を越えたら
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焼岳北峰(標高2444m)  ※以前の標柱には確か”標高2393m”と書かれていたが・・


つづく・・

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