第2回南砺100kmマラニック(3)~腹だけは調子いいのだが
・・前回の続き
距離表示は5㌔毎にあるはずなのに、5㌔どころか10㌔毎の表示すらも見かけない。繰り返し現れるアップダウンにも既に嫌気が差しているが、そんな時はエイドの存在だけが唯一の心の拠り所となる。そしてどのエイドも例外なく僕らランナ-を優しく迎え入れてくれ、どこも居心地は凄くいい。それに中盤ともなれば胃は確実に弱ってきて、固形物はあまり受け付けなくなってくるのが通常のパタ-ン。しかしこの大会で出される炭水化物系の固形物は、”おにぎり”や”うどん”と言ったありきたりなメニュ-ではなく、同じものが2つと出ないのも嬉しい限り。その為飽きることなく、僕の胃袋は常に新たな食を求めていた。

利賀草嶺(37㌔)エイド ※規模こそ小さいが、どのエイドもピカイチ

山菜おこわ

行者ニンニク(左)、コシアブラの漬物(右)

メロン

カレ-パン ※あんド-ナツも有り

大自然の景観
とにかく今日は暑く、水を被っていないと逆上(のぼ)せてしまいそうだ。しかしこの大会、肝心の被り水がなかった。規模が小さいからそれも仕方ないのかと諦め、道路脇でたまに目にする水を頭にかけては凌いでいた。久しくギタ-青年を見かけていなかったが、その代わりにエイドではスピ-カ-から彼の演奏が流れていた。洞門を抜け、賑やかなエイドに到着。『ご予約のお客様一名ご来店です!』。タキシ-ド姿のマスタ-が茶目っ気たっぷりにランナ-を誘う。氷見牛は美味しく頂けたが、豚肉はこの時の胃の状態からして厳しかった。そして何とか50㌔通過。ここに来て、久々に距離表示に遭遇。50㌔が5時間半だから、悪いなりにもそれなりに走れてはいる。11時間台も狙えるか・・と欲が出てきたのも、肉離れの再発の気配がなかったからだ。

写真ボランティアの方が随所に潜んでいる

小牧ダム(49㌔)エイド ※陽気なマスタ-始め、実に賑やかなエイドだった

黒部名水豚の生姜焼き(上)、氷見牛すじ(下)

50㌔通過は9:34 ※スタ-トから5時間34分
一旦街道から外れ、急勾配の坂道を上る。無駄な体力を使わまいと僕は早足で進んでいるが、後ろから何やら賑やかな声が聞こえてきた。走った方が楽なんですよ!車での応援者とそう話しながら颯爽と通り過ぎた女性は、ゲストランナ-の野尻あずさ選手だった。マラソンやハ-フだけでなく、スキ-でも日の丸


さすがゲストランナ-の野尻選手 ※上り坂も走った方が楽らしい

閑乗寺公園(54㌔)エイド ※第2関門を兼ねた荷物エイドは中盤のオアシス

南砺ポ-ク丼美食フラワ-のせ ※名前だけでなく、見た目もお洒落

五箇山ぼべらバウムク-ヘン(左)、南砺大豆畑のソ-セ-ジ(右) ※”ぼべら”とは”カボチャ”のこと

久々に会えて嬉しい ※ギタ-青年も次第にノリノリになってきた
木彫りの町・井波を象徴する八日町通りの石畳を直進すると、井波別院瑞泉寺に突き当たる。井波まで来れば位置的にゴ-ルは近いが、ここから50㌔近く遠回りすることになる。合併前の各町村を辿るようなコ-ス設定の上、観光名所も随所に組み込まれている。この時僕は名所に気付かず通り過ぎようとしていたが、一人の男性ランナ-がコ-ス外から出てきたのを偶然目にし、僕も作為的にコ-スから外れる。そこには立派な山門があり、その先には本堂や太子堂のどっしりと構える姿があった。町中のコ-スはアミダくじのようだが、要所には地元消防団の方々らが立っており迷う心配はない。60㌔通過が、スタ-トから7時間。後半に入るなりペ-スがガクンと落ちてきた。肉離れ再発の兆候は感じていないが、野辺山以降2週間走っていないツケがここに来て出てきたのか。脚力の低下が手に取るように分かり、この先が不安になった。

猪バ-ガ-

これは珍しい

井波別院・瑞泉寺 山門 ※緻密な彫刻が見所らしいが見落としてしまった

本堂 ※山門の先は拝観料が必要。写真は山門からズ-ムで

太子堂

となみ野名産大門そうめん

60㌔通過は11:01 ※スタ-トから7時間1分、次第に遅れ出した
つづく・・
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| 2019 | 16:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑