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槍焼周回(3)~焼岳を経て中尾へ


・・前回の続き


上高地でのしばしの休憩を終え、早速焼岳登山口へと向かう。観光客の間を縫うように梓川沿いを走り、先ずは田代橋を目指す。田代橋を渡ると直ぐ先に立派な東屋があり、そこが西穂高岳登山口となっている。焼岳へは道標に従い左折。やがて『焼岳登山口800m』という道標を目にし、意外と近かったことに安堵する。時折、焼岳登山を終えたばかりの登山者とも何組かと擦れ違った。
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西穂高岳登山口  ※焼岳は左へ
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焼岳登山口まで800m

この上高地側登山口から登るのは、昨年に続きこれで2度目。すっかり忘れていたが、この登山口でもその直ぐ先の沢でも水を得ることは出来た。溜まった疲労が確実に出始めているが、まだ林道よりは登山道の方がマシだ。得意の登りで時間を短縮したいところだが、当然の如くそれ程ペ-スは上がらない。焼岳小屋までの標準コ-スタイムは2時間50分。ここを出来れば1時間半くらいではクリアしたいが、最悪2時間程かかることも一応覚悟している。ラジオの入りは悪く、雑音ばかりで全く使えない。こんな時間から焼岳に登ろうとする者は僕以外いるはずがなく、対して下山者の姿は多い。
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焼岳上高地側登山口  ※沢水が汲める
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出だしに現れる沢が最終水場

山では『登り優先』という暗黙のル-ルがあり、大概の下山者は無言で道を譲ってくれる。元気な時であればまだしも、この時のようにへたっている場面では、この親切心(ル-ルが故)は正直逆に堪える。それは仮に僕が颯爽と下っているような場面で、重い荷物を背負い死にそうな顔をして登って来る登山者に出くわした場合も同じことが言える。当然僕も暗黙のル-ルに従い道を譲ることになるが、逆にこの行為がこの登山者を苦しめていないかと考える。苦しんで登っている者からすれば、道を譲ってもらうよりは先に下りてもらった方が気が楽だし(譲ってもらうと、急いで登らなければならない)、その間休めて有り難い。そのような理由から僕は相手の表情次第では『すみません・・』と声を掛け、さっさと先に下らさせてもらうようにしている。・・そしてこの時の僕は休みたい程へたっていたので、『お先にどうぞ!』とこちらから声を掛け、一度譲ろうとしてくれたことに対しては礼を言い、先に下りてもらった。こんな時間から登って来ておいて、この人(僕)くたばっているようだが大丈夫だろうか・・。内心そう思われていたかもしれない。
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この水平ハシゴの存在は大きい
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焼岳が見えた

水平ハシゴを越えると、やがて左手に焼岳が見えてくる。そしてその先の連結ハシゴを越えると、今度は稜線尾根が見えてくる。そこまで登って来れば、気は随分と楽になる。丁寧に刈払われた笹の登山道をジグザグに登り切るとようやく尾根に出た。焼岳小屋はその先にあり、小屋の男性が2人何やら外作業をしていた。ここまで休んでばかりいたような気はしていたが、登山口から焼岳小屋までほぼ5割ペ-スを維持出来た。これは自分でも期待していなかった嬉しい誤算。
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連結ハシゴ
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稜線は近い
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焼岳小屋
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缶ビ-ル(550円)、ジュ-ス(450円)、水(400円)  ※水を買うくらいならビ-ルだろ(買わないが)

しかし焼岳はここからが辛い。この先一登りして見晴らし台に出るのだが、問題はここから少し下りたところにある中尾峠からその先の登頂区間だ。迫る岩峰の頂に鎮座する焼岳北峰は直ぐ目の前に見えているが、前回(昨年)もここで大ブレ-キしてしまった。その時は草むらに倒れ込むように仰向けになり、情けない思いでぼんやり空を眺めていた。その時と比べれば、まだ今回は脚は動いている。ここでも下山者とはたまに擦れ違えど、山頂へと向かう者は僕以外いない。眼下にはゴ-ル地点の中尾集落が確かに見えている。焼岳はやめて中尾峠からそのまま下りようか・・・。前回は妥協案が一瞬頭を過ったが、今回は山頂に向かうことしか考えていなかった。
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ここからが辛い  ※昨年の奥穂焼の時も一番苦労した
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噴煙地  ※よくここで硫黄卵を作った
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槍は遠過ぎて見えない

しばらく頑張って登り、まだかまだかと思い始めてからが長かった。肩(中ノ湯方面分岐)に着くと、登頂を終えたカップルが寛いでいた。その他、山頂から下りてくる外国人カップルの姿も。この外国人カップルは結局上高地側へと下っていったが、昨年見かけた外国人カップルもそうだったが、とても山に登る格好、装備ではなく、呆れつつも内心心配になった。肩から山頂へはサクッと一登り。そしてついに本日の最終目的地焼岳に到着した。北ア南部には数え切れない程通っているが、その中でもおそらく焼岳に登った回数が断トツで多いだろう。いつ来ても登山者で込み合う人気の焼岳(北峰)だが、今日は時間が遅いからか珍しく貸し切りだった。昔は南峰に登ったり、火口湖に下りたり、火口を除き込んだりしていたが、今ではそんなことをする馬鹿者はいない。
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焼岳では外国人もよく見かける
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焼岳北峰(標高2444m)
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ゴ-ル地点の中尾集落
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焼岳火口
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本日の最終登頂者となった
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お中元で頂いた宮崎栗まんじゅう

山頂での一時を終え、下山にかかる。中尾峠までは足元が非常に緩く、余程慎重に向わなければ転落しかねない。無事中尾峠へと下り立ち、いよいよゴ-ル目掛けて中尾へと下る。先程山頂直下で寛いでいた日本人カップルはどうやら中尾へと下りているようだ。時折その方向から声が聞こえてくるが、ペ-スを上げるも一向に姿が見えない。秀綱神社を過ぎ、ようやくカップルを発見。驚かれないように後ろから早めに『こんにちは・・』と声を掛けたが、ヘビか熊かと間違われたようで後にいた女性はかなり驚いていた。先程中尾峠から焼岳頂上への登りでは今回一番の苦戦を強いられていたが、下りでは使う筋肉が違うのか多少は復活。後ろに登山者がいるということで、精神的にも随分楽になった。
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ノアザミ
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中尾峠
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秀綱神社
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ヒカリゴケ

その後頑張って下り続け、ふと広場に出た。ここには看板があり、右に進むと道路に出る。昨年はそちら方向に進んだので、今回は直進の山道コ-スを辿ることにした。どちらの方が近いのかは知らないが、ここまで山の下りで調子が良かったので、あえてこのまま山の道を進む。黙々と下り続けると、やがて涼しげな沢音が聞こえてきた。久々の水場で火照った全身をアイシングし、喉を潤す。橋を渡り切ると、再び道路に合流。ここには登山口の看板があり、ここが入山地点となる。ここからは舗装路の下りとなり、脚は重いが頑張って走るしかない。焼岳登山口駐車場の手前で若者集団を追い抜いた。走っていると先行者との距離が一気に縮まる為、驚かれないよう常に早めの挨拶を心掛けている。中尾キャンプ場、温泉宿集落を順に抜けていくと、左眼下に道路が見えてきた。最後のS字カ-ブを過ぎ、めでたくゴ-ル!あ~疲れた。
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沢を渡ると、道路に合流
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焼岳登山口駐車場
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中尾橋にてゴ~ル!

今回辿ってきた中尾発着による槍焼周回のロングコ-ス。昨年奥穂焼を周回した時から温めていたコ-スだったが、やはり想像通りにきつかった。先日の鷲羽水晶とは違って稜線滞在は異様に短かく、頑張って登ったとしても、ご褒美的要素は無いに等しい。それにあまり避暑的効果もなく、単に登って下る・・そして又登って下る。そんな修行のような、だからこそトレ-ニングとしてはもってこいのコ-スだった。いつもなら平湯温泉(ひらゆの森)に行くところだが、今日は早く家に帰りたいこともあり、久々に橋の下の温泉で汗を流した。来月TJARに出場する我が友は、先週末の南アに続き、今週末も中央アで厳しいトレ-ニングを積んでいる。レベルこそ違えど、彼の存在が僕を毎週山に通わせている。
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新穂高の湯  ※湯床にコンクリ-トが敷かれ綺麗になっていた

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