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笠の稜線(1)~今日は山の日、笠ヶ岳

平成28年8月11日。『山の日』が今年より施行され、初めてその祝日を迎える。日本一の面積を誇る、岐阜県は高山市。北アの麓とは言え、日中の暑さは尋常ではない。ならばと今回もまた、涼しげな稜線へと喜んで逃避行。今日は連休ではないから登山者は少ないだろう・・。そう見込んで前夜の駐車場確保は考慮せず、当日早くに新穂高へと向かうことに。そして翌朝、自宅から1時間で新穂高。目的地が近付くにつれ嫌な気はしていたが、新穂高の無料駐車場は既に満杯だった。それならばと左俣林道のゲ-トまで進んでみたが、どこも駐禁対策がとられていた。路駐も諦め、潔く中尾まで戻ることに。世間は今日から盆休みに入ったようで、登山者の数はいつにも増して多い。山に入るのはやめようか・・。それとも、人出を避け中崎尾根に入ろうか・・。一瞬二瞬悩んだが、予定通り笠の稜線へと向かうことにした。

中尾の防災センタ-に駐車し、ラン開始。新穂高までの距離だけ余分だが、走り込みに来ているのだから逆にそれは大歓迎。夜明け直後の時間帯、国道脇を慎重に走り、薄暗い長い洞門を抜ける。後ろから走り去る車は多く、皆登山者、結局は有料駐車場に停めることになるのだろう。洞門内には登山者も何人か歩いていた。有料駐車場に停めるくらいなら、迷わず歩く。この考えには共感が持てる。新穂高センタ-でトイレを済まそうと建物に近付くが、トイレには長蛇の列。衝撃を受け、トイレは瞬時に諦める。左俣ゲ-トへと続く舗装路には、既に多くの登山者が。ゲ-トの先も登山者が途切れることはなく、少なくても100人以上は抜き去った。これだけの多くの登山者が一体どこに向かうというのだろう。既に左俣に入っている訳だし、槍や穂高ではないだろう。奥丸山に向かう人は中々いないだろうし、やはり鏡平、双六か。
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明け方の新穂高  ※これから向かう笠の稜線が高く聳えている

笠新道入口で水を満タンにし、急登へと差し掛かる。跳ね馬のように駆け上がり、一気に標高を上げていく。林道をひたすら走ってきた僕にとって、登りはすごく楽だった。なんせ憎悪感なしに歩けるし、疲れたら立ち止まっては深呼吸。それにしても、先程までの人込みが全くもって嘘のようだ。笠新道はいつものようにひっそりとし、たまに先行者を追い越すくらい。さすがは急登で鳴らす笠新道、簡単には登山者を寄せ付けないオ-ラがある。それに、高度上昇の早いこと。腕時計が示す標高表示は面白い程の勢いで上昇を続け、その期待に応えようと僕もかなり追い込んでいる。
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笠新道入口  ※水場良好

この新道には標高を示す看板が多く、大変励みになる。振り返えれば、焼岳や乗鞍岳が対面に聳えていた。やがて強い陽射しが槍やキレットの稜線に重なって見えた。今日は天気が良さそうだ。ここまで一気に登ってきたが、そろそろ初めての休憩とする。朝食に1合サイズの特大おにぎりを頬張り、赤カブをかじった。今日は長丁場ではないが、予備も含め、特大おにぎりを3つ持参している。束の間の休憩を終え、再び追い込みにかかる。一先ず目指すは、杓子平。黙々と高度を上げることだけに専念していたら、杓子平は直ぐだった。ここに来て初めて笠ヶ岳との対面となる。先客は2人。貴重な朝の涼しい時間帯、暑くならないうちにと、休まず一気に稜線へと進んだ。
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この先、標高看板多し
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笠新道最高!  ※急登な程、標高は早く稼げる
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晴天の予感
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乗鞍岳(中央)や焼岳(左)を眺め、朝食休憩
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振り返れば槍穂高
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杓子平
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笠ヶ岳(左)と抜戸岳(右)

稜線へと向かう登山者を数名追い越し、前夜山荘泊の下山者とは何人もと擦れ違う。稜線までのこの区間、先程までの急登とは違い、何とも登り応えがない。頑張っているつもりなのに、振り返ってもそれ程進んだ気がしない。終いには先程抜いたはずの単独行に追われているような距離感に焦り、更には追い越した記憶のない若者の姿が目についた。追いつかれたらランナ-の恥だと、焦りは次第に大きくなってきた。遠近感の無さがそもそもの要因だが、その甲斐あって多少は追い込むことが出来た。そして稜線到着。ここまで来ればもう安心だ。爽快な天空トレイルを快走し、後者の姿は完全に見えなくなった。
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近そうで遠い  ※後ろから何やら追う者の殺気が
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杓子平を振り返る
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稜線は最奥の笠ヶ岳まで続く
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薬師岳
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左から順に、大笠(笠ヶ岳)、笠ヶ岳山荘、小笠
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笠ヶ岳山荘
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いざ山頂へ 

飛騨の名峰、笠ヶ岳。長野県と稜線を分け合う槍穂高とは異なり、完全に岐阜県だけの管轄となる。笠には何度か来たことがあるが、人生唯一の高山病にもここでかかったことがある。キャンプ地を抜け、笠ヶ岳山荘。宿泊者が皆発ったからか、山荘はやけにひっそりとしていた。そして目の前の山頂へと急いで向かう。山頂には男性が1人、今朝わさび平から登ってきたようだ。今現在、おそらくこの飛騨山脈(北ア)南部山域には数百人(下手したら千)の登山者がいると思われる。しかし笠ヶ岳の山頂は、完全に僕等2人だけの貸し切りだった。今日は山の日、笠ヶ岳。飛騨人(ひだびと)にとって、穂高槍から笠に連なるこの天空の稜線は、正しく庭のような存在である。
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笠ヶ岳(標高2898m)  ※新穂高から3時間半足らず
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緑ノ笠
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これぞ、笠の稜線


つづく・・

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