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雪の燕岳(3)~さらば、燕


・・前回の続き


北の方角を見る限り、ここは”神の領域”と言っても過言ではない。ここまで歩いてきた南の方角も深いガスに覆われ、何とも神妙な趣だ。完全装備のアベックが到着したのと入れ替わり、僕等は山頂を後にする。雲の上に広がるこの雪の稜線は、全くもって異次元の世界だ。燕の肩まで下りてきて、ふと後ろを振り返ってみた。するとそこには、何かで見たことがあるような、これまた引っ掛かる景色が。そうか、南米パタゴニアだ・・。来月から旅する南米のガイドブックに、これに似たような景色が載っていた。切り立った岩峰群のシルエットには白い雪がよく似合う。
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北燕岳方面
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燕山荘方面
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さらば山頂
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パタゴニアみたい

気温上昇が先か、青空が先かは分からないけれど、天候は完全に回復傾向にある。とても気分がいいのは僕等だけではないようだ。こうなるのを待っていたのか、山頂に向ってくる登山者がぼちぼち増え始めた。確かに青空の下を歩いていた方が安全だし、気持ちもいい。しかし、あの暗黒の空でなければ、間違いなくエベレストの発想は出てこなかった。続くこの稜線の果て槍ヶ岳は、勿体ぶって簡単にはその穂先を見せてはくれない。脚にカメラを載せたカメラマンが数人、大天井と槍を構図に入れ、雲が流れるのを待っていた。さらば燕(つばくろ)、又会う日まで。
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ようやく天候も回復
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メガネ岩
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槍は雄姿を見せない
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さらば燕

雪にまみれた燕山荘。ベンチの雪を払い、少し休ませてもらう。先程歩いた燕に至るル-トが、肉眼でもよく確認出来た。なんと贅沢な景色なんだろう。表銀座の縦走路に目を移す。目の前には、槍ヶ岳。一瞬だけ、その穂先が露わになった。他の登山者もその稀の瞬間を見逃さず、歓喜の声が響いた。ここぞとばかりに誰もがシャッタ-を切っている。これは今日のご褒美だな。テ-ブルの上に作った雪だるまに別れを告げ、下山の準備に入った。
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燕山荘の案内板
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絶景テラス
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表銀座
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記念に
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一瞬の槍ヶ岳
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飛騨山脈

予想していた通り、急な雪面は下るには恐ろしい。足の向きを意識的に変え、ナナは上手いこと下っていた。次第に雪は減り、上昇した気温に溶けた雪が水となり、足元を困らせた。ナナは下りには滅法強く、急な勾配は全く意に介していない。疲れ知らずもさることながら、そのスピ-ドには面食らった。僕は左脚が痛み出したこともあるが、颯爽と駆け下りるナナについていくのに必死だった。ほとんどトレランレベルで、走っているような感覚。休憩も一切求めてこず、第二ベンチで休もうと言ったのは実は僕の方だ。ナナよ、今日は楽しかったな。きっとそれは雪があったからだな。僕にとっても良き思い出となった。
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下山開始                             軽快に飛ばすナナ
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早過ぎて僕も必死                        中房温泉
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舗装道                              第一駐車場


おわり
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