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雪の燕岳(1)~健脚ナナ、急登に泣く

晩秋笠ヶ岳の前哨戦(・・結局雪で行けそうにない)として、娘ナナと燕岳に向かった。燕岳(又は焼岳)は我が子の初登山の対象となる山で、非常にイ-ジ-な印象が僕の中で根付いている。その為、来年年少になる大志に是非とも日帰りを挑戦させたいとずっと思っていた。年長で常念岳を日帰りした健脚のナナには明らかに物足りないとは思ったが、東沢岳も含めることでヨシとした。しかし、考えが少し甘かった。さすがは合戦尾根、北ア三大急登(異論あり)と呼ばれるだけのことはある。大人からすれば別に大した登りではないが、小さな子供には段差が壁となり大きく立ちはだかっていた。滅多に根を上げないナナでさえ、合戦尾根後半涙を流していたのには驚いた。2000m以降雪が現れ、稜線には暗黒の空。何という神秘的な世界なんだ。ここはエベレストか、ヨ-ロッパアルプスか。これまで何度も登ってきた燕で、見たこともない光景に僕は息を呑んだ。

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ベンチ



平成27年11月3日 天候雪後晴れ ナナ(小2)、僕


第一駐車場 5:06
中房温泉 5:18
第一ベンチ 5:55、6:05
第二ベンチ 6:28
第三ベンチ 7:01、7:11
富士見ベンチ 7:41
合戦小屋 8:12、8:25
燕山荘 9:35、9:50
燕岳 10:40、11:05
燕山荘 11:42、12:05
合戦小屋 12:58、13:03
第二ベンチ 13:55、14:00
中房温泉 14:26
第一駐車場 14:34


前夜長野県に入り、道の駅ほりがねの里にて車中泊。そして翌朝、中房温泉へと向かった。かなり人気の高いここ燕岳だが、さすがにこの時期駐車場はガラガラ。闇の中、準備体操をし、早速行動を開始した。駐車場から中房温泉登山口までは少し歩かなければならない。この余計な行程にナナは納得出来ないようで、一人愚痴っていた。登山口のトイレに寄り、いざ山へ。空が明るくなる前に、どれだけでも上がっておきたい。まずは1時間、或いは300mのアップを念頭に黙々と歩く。時折中房温泉の明かりか眼下に望め、人の気配にホッとする。5時半になったが、夜はまだ暗い。そして、まずは一つ目のベンチに到着。ヘッドライトはここで撤収。ここに水場があるようだが、用はない。
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登山者第一駐車場                       中房温泉までの距離標識
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舗装道を歩く                           中房温泉登山口
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第一ベンチ  ※ここでヘッドライト撤収

この合戦尾根は急登として有名だが、よく整備されており、大変歩き易い。グットタイミングで登場するベンチは休憩の目安になり、子連れには心強い。第二ベンチに着いたがまだ休む時間ではないので、ここはパス。第一ベンチから1時間程歩き、第三ベンチに着いた。先程から、何かがゆっくり舞っている。それが雨ではないことは薄々感じていた。ベンチには薄っすらと雪が積もり、木と木の間を、大きな雪の粒がせわしく行き交っていた。朝食は第一ベンチから摂っているが、休憩の都度小まめに食べているので、朝昼の区別はない。  
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第二ベンチ
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第三ベンチ
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粉雪にイタズラ

次第に冬らしくなってきた。ナナは急登に苦戦している。段差が大きい分、子供の短い脚では筋肉に負担がかかるようだ。脚が痛い痛い・・を繰り返すも、娘なりに頑張っている。明け方は視界も利いていたが、陽が昇るにつれ、遠くの景色はなくなった。ナナに富士山を見せてあげたかったが、富士見ベンチからその雄姿は見れず残念。ナナに疲れが出てきた頃、”合戦小屋まで10分”の標識が登場。まだ10分もあるの・・と嘆くナナ。どうやら10分でも長いようだ。少しの辛抱で、合戦小屋。心配していたが小屋は閉ざされておらず、中の板間で少し休憩。毛糸帽、スキ-手袋をザックから取り出し、雪に備える。
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急登に喘ぐ  ※急過ぎて脚(筋肉)が痛いらしい
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富士見ベンチ
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急登(たぶんこれ、コ-ス外)
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合戦小屋まで10分
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合戦小屋

合戦小屋以降、雪は確実に増している。柔らかい新雪の登山道を、サクサクと音を立て気分よく歩く。合戦沢の頭に出ると、一気に眺望が広がった。三角点は雪で埋まりそうだ。この先雪は更に増え、ナナの登山靴に雪が入り込んできた。慌ててカッパのズボンを穿かせ、雪の侵入を防ぐ。急なステップは登りはいいが、下りは滑って危なそう。上から登山者が、バラバラと下りてくる。本格装備の子供も一人いた。ナナのペ-スが一気にダウン。アメいるか・・。いらん。大丈夫か・・。・・(無言)。娘に声を掛け励ましているが、相当疲れているらしく機嫌が悪くなってきた。やがて泣き声が後ろを歩く僕まで届き、そのすすり泣く音は次第に大きくなっていった。恥かしいから、もう少し静かに泣いてくれ。しかし父の願い虚しく、泣き声は一向に治まらない。ようやく燕山荘の屋根が見えてきた。僕は先回り稜線に上がり、上から声援を送る。お~い、着いたぞ!ナナも最後の踏ん張りを見せ、ついに稜線に出た。雪混じりの冷たい横風が吹き、体感温度は一気に下がる。ダウンジャケット、カッパ、マフラ-を身に着け、完全防寒。ナナの泣き声は既に止まっていた。
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心地良い新雪
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合戦沢の頭
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眺め
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雪は深い
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泣きながら歩くナナ
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凍り付く燕山荘



つづく・・

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