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年長ナナの挑戦~常念岳日帰り(1)

常念岳。飛騨山脈南部に位置し、主稜線の東方で枝分かれした常念山脈を形成している。その特徴のある風貌から、近傍のどの山からでもこの山の特定は容易い。我が家にとってもこの山は何度か父子の大切な舞台となっており、長女、岳登、穂乃花がいずれも小3の時、テント1泊行を行なっている。小学校低学年での日帰りは少しキツイかな・・。これまで僕が抱いていたこの山に対する印象を、我が家の年長さんは13時間かけ見事に打ち砕いてくれた。しかし、そこはさすがに常念。長い帰路の道程は果てしなく遠く、”俺を甘く見るなよ・・”と言わんばかりに簡単には園児ごときに日帰りを完結させてはくれない。昨年の焼岳のように無駄口をたたく余裕があったのは下山半ばまで、後半はすすり泣きながら、初めて迎えた己の限界との闘いにかなり苦しめられた。


【山域】常念岳(2857m)
【日時】平成25年7月21日
【天候】晴れ
【岳人】ナナ(年長)、穂乃花(小6)、僕


ヒエ平(4:50)  資格取得に向け相変わらず引き篭もり生活は続いているが、息抜きも兼ね久々に山へと向かう。出発直前慌てて準備を済ませ、行き先は急遽常念に決めた。園児のナナにはまだ早いとは思ったが、彼女ならやってやれない事はない。僕の引き篭もり生活に連動して最近太り気味の穂乃花も誘い、前夜道の駅堀金へと入る。楽しい宴会をし、狭い車中3人で眠る。翌朝登山口に移動、比較的上の方の空地に駐車スペ-スを見つけた。それでも登山口まで徒歩10分、この距離は無駄に堪える。  
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山の神

1580m(5:43、5:54)  一ノ沢沿いの登山道は水が豊富。水はどこでも容易に得られるが、体力練成を兼ね、ザックには縦走並みの水を抱えている。今年は是非岳登をジャンダルムへ連れて行きたいし、百高山もいい加減さっさと終わらせたい。さて、時間配分のつかめない幼子との山歩き。自分達の居場所をつかむ事は、常に重要となってくる。その為標高を示す腕時計は常時確認し、時間ではなく稼いだ標高で休憩を入れている。1度の歩きで最低200m、300m稼げばかなり上等だろう。
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本日の主役ナナ
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エボシ沢

1840m(6:54、7:05)  まずは小屋のある常念乗越、その2466mの稜線を目指し歩いている。ここまで歩いてきた様子からだいたいの到着時間は予想出来、”9時に乗越”ってところだろう。一ノ沢と言えば長女と歩いた日々が大変懐かしく蘇ってくる。冷たい沢水にはしゃぎ、季節外の残雪の上を歩き、話をしながら何とか峠まで登り切り、初めてのテントでの夜・・。僕と長女との、数少ない山での大切な一場面である。 
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笠原沢

2185m(8:29、8:35)  森の中の登山道は、大雨の直後かのように歩くところまで沢水が流れている。底の厚い登山靴を履いている僕と穂乃花と違い、タウンシュ-ズを履いているだけのナナ。濡らさないように歩くのは至難の技で、随所で僕がサポ-トし慎重にクリアしていく。万が一に備え予備のシュ-ズと靴下は持ってきてはいるが、上手に歩いてくれたので結局使わずに済んだ。次第に青空が開け、残雪抱く沢沿いの登山道に出た。目標とする胸突八丁まで行きたかったが、子連れだと中々目的地での休憩とはいかない。疲れたようなので、ここらで休憩とする。そしてこの先、最後の難関胸突八丁が待っている。ここから稜線目掛け一気に高度を上げ、滑落注意の崖際の登山道が登山者の肝を引き締める。ヘルメットはここの為に持ってきたものだったが、結果的に全行程において重宝した。手足の小さい園児にとって山に入れば全てが危険地帯、そして何よりちびっ子に転倒はつきものである。
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胸突八丁
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最終水場  ※かなり上部にまで水はある
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第1ベンチ  ※この先、第2、第3ベンチと続く
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峠まで登り切ったゾ!

常念乗越(9:07、9:20)  そして終に峠到着、常念乗越だ!ここから北は大天井岳、南は蝶ヶ岳へと稜線が延びている。常念小屋の後方には高く聳える槍穂高連峰、槍穂の前衛と言われる所以の絶景である。しかしここで一人冴えない穂乃花ちゃん。第2ベンチのあたりから、少し機嫌が悪くなっていた。久々の山登りの為辛いのだろうか・・、彼女の体力と根性は僕が誰よりも認めているのに。しかしどうも本人曰く足が痛いらしい。兄の古い登山靴を初めて履いた為、靴擦れを起こしているようだ。ここでやめると一人怒っている穂乃花だったが、何とか説得し、靴紐を緩め、気を取り直し山頂へと向かう。いくら常念に登った事があるとは言え、折角頑張ったのにこれで止めては悔いが残るだろ。 
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常念岳を背に
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すねすねモ-ド
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山頂が遠い
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幼児は大人の倍大変

往路最後の行程。目の前に聳え立つ主峰目指し、その頂を目指している。ゴ-ルが見えている分、子供達にとってはそこへの近付きが自分の励みとなり頑張りの糧となる。しかしその頑張りに比例して山頂が近付いていないと感じた時、子供の気力は絶望に変わる。そんな葛藤を繰り返し、園児ナナは最後の気力を振り絞っている。穂乃花の足は調子いいようだ。大人であれば容易く2本足でクリア出来る岩稜地帯の急斜面でも、手足の小さい園児にとってはまさに試練。四つん這いの態勢で全身を使い、岩を一つ一つ乗越えなければならない。二人とも弱気が先行し、山頂直下の三股分岐で、もうここでいいと嘆きだす。しかし当然そんな事を認める訳にはいかない。最後の最後の力を振り絞り、何とか賑わう山頂部へと登り出た。そしてそこから岩を乗越え、終にゴ~ル。常念岳の頂に立ったのである。
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多くの登山者
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手さばきも様になってきた
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賑わう山頂部
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最後の岩を乗越え

常念岳(11:04)
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目指す頂に立った



つづく・・
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| '13山行記録 | 15:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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