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謹賀新年

2012年1月13日、大都市チッタゴンの川岸に広がる小さな町。
ショドルガットと呼ばれる船着場から小さな木舟に乗り、この対岸へと渡った。
渡し舟とは言え、乗り賃7タカでは申し訳ない程の充実した船旅である。

かつて”世界最貧国”という不名誉な評判を被せられた、黄金の国ベンガル。
類のない人口密度を誇る世界一ノイズィ-な町、ダッカ。
僕と岳登はこの冬、この国を1ヶ月旅していた。
長らく続けてきた息子との最後の旅に相応しい、かなり強い刺激の連続であった。

旅程中、見かけた旅行者はほぼ皆無。
その為外国人はベンガルマン達の好奇の対象となり、直ぐに囲まれ輪の中心となる。
お隣観光大国インドとは、えらい違いだ。

僕等はこの日広場の片隅に座り、目立たぬようクリケットの試合を眺めていた。
しかし視力のいい彼等に直ぐに見つかり、たちまち群集が押し寄せてくる。
ただジロジロ見られていても居心地が悪い、その場逃れに岳登を打席に送り出す。

他の町でも子供達に交じり、何度か遊ばせてもらった事があるこのクリケット。
野球に慣れた日本人なら、球を当てる事はそう難しくはない。
しかし難解なのは、打った後。
ル-ルが今一分からず、かっ飛ばしたら相手の顔は引いていた。

クリケットを終え別れ際、集まってきた彼等と記念写真を撮らせてもらう。
我等陽気なベンガルマン・・、のはずが表情がやや硬い。
結局、彼等は非常にシャイで真面目な人種という印象を受けた。

幸せ、って何だろう。
アジアの貧しい国を歩いていて、いつもそう自分に問いかけてきた。
それが”お金”でない事は、最近の暗いニュ-スからも容易に判断出来る。

この国で食パンをかじって以来、帰国後僕の昼食は食パン1枚で足りている。
日本での昼食代、わずか14円。
これでバングラデシュの彼等と同じ水準である。
朝昼晩3食きっちり食べるなんて、いつ誰が決めたのだろう。

岳登とこれまで歩き続けてきた、この6年間。
彼は大切な少年期に様々な人種に触れ、多くの遺産を目の辺りにしてきた。
結局僕はこの”14円”の価値に気付く為、ここまで時間を費やしてきたのではないだろうか。

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昨年は家を建て、6人目の子供も生まれた。
子供達は伸び伸び成長し、生活は年々厳しくなっていく。
それでもまぁ、何とか頑張っていくしかない。

貧しいながらも逞しく生きている、この国の人達を見習わないとな。
逞しく生きる・・。
これが僕がこれまでの旅の中で、導き得た結論だとしておこう。
大家族の主(あるじ)として、しっかり胸に刻み逞しく生きていこうと思う。


2013年元旦
夢追人
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