第5回能登半島すずウルトラマラソン(4)~結局今年も日が暮れた
・・前回の続き
自然休養村を発ち、我慢の走りが続いている。㌔8分を超えるこのペ-スでは、この先一向に期待は持てない。しかし、せめて歩かないようにだけはと一応努力している。14:08、第18エイド(高屋、76㌔)に到着。アミノ系に飽きてきた頃に出てきたポカリゼリ-は、この上ない程贅沢に思えた。さぁいよいよ最後の難所、ラケット道路の登場だ。昨日の説明会では、サブテンクラスの方でもここはあえて歩くのだと言っていた。そんな坂道、僕如きが走れるはずがない。高低差的には僅か110mと全然たいしたことはないが、決して単体的に捉えることが出来ない。幾つもの坂道を越えてきた身には、相当堪えるものがある。それでも何とか走ろうと、遅いなりにも気持ちだけは前を向けた。しかしそれも長くは続かず、又しばらく歩いては走り出す。こんな感じでラケット道路に挑んでいたが、結局は終始早歩きに徹していた青年の方に軍配が上がった。オロナミンCを一気に飲み干し、下りにかかる。下りこそ加速のいいチャンスだったが、その力すら残っていなかった。

第18エイド(高屋、76㌔)

初めて見たポカリゼリ-

最後の難所、ラケット道路

走りと歩きを繰り返す

第19エイド(椿峠、79㌔)のオロナミンCオジサン ※昨年はラスト1本だった
80㌔通過が9時間44分。70㌔からの10㌔で1時間32分(㌔9分12秒ペ-ス)もかかったことになる。これでは確かに早歩きといい勝負だ。前半50㌔を折角29分のオ-バ-(㌔6分ペ-ス、100㌔10時間を基準として)で抑えたのに、この10㌔だけで前半の超過分を一気に超えてしまった。何と勿体ない話だろうか。復活はまだか・・。一気に標高を落とし、再び日本海に出た。あれだけ遠かった狼煙も、直ぐそこまで迫ってきた。15:07、第20エイド(川浦、83㌔)に到着。この頃の僕は、エイドでイスを見つけては積極的に座っている始末。12時間切りの最低目標は絶望的になり、当レ-スもやはり目標の下方修正が必要になった。しかし目標を定めるのも面倒なくらい、僕の体は疲れ果てていた。

80㌔通過(14:44)

一気に下り、日本海

禄剛崎(狼煙)が近付いてきた

第20エイド(川浦、83㌔) ※この頃の僕はイスを見つけては休憩


道端に並んだカカシ達(抜粋)
そして15:33、ようやく第4関門の狼煙(86㌔)までやって来た。当然、ここまで上る坂道は走れるわけがない。関門閉鎖までは残り1時間7分と関門との差が一気に縮まってしまった。それは僕の大幅なペ-スダウンを示している。ここにもPJOさんが待ち構えていたが、今日は動画をあまり撮っていないようで助かった。高台に建つ灯台から道の駅まで急坂を下り、ここでしばし休憩。丼は2種類あり、どちらもとても美味しかった。何杯食べたか覚えてはいないが、随所でもう少し食べておけばよかったとは今日の総括である。ここでヘッドライトとタスキを受け取る。勿論それは本意ではなく、この受け取りは僕の敗北の証だった。

第4関門 狼煙(86㌔) ※10時間33分、関門閉鎖まで残り1時間7分

第21エイド(狼煙、87㌔)


ビ-フシチュ-丼(左)、山菜能登丼(右) ※両方とも、とても美味かった
90㌔通過が11時間13分。80㌔からの10㌔で1時間29分もかかり、先程の10㌔とたいして変わっていない。早歩きとどっこいどっこいの勝負だ。最後の難所であったはずのラケット道路以降も、容赦なしに坂道は現れた。その都度自ずと走りは歩きへと切り替わる。16:31、第22エイド(寺家、92㌔)に到着。昨年いた可愛いワンちゃんは今年はいなかった。このエイドで待機していたPJOさんと一言二言言葉を交わし、イスに座り豚汁を一気に飲み干す。走れないなりにも、エイドでの長居だけには気を付けている。そして17:07、最終第5関門の本エイド(96㌔)を通過した。関門閉鎖までは残り1時間3分と更に差は縮まっていた。

90㌔通過(16:13)

第22エイド(寺家、92㌔) ※今年はワンちゃんはいなかった

とん汁
既に12時間半切りも絶望的になった。ならばと飛騨高山の12時間39分は切りたい・・。しかしそれも絶望的になった時には、ならば白山白川郷の12時間44分切りくらいは・・。下方修正ばかりで情けないが、それすら叶わない。せめて12時間50分は切りたいと必死に走った。この大会、最後の2㌔が本当に余分だが、何とかラスト1㌔までは最後の力を取っておいた。そしてラスト1㌔で勝負に出る。大した勝負でもないけれど、最後の全力疾走も結局は全然スパ-トになっていなかった。白山白川郷のラストのように㌔5分は出ていただろうと感覚的にはあった。絶対12時間50分は切ったはずだと確信していたが、完走証の記録を見て驚愕。自分の思いよりも3分も遅い。これは何かの間違いだろう。きっとゼッケンが隠れていたから計測ミスでもしたのだろうか。都合のいいように考えていたが、後々ゴ-ル写真を見て自分の愚かさを痛感した。全速力で走ったつもりのラスト1㌔ですら、結局は㌔8分もかかっている。何ということだ。250㌔のことを考えるのは当分止めておこう。まるで次元が違い過ぎる。


ラスト5㌔(17:14) ラスト4㌔(17:22)


ラスト3㌔(17:29) 第24エイド(正院、99㌔)


ラスト2㌔(17:37) ラスト1㌔(17:45)

一応ゴ~ル ※明るいうちにゴ-ルしたかったな

完走証と完走メダル、それに今日の晩飯
第5回能登半島すずウルトラマラソン
距離:102km
時間:12時間53分00秒
順位:109位/289人(男子)
完走率:70.2%(203人)
経過:上黒丸26km(2:33:18)、千枚田45km(4:41:19)、曽々木58km(6:26:59)、自然休養村73km(8:40:37)、狼煙灯台86km(10:33:52)、本エイド96km(12:07:42)、100km(12:37、自己計測)
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| 2016 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑