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第5回能登半島すずウルトラマラソン(4)~結局今年も日が暮れた


・・前回の続き


自然休養村を発ち、我慢の走りが続いている。㌔8分を超えるこのペ-スでは、この先一向に期待は持てない。しかし、せめて歩かないようにだけはと一応努力している。14:08、第18エイド(高屋、76㌔)に到着。アミノ系に飽きてきた頃に出てきたポカリゼリ-は、この上ない程贅沢に思えた。さぁいよいよ最後の難所、ラケット道路の登場だ。昨日の説明会では、サブテンクラスの方でもここはあえて歩くのだと言っていた。そんな坂道、僕如きが走れるはずがない。高低差的には僅か110mと全然たいしたことはないが、決して単体的に捉えることが出来ない。幾つもの坂道を越えてきた身には、相当堪えるものがある。それでも何とか走ろうと、遅いなりにも気持ちだけは前を向けた。しかしそれも長くは続かず、又しばらく歩いては走り出す。こんな感じでラケット道路に挑んでいたが、結局は終始早歩きに徹していた青年の方に軍配が上がった。オロナミンCを一気に飲み干し、下りにかかる。下りこそ加速のいいチャンスだったが、その力すら残っていなかった。
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第18エイド(高屋、76㌔)
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初めて見たポカリゼリ-
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最後の難所、ラケット道路
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走りと歩きを繰り返す
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第19エイド(椿峠、79㌔)のオロナミンCオジサン  ※昨年はラスト1本だった

80㌔通過が9時間44分。70㌔からの10㌔で1時間32分(㌔9分12秒ペ-ス)もかかったことになる。これでは確かに早歩きといい勝負だ。前半50㌔を折角29分のオ-バ-(㌔6分ペ-ス、100㌔10時間を基準として)で抑えたのに、この10㌔だけで前半の超過分を一気に超えてしまった。何と勿体ない話だろうか。復活はまだか・・。一気に標高を落とし、再び日本海に出た。あれだけ遠かった狼煙も、直ぐそこまで迫ってきた。15:07、第20エイド(川浦、83㌔)に到着。この頃の僕は、エイドでイスを見つけては積極的に座っている始末。12時間切りの最低目標は絶望的になり、当レ-スもやはり目標の下方修正が必要になった。しかし目標を定めるのも面倒なくらい、僕の体は疲れ果てていた。
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80㌔通過(14:44)
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一気に下り、日本海
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禄剛崎(狼煙)が近付いてきた
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第20エイド(川浦、83㌔)  ※この頃の僕はイスを見つけては休憩
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道端に並んだカカシ達(抜粋)

そして15:33、ようやく第4関門の狼煙(86㌔)までやって来た。当然、ここまで上る坂道は走れるわけがない。関門閉鎖までは残り1時間7分と関門との差が一気に縮まってしまった。それは僕の大幅なペ-スダウンを示している。ここにもPJOさんが待ち構えていたが、今日は動画をあまり撮っていないようで助かった。高台に建つ灯台から道の駅まで急坂を下り、ここでしばし休憩。丼は2種類あり、どちらもとても美味しかった。何杯食べたか覚えてはいないが、随所でもう少し食べておけばよかったとは今日の総括である。ここでヘッドライトとタスキを受け取る。勿論それは本意ではなく、この受け取りは僕の敗北の証だった。
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第4関門 狼煙(86㌔)  ※10時間33分、関門閉鎖まで残り1時間7分
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第21エイド(狼煙、87㌔)
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ビ-フシチュ-丼(左)、山菜能登丼(右)  ※両方とも、とても美味かった

90㌔通過が11時間13分。80㌔からの10㌔で1時間29分もかかり、先程の10㌔とたいして変わっていない。早歩きとどっこいどっこいの勝負だ。最後の難所であったはずのラケット道路以降も、容赦なしに坂道は現れた。その都度自ずと走りは歩きへと切り替わる。16:31、第22エイド(寺家、92㌔)に到着。昨年いた可愛いワンちゃんは今年はいなかった。このエイドで待機していたPJOさんと一言二言言葉を交わし、イスに座り豚汁を一気に飲み干す。走れないなりにも、エイドでの長居だけには気を付けている。そして17:07、最終第5関門の本エイド(96㌔)を通過した。関門閉鎖までは残り1時間3分と更に差は縮まっていた。
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90㌔通過(16:13)
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第22エイド(寺家、92㌔)  ※今年はワンちゃんはいなかった
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とん汁

既に12時間半切りも絶望的になった。ならばと飛騨高山の12時間39分は切りたい・・。しかしそれも絶望的になった時には、ならば白山白川郷の12時間44分切りくらいは・・。下方修正ばかりで情けないが、それすら叶わない。せめて12時間50分は切りたいと必死に走った。この大会、最後の2㌔が本当に余分だが、何とかラスト1㌔までは最後の力を取っておいた。そしてラスト1㌔で勝負に出る。大した勝負でもないけれど、最後の全力疾走も結局は全然スパ-トになっていなかった。白山白川郷のラストのように㌔5分は出ていただろうと感覚的にはあった。絶対12時間50分は切ったはずだと確信していたが、完走証の記録を見て驚愕。自分の思いよりも3分も遅い。これは何かの間違いだろう。きっとゼッケンが隠れていたから計測ミスでもしたのだろうか。都合のいいように考えていたが、後々ゴ-ル写真を見て自分の愚かさを痛感した。全速力で走ったつもりのラスト1㌔ですら、結局は㌔8分もかかっている。何ということだ。250㌔のことを考えるのは当分止めておこう。まるで次元が違い過ぎる。
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ラスト5㌔(17:14)                        ラスト4㌔(17:22)
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ラスト3㌔(17:29)                        第24エイド(正院、99㌔)
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ラスト2㌔(17:37)                        ラスト1㌔(17:45)
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一応ゴ~ル  ※明るいうちにゴ-ルしたかったな
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完走証と完走メダル、それに今日の晩飯


第5回能登半島すずウルトラマラソン

距離:102km
時間:12時間53分00秒 
順位:109位/289人(男子) 
完走率:70.2%(203人)
経過:上黒丸26km(2:33:18)、千枚田45km(4:41:19)、曽々木58km(6:26:59)、自然休養村73km(8:40:37)、狼煙灯台86km(10:33:52)、本エイド96km(12:07:42)、100km(12:37、自己計測)


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第5回能登半島すずウルトラマラソン(3)~第3関門自然休養村まで


・・前回の続き


無事千枚田での折り返しを経て、再び名舟エイドまで戻ってきた。10:00、第11エイド(名舟、47㌔)。お楽しみのカレ-を2皿、地べたに座って頂く。レトルトのボンカレ-だが、これが抜群に美味い。同郷の人もこのエイドで休んでいたようで、この後の展開について言葉を交わす。13時間を切れれば・・。少し遠慮気味にそう言っていた同郷の方に別れを告げ、12時間は絶対切りたい僕は先にエイドを後にした。カレ-をもう何皿か食べておくべきだったなと後に後悔。集落を終えると、再び舟木谷峠の登場となる。高低差110m程度のへなちょこ坂であるはずが、僕の目にはとてつもなく高い壁にしか見えなかった。自ずと走りは歩きに変わり、隣の青年と声を上げて嘲笑う。しかしその笑いが幸いし、少しは体が楽になってきた。やはり笑うしかない場面では、実際に笑った方がいいようだ。舟木谷峠を一緒に越えたその青年、1週間前にえちご・くびき野100㎞マラソンを走って来たそうな。それは凄いですな・・。彼のチャレンジ精神に脱帽した。50㌔通過が5時間29分。理想とはかけ離れてきたが、僕にしてはまずまずの折り返しだろう。ただこの時間以上に、疲労の度合いが芳しくない。ようやく舟木谷峠を越え、下りにかかる。そして10:45、第12エイド(舟木谷峠、52㌔)に到着。再び同郷の人現れる。目標13時間切りなんて絶対に嘘だ。
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千枚田からの下り
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第11エイド(名舟、47㌔)
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ボンカレ-を軽く2皿完食  ※もう2皿食べとくべきだった
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舟木谷峠への上り返しの始まり
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50㌔通過(10:29)  ※50㌔5時間半、こんなもんか
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第12エイド(舟木谷峠、52㌔)  ※再び同郷の人

そして10:56、再び第13エイド(町野、54㌔)に到着。この自分エイドで再度預け荷物を受け取り、ゼリ-を補充する。預け袋はこの後廃棄処分されるので、忘れぬよう注意が必要だ。舟木谷峠からここまでは下り一辺倒だったが、ここからしばらく平坦な道のりが続く。風景の変わらない長閑な田園地帯は、疲れ始めたランナ-達の精神を苦しめる。川を渡ると遠越しに海が見えた。やがて『曽々木』の文字が目に入り、『狼煙』も射程圏内に入ってきた。と言ってもまだ30㌔先の話だ。そして11:26、第2関門の曽々木(58㌔)へと到着。関門閉鎖までは残り1時間54分、同郷の人は僕の2分後にここに到着した。ここの名物はパスタだろう。今年のパスタは味が濃くて、特に美味しく感じた。2皿を直ぐに完食。ここでももう少し食べておけばよかったと後悔を引きずった。
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第13エイド(町野、54㌔)  ※荷物の受け取りはセルフで
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ようやく狼煙が射程圏内に  ※それでもまだ30㌔先
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第2関門 曽々木(58㌔)  ※6時間26分、関門閉鎖まで残り1時間54分
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今年のパスタは美味かった

ここからは海沿いの爽快な区間が続く。曽々木海岸から能登半島最北端の狼煙(禄剛埼灯台)に向けて続く、窓岩、垂水の滝、揚げ浜塩田、ゴジラ岩、大崎島等の名所の数々。家族にも見せてやりたいようなそんな風景を眺めながら、心地良い潮風を受け、せっせと走り抜く。歩くこともそうだが、立ち止まることにはかなりの憎悪感がある。しかし写真撮影を理由にほんの数秒だけ立ち止まることは、僕の唯一の気休めとなっている。トンネルを通過。既に歩きたいのだが、せめてトンネルを抜けるまでは走り切ろうと気合いを入れる。60㌔通過が6時間50分。50㌔で29分だった超過分を、そこから僅か10㌔で既に20分(㌔8分ペ-ス)も使ってしまった。これはヤバいぞ、復活はまだか。
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海岸沿いは見所が尽きない
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曽々木窓岩
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トンネルの左車線はランナ-専用
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垂水の滝  ※山から直接海に流れ落ちる珍しい滝
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60㌔通過(11:50)  ※ヤバい、ペ-スが一気に落ちてきた

12:13、第15エイド(塩田村、63㌔)に到着。NHKの連続テレビ小説『まれ』の舞台となった、おなじみの集落である。相変わらずPJOさんにはちょくちょく遭遇し、エイドの度に挨拶を交わしている。誰か仲間を撮っているようだったが、いつものように手の込んだ動画は作らないのだとか。既に僕に元気は無く、次のエイドまでが距離以上に長く感じている。このエイドで(それ以降も)見かけた、塩ゆでジャガイモ。見た目はモグモグして乾いた口に詰まりそうだが、不思議とさっぱりしてすごく美味しかった。これなら何個でも食べれそうだ。65㌔通過が、7時間半。60㌔からの5㌔で更に超過分が10分膨らんだ。いかん、ペ-スが一向に戻っていない。
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第15エイド(塩田村、63㌔)  ※左の男性、さすがに2週連続100㌔はきついらしい
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塩れもん
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塩ゆでじゃがいも  ※コレ、かなりいける
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揚げ浜塩田
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トンネル

12:59、第16エイド(大谷、69㌔)に到着。朝方は寒かったけど、日中は陽が射して暖かくなってきた。今日もかぶり水が大変心地良く、先月の白山白川郷程ではないが精力的に水を頭からかぶっている。さすがにこの辺りまで来ると、似たような走力のランナ-が前後する。僕も多少は走り込んできただけに、ここにいる皆も同じような距離の練習は積んできたんだろう。70㌔通過は8時間12分。いかん、又10㌔で更に22分(㌔8分12秒ペ-ス)も膨らんでしまった。イ-ブンペ-ス(㌔6分)は無理にしても、何とか㌔7分くらいまでは戻しておきたいところだ。復活はまだか・・。いつも75㌔くらいで急に脚が軽くなるんだけどな。
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第16エイド(大谷、69㌔)  ※今日もかぶり水が嬉しい
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70㌔通過(13:12)  ※ペ-スは一向に上がらない
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お願い看板
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大崎島

しかし、そう易々復活の波はやって来なかった。13:40、第3関門の自然休養村(73㌔)に到着。関門閉鎖まで残り1時間30分。同郷の人にはいつしか置いて行かれ、既に姿はない。昨年この関門への到着は14:06だったが、今年の目標は13:00に置いていた。既に40分の遅れ。ゴ-ル目標が11時間30分だっただけに、万一奇跡的にこの遅れをキ-プ出来ても、ゴ-ルは12時間を超えてしまう。絶体絶命のピンチ!復活はまだか・・。タイムは後から付いてくるもの、取りあえず遅くてもいいから歩くのだけはやめよう。頭の中で様々な計算を繰り返すが、このペ-スではどう足掻いたって満足のいく結果は得られなかった。
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第3関門 自然休養村(73㌔)  ※8時間40分、関門閉鎖まで残り1時間30分
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能登米の塩おにぎり
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みそ汁
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キリコ太鼓


つづく・・

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第5回能登半島すずウルトラマラソン(2)~大会当日、第1関門千枚田まで


・・前回の続き


2016年10月16日、大会当日の朝を迎えた。2時起床。見附島公園はとても静かで、快適な睡眠となった。丁度同じ時間帯に行動を始めた車中泊が、他に1人いた。寝床の片付け、着替え、ワセリンや乳首テ-プ、軽い朝食や洗面等を済ませ、海を一眺めし、3時半前に見附島を発った。事前に指定されているラポルトすずに駐車し、シャトルバスに乗り、会場となる健民体育館へ。昨年ウルトラデビュ-を果たしたこの場所のことは、今でも鮮明に覚えている。準備は既に済ませてあるので、ここでは入念なストレッチのみ済ます。自分エイド行き、着替えエイド行き、体育館置き、とそれぞれ荷物を預ける。最後にトイレを済ませてから外に出ようとして、今年も昨年と同じ事態に陥った。何せこの会場、今日の為に仮設トイレは設けてなく、常設の館内トイレしか存在しない。その為昨年もスタ-トぎりぎりまで長い列に並ばされたが、今年も状況は同じだった。ようやくトイレが終わると、4時50分からの開会式は既に始まっていた。今年は特別ゲスト(昨年はにしおかすみこさんが一般参加で2位入賞)もおらず、スタ-トまで時間が少し余ってしまう。何か喋りたい人いませんか・・。ラジオ体操したい人いますか・・。司会者がとっさに絞り出した言葉だけが一人走りしていた。この素朴さが逆にこの大会らしくて心地良くもある。そして待望の5時、能登半島の先端を駆け抜ける102㌔の旅路が幕を開けた。
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健民体育館
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会場エイド                            温かい味噌汁とコ-ヒ-が嬉しい
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号砲30秒前の掛け声

しばらく暗闇の中での走行が続く。この大会でのヘッドライトは必須であり、終始他人の明かりを期待することは不可能だろう。5:45、第2エイド(見附島、8㌔)へと到着。昨日の珠洲到着来ほんの数時間前まで過ごしたこの場所で、ヘッドライトと夜行タスキを回収。スタ-ト時の立ち位置(前寄り)が良かったせいか、昨年よりは暗いうちに来れた気がする。さっとトイレを済ませ、鐘を一鳴らししたら、直ぐに見附島を後にする。昨日散々眺めていただけに、この名所での未練はない。昨年は見附島に入る手前で折り返してきた宇宙人一行と擦れ違ったが、今年は後続のアンパンマンと擦れ違った。かなりの実力者であるこのアンパンマン、随分遅めの入りのようだ。10㌔通過が54分。多少ペ-スが早い気もするが、こんなもんだろう。右手に眩しい朝陽が昇ってきた。顔を右に向けながら走っては、時折立ち止まり写真撮影。既にランナ-はまばらで、前後のランナ-はぽつり程度。アフロヘアの男女が近くを走っていた。6:12、第3エイド(上戸、12㌔)に到着。ここには、先程も道路を横切って立ち寄っている。しかし進路が逆だった為、一応第1エイドとしてカウントされているが正規ではない。
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第2エイド(見附島、8㌔)  ※幻想的な朝の光景
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10㌔通過(5:54)
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朝陽を浴びて
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第3エイド(上戸、12㌔)

6:36、第4エイド(若山、17㌔)に到着。そして、20㌔通過が1時間53分。多少意識したこともあるが、ペ-スは㌔6分に向けて少し落とした。当然まだまだ余裕だし、これくらいで疲れていてはとてもこの先100㌔も走れない。7:00、第5エイド(宇都山、21㌔)に到着。ここに来る手前辺りから、初対面となる同郷(同じ町内)の人と少し一緒に走らせてもらった。大会名簿等で名前は存じ上げていたし、6月の飛騨高山で目にしたあの横断幕がかなり鮮烈だった。いつかお会い出来るような気はしていたし、それを望んでもいた。この大会のゼッケンには氏名と住所地が記されており、番号は年齢順。偶然『○○市』と記載されたゼッケンを目にした僕が、こちらから声を掛けた訳だ。
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20㌔通過(6:53)
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第5エイド(宇都山、21㌔)  ※同郷の人、これからもよろしくお願いします
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風力発電

この大会の最大高低差自体はたいしたことがなく、飛騨高山や白山白川郷のように恐れることは何もない。しかし小さなアップダウンが延々と続き、これが後々体に響いてくる。右手にドラえもんの目印が出た。昨日の説明会でここのことを何か言っていた気がするが、詳細は全く覚えていない。確か峠の頂上だったかな・・、そうならいいんだけど。7:32、第6エイド(上黒丸、26㌔)に到着。少し肌寒いこの季節、補給だからと言ってドリンクを何杯も飲んでばかりもいられない。必然的にトイレの問題が伴ってくるし、そのへんの選択が勝負所でもある。左下に古民家を眺め、やがて風光明媚な峡谷を通過する。昨年はセ-ラ-服姿の女性がこの辺りにいたっけな。場所と人は、大概セットで記憶に残る。
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右手にドラえもん
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第6エイド(上黒丸、26㌔)
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本大会のスポンサ-
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山と川

7:58、第7エイド(八太郎峠、30㌔)に到着。思わぬオロナミンCの登場に嬉しくなり、一気に飲み干していたら、後ろからアンパンマンが颯爽と追い越していった。彼もようやくペ-スを上げてきたようだ。大抵のランナ-がまず喜んで飲むだろうオロナミンCには一切目もくれず、アンパンマンはエイドを完全スル-。次第に遠ざかっていくマントを追いかけるように、僕も慌てて走り始めた。30㌔通過が、ジャスト3時間。㌔6分のこの理想的なペ-スで、何とか50㌔まではつないでいきたい。ジワリジワリと嫌らしい上りが続き、ようやくこのコ-ス最大の峠を越えた。・・と言っても、標高は僅か226m。ウルトラでは、こんなのは峠の内に入らない。峠を越えると、そこからは輪島市。目の前のアンパンマンとの差は、ぐいぐいと詰めつつある。それもそのはず、僕は密かにこのアンパンマンをレ-ス前から一方的に意識していた。昨年のタイムからかなりの実力者であることは知っていたし、とても僕が競えるようなレベルではない。だけど彼に少しでも喰らい付いていくことで、どれだけでもタイムを詰めたいと思っていた。
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第7エイド(八太郎峠、30㌔)
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オロナミンCを飲んでいたら
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アンパンマンが颯爽と追い越していった
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30㌔通過(8:00)  ※このペ-スで50㌔までは行きたい
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八太郎峠にて輪島市突入  ※必死にアンパンマンを追いかける

八太郎峠からの下りで一気に加速をつけ、ついにアンパンマンを捉えた。しばらく並走して走り、気を遣いながらも幾つか言葉を交わさせてもらった。何かを背負っている彼(実際あの重い頭を背負っている)、その急いでいる様子からも、こちらから易々と興味本位で話かけてはならぬという強いオ-ラが出ていた。町に下り、私設エイドの登場。毎年こうして出して下さっている方々には本当に頭が下がる。しかしアンパンマン、ここにも目もくれず完全スル-。アンパンの一つくらい、食べていけばいいのに。こうしてアンパンマンの近くを走っていると、町の人のリアクションが見ていて実に面白い。老若男女問わず、必ず何かしらの反応がある。8:34、第8エイド(町野、36㌔)に到着。ここは自分エイドを兼ねており、復路も含めて2度立ち寄れる。心底驚いたことに、アンパンマンはここもスル-。エイドを唯一の心の拠り所としている僕のようなランナ-とは、まるで次元が違う。実力の違いを思い知らされ、追うことを完全に諦めた。ここで初めてPJOさんに声を掛ける。先程からちょくちょく自転車姿で応援する彼の姿は見かけていた。こちらが一方的に知っているだけだが、彼のファンはきっと僕だけではないだろう。昨年の大会はPJO動画を何度も見て、興奮を高め、時に涙し、イメ-ジを立てて本大会に挑んだ。それは今年4月の富士五湖、6月の飛騨高山、9月の白山白川郷も同様であり、精神的に頼る部分は大きい。
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第8エイド(町野、36㌔)  ※ここは自分エイドを兼ねている

町野エイド以降、今度は舟木谷峠(標高110m)へと向かう上り坂が始まる。高低差的にはたいしたことがないが、この峠は復路でもう一度越えなければならない。8:51、第9エイド(舟木谷峠、38㌔)に到着。しかし本当の峠はもう少し先だ。エイドのスタッフに、先行するアンパンマンのことについて尋ねてみた。さすがのアンパンマンもここでは何かを食したようだ。エイドでのスル-は食べ難さの影響もあるのだろうが、普通のランナ-よりも汗の量は多いだろうし、体調管理の難しさは容易に想像がつく。来年こそは何とか千枚田くらいまでは、彼に関わっていたい。40㌔通過が4時間5分。いかん、ペ-スが落ちてきた。得意な下りのはずなのに、ペ-スが一向に上がらない。そして9:26、第10エイド(名舟、43㌔)に到着。ここでの名物はカレ-だが、それは帰りにとっておく。集落を抜け、右手に日本海を眺めながら、第1関門に向けての最後の上りに耐える。そして9:41、第1関門の千枚田(45㌔)までやって来た。関門閉鎖まではまだ残り1時間39分あるが、予定より11分遅れている。それ以上に疲労の度合いが気にかかる。今日は自分なりに勝負に出たレ-ス。終盤の復活にかけるしかない。
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40㌔通過(9:05)
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第10エイド(名舟、43㌔)
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エイド名物のカレ-は後のお楽しみ
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日本海
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第1関門 千枚田(45㌔)  ※4時間41分、関門閉鎖まで残り1時間39分
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国指定名勝 白米千枚田
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今度ゆっくり訪れたい


つづく・・

| 2016 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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第5回能登半島すずウルトラマラソン(1)~前日は見附島三昧

走り始めて2年目。そのシ-ズン最後となる大会が、明日ここ能登半島の最果ての地にて開催される。昨年は何とか根性でこの大会で完走を果たし、自分の可能性に多少なりとも驚いていた。そして今年はリピ-タ-として、2度目の出場に挑む。今年に入り、年間4本の目標を立てた。後に引けないようエントリ-は早々に済ませておいた。富士五湖(4月)での快走は、エイドロスさえなければ11時間台は確実だった。飛騨高山(6月)、白山白川郷(9月)と国内屈指の難コ-スにも出てきたが、到底納得のいく内容ではなかった。切れそうで切れない12時間の壁。能登すずでの12時間切りは至上課題だった。目標はズバリ11時間半。2㌔のおまけ付きで、何とかこのタイムを上回りたい。

大会前日の10月15日、朝8時に自宅を出発。昨年は富山から高速道路を使い金沢まで向かっていた。しかし能登半島の道路事情を今更ながら知り、のと里山海道(旧能登有料道路、H25.3.31から全線無料)だけでなく、能越自動車道(高岡以南を除く)も無料で通れることをふいに知った。昨年のように無駄銭を払ってわざわざ金沢まで遠回りする必要はなく、高岡から一気に珠洲を目指し北上出来る訳だ。地理的にもこれが最も妥当なル-ト。途中立ち寄った別所岳SAでの休憩を除けば、正味4時間で見附島に到着した。

まずは、能登牛。昨年食べ損ねていただけに、今回はどうしても食べておきたかった。見附島(みつけじま)の目の前に立つ、見附茶屋。窓側の席を選び、島に対面するかのように席に着いた。陶板で焼き上げた熱々の能登牛やタマネギ等の具材を、能登棚田米コシヒカリの上に乗せて特製ソ-スで頂く。誰がどう見たって、どう考えたって美味いに決まってる。しかし量的に物足りず、ご飯はこの倍は欲しいところ。サプライズで輪島塗の箸が土産に付き、思い出作りには言うことない。
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見附茶屋  ※窓の向こうは見附島
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能登牛の陶板焼丼 1500円  ※ミニうどん、香物、輪島塗箸(手前の黒箸)の土産付き
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焼き上げた具材を能登棚田米コシヒカリの上にのせ、特製ソ-スで頂く
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見附島(軍艦島)

食事を終え、珠洲市内へと向かう。ラポルトすずで早速受付を済ませ、おもてなしサロンでしばし休憩。今年もPJOさんの動画が流れており、昨年少し並走させてもらった出崎さんの奮闘に心が熱くなってきた。14時からの選手説明会。大会長や実行委員長の人間味溢れる挨拶は、一度聞いたら忘れられない。選手としても参加する日本旅行宮本さんの司会進行のもと、ほのぼのとした時間が過ぎてゆく。富士五湖や飛騨高山のように大きな大会ではなく、名物プロデュ-サ-もいないけど、能登すずはこの手作り感が一つの売りでもある。そして輪島太鼓、虎之介。全国でも指折りの太鼓集団で、海外でも公演する程の実力派。子供達の大熱演に、僕の鼓動は弾けそうだった。
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ラポルトすず
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選手受付  ※昨年の参加Tシャツが1000円で売られていた
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おもてなしサロン  ※PJO動画を見て気分を盛り上げる
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輪島太鼓虎之介の迫真の演技

昨年は道の駅すずなりにて車中泊したが、今年は見附島公園へと寝場所を変えた。ここからラポルトすずまでは車で7分と、まるで苦にならない。見附茶屋に隣接した、国民宿舎『のとじ荘』。昨年は町の銭湯に入ったけど、当然石鹸類はないし、所詮銭湯は銭湯。しかし今回入ったここの弘法の湯が最高に良かった。値段は600円と昨年の銭湯より少し高いくらい。泉質は普通だが、何より眺めが飛び抜けて素晴らしい。内風呂から見附島が眺められるのは勿論、露天風呂やサウナの中からも見附島がよく見えている。露天風呂に浸かり、暑くなってきたらイスに腰掛ける。そして体が冷えてきたらサウナへとGO。これらどの場面でも、目の前には見附島。恐るべし、のとじ荘。しかしこの弘法の湯(露天風呂、サウナ)、男女入れ替え制のようで注意が必要。翌日再訪した時は男性は内風呂のみだった為、慌てて和倉温泉へと車を走らせた。
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国民宿舎のとじ荘から  ※内湯、露天風呂、サウナ全てが絶景

見附島公園の駐車場に車を停め、ゼッケンを付けたり、預け荷物の準備を済ます。陽が落ちると、辺りは一気に暗くなってきた。ビ-ルを飲み、唐揚げを食べながら、窓全開であちこち動き回っていたが、野良猫がずっと僕の唐揚げを狙っていた。ようやく準備をし終えたところで、夕飯やラジオを持って海辺へと向かう。唯一佇む1本の街灯に照らされた明るいベンチを陣取り、寒空の下、おもむろに宴を開始した。目の前に広がる静かな大海原。ライトアップされ浮かび上がった軍艦島。月とのコントラストは最高に素晴らしい。この贅沢な景色を僕は独り占めしている。ラジオからいかした音楽が流れ、来年はコンロ持参で能登牛を焼いて食べるのもいいな・・なんて思ったりもする。月はその場に留まることなく、まるで生きているかのように次第に高度を上げていった。今日はずっと見附島ばかり眺めていたな。不思議と悪い気はしなかった。
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月夜の潮風に吹かれながら
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この景色を独り占め


つづく・・

| 2016 | 19:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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第4回白山白川郷ウルトラマラソン(4)~激坂を終えて


・・前回の続き


いよいよこれから、地獄の上り返しへと立ち向かう。『立ち向かう』という表現が、これ程しっくりくるコ-スはそうは多くないだろう。既に歩きたい感情が前に出て、いつ脚を止めてもおかしくない。しかし三方岩までは無理だとしても、せめて60㌔までは絶対に走り切る覚悟でいる。ペ-スは歩くより多少速い程度だけど、ここで自分に負けないという意味合いは大きい。必死にもがき続け、何とか60㌔地点到着。一応最低目標はクリアした。しかしその反動あってかモチベ-ションは一気に低下し、その後は歩きが中心となってきた。突如、地鳴りのような重低音が辺りに響き渡る。怪しげな白い車がランナ-の途切れた僅かな区間を、思いっきりエンジンをふかし猛スピ-ドで突っ走って来る。こいつアホか・・。空気が全く読めないらしく、己の存在を爆音でしか表現出来ない。これは人身事故が起きてもおかしくない。馬狩料金所で追い返された暴走車は再び爆音を轟かせ、猛スピ-ドで走り去っていった。万一これで事故でも起きたものなら、これは過失じゃなく完全に故意と言える。
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地獄の上り返しに挑む100kmランナ-
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第17エイド(馬狩料金所、61.7㌔)

想像はしていたが、上り返しがこれ程辛いとは・・。ここを走って上り切るランナ-は、どの人も凄すぎる。歩くことさえ辛くなってきた僕は、ハンガ-ノック気味にフラフラになりながら歩いている。幸いにもエイドの間隔が短いことだけが、この区間唯一の救いだろうか。11:52、第18エイド(第2ヘアピン、64.9㌔)。 ここら辺りですれ違う(下りてくる)100㌔ランナ-は、完走ぎりぎりの時間帯。それらに混じり、50㌔ランナ-の姿も多い。そしてその50㌔ランナ-のほとんどが、上り返しに苦しむ僕等100㌔ランナ-に声を掛けてくれた。頑張って下さい!ナイスファイト!ナイスラン!自分達も疲れているだろうに、その心からの声援にはホント涙が出そうだった。最も辛かった60㌔から70㌔のこの区間、50㌔ランナ-の声援が無ければ、僕の心は間違いなく折れていた。50㌔の皆さん、本当に有難うございました。しかし来年からはワンウェイとなり、この大会の魅力(国内屈指の過酷さ、ランナ-同士の励まし合い)は少し薄れてしまう。
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第18エイド(第2ヘアピン、64.9㌔)
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50kmランナ-の声援だけに支えられ

心温まる同志の声援を受けながら、さすがに歩いてばかりはいられない。勾配の緩和の隙を見て、ここぞとばかりに走り出す。しかしそれも長くは続かず、又歩いて、又走っての繰り返し。前方高所に、三方岩らしき山頂部が見えてきた。まだまだ先は長いが、これまで見えなかったものが確実に見えている。振り返り辺りを見下ろしてみると、これまで歩んできた道のりが延々と連なって見えた。それにしても、よく上ってきたな・・。しかし自己に酔うのはまだ早い。2.5㌔毎に置かれている表示コ-ンだけを目指し進んでいるが、このペ-スでは次のコ-ンまでが果てしなく遠い。12:24、第19エイド(蓮如茶屋、67.6㌔)到着。そして12:51には、第20エイド(12.6キロポスト、69.9㌔)に到着した。そして12:55、70㌔地点通過。頂上は近いぞと最後の力を振り絞り、何とか三方岩まで戻ってきた。
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上は見ない方がいいが
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下は見た方がいい
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距離表示は2.5km毎
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第19エイド(蓮如茶屋、67.6㌔)
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第20エイド(12.6キロポスト、69.9㌔)  ※トイレはどこも比較的ガラガラ

13:12、ここは第2関門の三方岩駐車場(71.8㌔)。ここまで9時間12分、関門閉鎖までは残り1時間48分となる。ほとんど歩いていた割には、第1関門での貯金がそのまま残っている。結局はここに至る区間はほとんど歩くという想定で、三方岩の関門時間が設けられているということだ。往路復路と2度立ち寄れる、この荷物エイドの存在は大きい。今日はかぶり水ばかり浴びているので、パンツの中までびしょびしょだ。ここでランシャツにランパン、中のパンツに靴下と一式を着替えた。エナジ-ドリンクも1本飲み干し、残りのゼリ-とジェルも手に取った。 ここでのタイムロスは10分。これで苦しい上りは終わり、後はひたすら長い下りが続くのみ。脚は使い果たしているが、もう一度下りの奇跡が起きてくれるだろうか。
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第2関門 三方岩駐車場(71.8㌔)  ※9時間12分、関門閉鎖まで残り1時間48分
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往路復路と2度寄れる荷物エイド

走る前、往路の下りに多少の自信はあったが、上り返し後となる復路の下りには全く自信がなかった。疲れた時の下りは脚が尋常でない程痛く、ほとんど拷問に近い。しかし今回、2度目の下りにも僕の脚は不思議と耐えていた。上りの筋肉は既に死んでいるが、下りの筋肉はまだまだ余裕のようだ。先程までの情けない走り(歩き)が嘘のように、颯爽と急坂を駆け下りる。地元北アで鍛えた足腰は、ついにこの場面で華を見た。しかし膝が痛いのは何なんだ。エイド休憩を終え走り出した途端、両膝に激痛が走る。しかしこれも我慢して走っていると、痛みは次第に引いていった。そんなこともあり、エイドは幾つかスル-。13:54、第23エイド(国見山駐車場、77.3㌔)。下りは順調なペ-スで走れている。80㌔地点に10時間で到達出来れば、残り20㌔で2時間。今の状況なら12時間切りも夢ではない。14:09、第24エイド(ふくべの大滝、79.8㌔)。願った14時到着は成らず、これで12時間切りの目論みは消えた。それならせめて12時間半は切りたいと目標を下方修正。14:26、第25エイド(蛇谷園地駐車場、82.1㌔)。ゴ-ルとの標高差はまだまだ残っており、そこまでは下りが続くと信じていた。
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下りは楽だが、止まると膝が痛み出す
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この応援の力で走れている

しかし何だ、様子がおかしくなってきたゾ。蛇谷大橋を過ぎた辺りから、下るどころか逆に上っているように見えるのは何故だ。これは目の錯覚だろうか・・、いや錯覚なんかじゃない。良くて、平坦。楽ちんだった下り一辺倒は、何の前触れもなく早々と終わった。一度死んだ脚は簡単には復活せず、これまで順調だったペ-スは大幅にダウン。何人かのランナ-と前後しながら、時に励まし合い、先だけを見つめ根気よく進んでいった。やけに遠かったのが、82.5㌔の表示コ-ン。どこかで見落としていたようで救われた。14:54、中宮料金所にてホワイトロ-ドは終わり。15:23、第28エイド(ハライ谷、89.6㌔)。この辺りはかぶり水だけが心の支えとなっている。
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蛇谷大橋
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心が折れそうだ
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白山市へ帰還  ※ここは中宮料金所
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第28エイド(ハライ谷、89.6㌔)
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白山国立公園  ※よく見ると『白山』の文字が

15:42、第3関門の一里野温泉(91.7㌔)に到着。ここまで11時間43分、関門閉鎖までは残り1時間57分となる。下りで頑張った分、関門時刻との差は幾分開いてきた。 このエイドの報恩講汁はさっぱりしてとても美味しく、3杯一気に飲み干した。それにも増して嬉しいのが、このフル-ツ系の補給食。特に皮ごと食べられるブドウはもう最高で、手に何個か鷲掴みにして、走りながら食べていた。僅かな余力で脚を動かしながらも、ゴ-ルまでの距離と時間との精査に取り組んでいる。どうやら12時間半の目標は無理そうだ。ならばと、前回高山のタイム(12時間39分)切りを目指すことにした。残り5㌔からは1㌔毎に表示コ-ンが現れてきた。ここまで来ればゴ-ルは近い。16:18、第31エイド(一の谷、96.2㌔)。最後の力を振り絞る。前方頭上に、道の駅瀬女の看板が見えてきた。残り3㌔の表示を越え、16:32、コ-ス上の最終エイド(瀬戸、98.0㌔)。もはや補給は必要ない。エイドの方に軽く挨拶し、素通りでスル-。目の前に迫ってきたゴ-ルだけを目指した。

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第3関門 一里野温泉(91.7㌔)  ※11時間43分、関門閉鎖まで残り1時間57分
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レ-ス終盤はフル-ツ系が最高
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残り5㌔(16:09)                        残り4㌔(16:17)
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第31エイド(一の谷、96.2㌔)
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懐かしき瀬女
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残り3㌔(16:25)                        残り2㌔(16:32) ※最終エイド(瀬戸、98.0㌔)

道の駅瀬女では多くの声援を頂いた。歩道を走る僕等ランナ-達と擦れ違うように、既にフィニッシュを終えたランナ-達が駐車場となる道の駅目掛け歩いてくる。そんな同志らの最後の声援を全身に受け、尾口市民サ-ビスセンタ-も横目に通過。そしていよいよ白嶺小中学校が近付いてきた。ゴ-ル前に集まる大群衆の歓声を浴び、最後の直線に入る。最後の最後まで絶対に手を抜かない。ラスト数100mで何人かを抜いた。ここに白山白川郷100㌔の旅が終わった。来年からはもうこのコ-スは走れない。リベンジ成らずで残念だが、来年の2017年大会からは、白川郷をスタ-トしてホワイトロ-ドを越え、松任の海を目指すのだという。難度は一気に落ち、記録は出易くなるだろう。上り返しを走れなかった僕。しかしあの地獄坂を走り通したランナ-が何人もいた。自分はまだまだ精進(覚悟)が足りない。己の弱さを痛感した大会となった。
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ラスト1㌔(16:39)  ※ここからは全力疾走だ!
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ゴ~ル!
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白嶺小中学校
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ゴ-ル後のフットマッサ-ジ(無料)
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完走証と完走メダル


第4回白山白川郷ウルトラマラソン

距離:100km
時間:12時間44分45秒
順位:215位/711人(男子)
完走率:78.1%(555人)
経過:10km(0:58:20)、20km(2:04:03)、30km(3:16:07)、40km(4:45:35)、50km(5:42:58)、60km(7:03:41)、70km(8:56:58)、80km(10:14:20)、90km(11:29:08)

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| 2016 | 11:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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