奥丸山を走る
新穂高発着で奥丸山を駆け抜けてきた。・・といっても、ただの遅いトレラン、健康マラソンの延長である。この奥丸山は槍穂高の稜線と笠ヶ岳の稜線に囲まれ、山頂からの眺望に優れた穴場的な山となっている。今日は朝6時半に自宅を出発、車で1時間走り登山口へと着いた。市営の無料駐車場は予想通り満杯、左俣林道の橋の手前に1台分の空きを見付け、ここに駐車する。それにしても左俣の路駐は明らかに年々多くなっている。富士山の世界遺産登録の影響か、登山者人口が確実に増えているのだろう。今日は右俣を走り槍平、そこから稜線へと上がり奥丸山の山頂に立ち、左俣へと下る。無駄のない、お勧めの周回コ-スである。何より行きと帰りの道中、水に恵まれ、ランナ-にとって暑い時期にもってこいのコ-スとも言える。
新穂高のロ-プウェイ駅を越え、右俣林道へと入っていく。最初から急な傾斜の林道が続いていたが、トレランなのだからと無理して走る。しかし10分も走ると左足ふくらはぎに違和感が生じた。軽い肉離れでも起こしたのか、走るのはおろか歩いても痛い。こりゃ参ったな、もう撤退かよ・・。足を止め、患部を水で濡らしたら幾分はマシになった。しかしここは無理をせず早足で歩を進め、勾配が緩くなったら軽くジョグ。次第に神経が麻痺してきたのか痛みにも慣れ、穂高平、白出沢と無事に通過。工事の影響か、この沢では相変わらず水は得られない。ここから山道へと入っていくが、ここからが調子良かった。前を行く登山者をゴボウ抜きで颯爽と駆け抜け、目標の2時間で槍平へと到着。僕のような脚の出来ていないランナ-は、トレランといえど歩くべきところは歩く。これが大事なようで、調子に乗って走りにばかりこだわると今回のように自滅する。
賑わう槍平で初めて休憩を取る。岳登が頭痛を訴え、頭はガンガン波を打っていると言う。まだ高山病にかかる標高ではないだろうが、ここからの急登でしばらく様子を伺う。僕自身激しい高山病の経験があるだけに、見極めは心得ている。登山者の多いメインル-トから左に反れ、人出のない静かな山域へと入っていく。最初こそ急登も軽快に登っていたが、後半になりかなりペ-スダウン。それでも何とか稜線まで這い上がり、長くて辛い稜線歩きにも随分絞られ、ようやく目指す山頂に立った。目標とした3時間での登頂は、僕等にしてはまずまずだろう。生憎一帯は濃いガスに覆われ、期待した眺望はない。2組5名の先人がのんびりと寛いでいたが、初めて登ったのであればさぞかし無念だろう。

奥丸山(2439m)
今日は水は背負っていなかったが、中崎尾根に向け槍平で500mlだけ汲んでいた。左俣林道までの長い行程を考え、もう少し水を増やしておくべきだった。乾いた喉に後悔する。山頂で菓子パンを食べ、中崎尾根への下りにかかる。ガスのどこかでヘリが轟音を鳴らし慌しく飛んでいる。後で知ったが奥穂高岳で事故があったようだ。この渋い稜線は中崎山へと続いているが、左俣へと下る分岐道標で稜線を去る。眼下彼方には時折林道や沢が見え、その遠さに少し気が滅入ってしまう。僕のふくらはぎは動きを止めると痛むが、酷使している分には麻痺してそれ程痛みも感じない。岳登の頭痛も相変わらずだが、痛かろうが前に進むしか方法はない。長く感じた急傾斜の下り道。登りに使うのはさぞかし辛いだろうが、段差の少ない土主体の登山道は駆け下りるには丁度良い。ぐんぐん高度を下げ、終盤念願の沢に出くわし、喉を潤す。そして待ちわびた林道、いよいよ左俣林道を迎えた。
ここからがトレランの醍醐味、今回のメインといってもいい。いつもは顔をしかめながらただだらだら歩くだけの長く辛いこの道を、今回は軽快と腕を振り駆け抜けている。荷物なしの岳登、デイパックを背負った僕、重い荷物を背負っている登山者には申し訳ないが、脇を颯爽と追い越していく気分は決して悪くない。しかし岳登は腹痛も訴え始め、走っては歩き、をしばらく繰り返す。昨年情けなさを露にした笠のリベンジを払拭するかのように、笠新道入口も笑顔で通過。走れない岳登を後に残し、一人先に駐車場へとゴ-ルした。ただ辛いだけのトレランだったけど、中々いい運動になった。目標の5時間は切れなかったので岳登をリベンジに誘ったが、当然の如く即答で拒否。彼もただ辛いだけだったようだ。
新穂高 8:00
穂高平 8:30
白出沢 8:58
滝谷 9:36
槍平 10:04、10:15
奥丸山 11:00、11:15
分岐道標 11:40
左俣林道 12:31、12:35
新穂高 13:20
平成25年8月10日 天候晴れ 岳登(中2)、僕
新穂高のロ-プウェイ駅を越え、右俣林道へと入っていく。最初から急な傾斜の林道が続いていたが、トレランなのだからと無理して走る。しかし10分も走ると左足ふくらはぎに違和感が生じた。軽い肉離れでも起こしたのか、走るのはおろか歩いても痛い。こりゃ参ったな、もう撤退かよ・・。足を止め、患部を水で濡らしたら幾分はマシになった。しかしここは無理をせず早足で歩を進め、勾配が緩くなったら軽くジョグ。次第に神経が麻痺してきたのか痛みにも慣れ、穂高平、白出沢と無事に通過。工事の影響か、この沢では相変わらず水は得られない。ここから山道へと入っていくが、ここからが調子良かった。前を行く登山者をゴボウ抜きで颯爽と駆け抜け、目標の2時間で槍平へと到着。僕のような脚の出来ていないランナ-は、トレランといえど歩くべきところは歩く。これが大事なようで、調子に乗って走りにばかりこだわると今回のように自滅する。
賑わう槍平で初めて休憩を取る。岳登が頭痛を訴え、頭はガンガン波を打っていると言う。まだ高山病にかかる標高ではないだろうが、ここからの急登でしばらく様子を伺う。僕自身激しい高山病の経験があるだけに、見極めは心得ている。登山者の多いメインル-トから左に反れ、人出のない静かな山域へと入っていく。最初こそ急登も軽快に登っていたが、後半になりかなりペ-スダウン。それでも何とか稜線まで這い上がり、長くて辛い稜線歩きにも随分絞られ、ようやく目指す山頂に立った。目標とした3時間での登頂は、僕等にしてはまずまずだろう。生憎一帯は濃いガスに覆われ、期待した眺望はない。2組5名の先人がのんびりと寛いでいたが、初めて登ったのであればさぞかし無念だろう。

奥丸山(2439m)
今日は水は背負っていなかったが、中崎尾根に向け槍平で500mlだけ汲んでいた。左俣林道までの長い行程を考え、もう少し水を増やしておくべきだった。乾いた喉に後悔する。山頂で菓子パンを食べ、中崎尾根への下りにかかる。ガスのどこかでヘリが轟音を鳴らし慌しく飛んでいる。後で知ったが奥穂高岳で事故があったようだ。この渋い稜線は中崎山へと続いているが、左俣へと下る分岐道標で稜線を去る。眼下彼方には時折林道や沢が見え、その遠さに少し気が滅入ってしまう。僕のふくらはぎは動きを止めると痛むが、酷使している分には麻痺してそれ程痛みも感じない。岳登の頭痛も相変わらずだが、痛かろうが前に進むしか方法はない。長く感じた急傾斜の下り道。登りに使うのはさぞかし辛いだろうが、段差の少ない土主体の登山道は駆け下りるには丁度良い。ぐんぐん高度を下げ、終盤念願の沢に出くわし、喉を潤す。そして待ちわびた林道、いよいよ左俣林道を迎えた。
ここからがトレランの醍醐味、今回のメインといってもいい。いつもは顔をしかめながらただだらだら歩くだけの長く辛いこの道を、今回は軽快と腕を振り駆け抜けている。荷物なしの岳登、デイパックを背負った僕、重い荷物を背負っている登山者には申し訳ないが、脇を颯爽と追い越していく気分は決して悪くない。しかし岳登は腹痛も訴え始め、走っては歩き、をしばらく繰り返す。昨年情けなさを露にした笠のリベンジを払拭するかのように、笠新道入口も笑顔で通過。走れない岳登を後に残し、一人先に駐車場へとゴ-ルした。ただ辛いだけのトレランだったけど、中々いい運動になった。目標の5時間は切れなかったので岳登をリベンジに誘ったが、当然の如く即答で拒否。彼もただ辛いだけだったようだ。
新穂高 8:00
穂高平 8:30
白出沢 8:58
滝谷 9:36
槍平 10:04、10:15
奥丸山 11:00、11:15
分岐道標 11:40
左俣林道 12:31、12:35
新穂高 13:20
平成25年8月10日 天候晴れ 岳登(中2)、僕
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