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INDEX~´11山行記録

01 安峰山 2011/3/6 ※長靴を履いて近所の裏山へ、眼下には飛騨古川の町並みが一望
02 下呂御前山 2011/3/13 ※前を向いて歩き出せば、きっと何かを得てゴ-ルに辿り着く
03 渚山 2011/3/27  ※平成23年3月11日発生の未曾有の大災害、今こそ政治だ!
04 奥深き鈴鹿山系(1) 2011/4/2  ※宇賀渓より竜ヶ岳を踏み、石榑峠にて已む無く幕営
05 奥深き鈴鹿山系(2) 2011/4/3  ※三池岳からの復路、現在地を失いあわや遭難
06 見量山 2011/4/10  ※思わぬゴミに落胆し帰りは清掃登山、皆さん山は綺麗に!
07 源氏岳と祭り屋台 2011/4/16 ※中電の巡視路と薮を経て山頂へ、誰だ車捨てた奴!
08 十二ヶ岳の展望台 2011/4/17  ※ここは正に飛騨の展望台、岳登初めて妹を背負子
09 高山(こうやま) 2011/4/24  ※山頂は深い雪で覆われており、三角点も確認出来ず
10 髭多山 2011/5/14  ※旧高根中学校の裏山、禿げ急斜面の棘々攻撃は闘い甲斐あり
11 薮の大雨見山 2011/5/15  ※四女初登山に挑むも激薮に撤退、飛騨天文台で我慢
12 本堂山 2011/5/21 ※蛇行する宮川や西古川の町並み、眺望抜群の意外な穴場
13 大洞山 2011/5/29  ※初めて嶺花と二人きり、嶺花初カッパ、大雨警報は辛いだけ
14 国見山 2011/6/4  ※呂瀬から望むピラミッド、その頂へは駒鼻峠から手軽に登れる
15 高鳥屋山 2011/6/4  ※祭事も行なわれる長倉住民の山ノ神、桂峯寺の円空仏も是非
16 三方崩山(1) 2011/6/12 ※道の駅飛騨白山が基点、この山の崩落は今尚続いている
17 三方崩山(2) 2011/6/12 ※長い急登や崩落尾根、高山植物や眼下の眺望と見所満載
18 甲斐駒ヶ岳 2011/6/25  ※北沢峠を拠点に強風の中、甲斐駒からアサヨ峰まで縦走
19 仙丈ヶ岳と信濃路 2011/6/26  ※辛いだけの雨の山行は高山植物が冴えて美しい
20 安房山の激薮 2011/7/2  ※終始濡れた激薮に耐え、何とか無事安房峠まで下山
21 焼岳南峰 2011/7/3  ※岳登5度目、僕自身9度目にして初めて南峰の頂に立つ
22 遥かなる木曽駒 2011/7/9  ※再三のリベンジに挑むも稜線で負傷、無念の緊急下山
23 荒川三山(1) 2011/7/16  ※快晴の縦走初日、心地良い稜線を歩き高山裏を目指す
24 荒川三山(2) 2011/7/17  ※高山裏から荒川三山と千枚を往復、広がる絶景が見事
25 荒川三山(3) 2011/7/18  ※縦走最終日、何とか台風より先に鳥倉まで戻って来た
26 白峰から仙塩尾根へ(1) 2011/7/23  ※バスを乗り継ぎ広河原へ、大樺沢沿いを辿る
27 白峰から仙塩尾根へ(2) 2011/7/24  ※間ノ岳を越え仙塩尾根を北荒川岳まで縦走
28 白峰から仙塩尾根へ(3) 2011/7/25 ※北岳に小太郎、初めてのブロッケンに大感激
29 濁河山 2011/8/6  ※中電の鉄塔巡視路を辿り、濡れた笹薮を漕ぎ魅惑の山頂に立つ
30 赤石山脈を歩け(1) 2011/8/12 ※便ヶ島から聖岳への辛い登りに耐え、兎岳にて幕営
31 赤石山脈を歩け(2) 2011/8/13  ※兎岳から中盛丸山、大沢岳を経て赤石岳を往復
32 赤石山脈を歩け(3) 2011/8/14 ※トレラン相手に調子乗り負傷、地獄の下山に大苦戦
33 六谷山 2011/8/21  ※茂住峠への林道はかなりの悪路、已む無く林道から歩き出す
34 菰野富士 2011/8/27  ※妻の故郷の富士山がナナの記念すべき初登山、ヒルも初
35 水晶山 2011/8/28  ※山頂はアンテナ群に支配され、二等三角点の存在は薄い
36 凄まじき上朝川原線林道(1) 2011/9/3 ※これでも本当に林道か、深い藪漕ぎに苦戦
37 凄まじき上朝川原線林道(2) 2011/9/3 ※林道終点から高登山を目指すが藪に撤退
38 ついに木曽駒、そして三ノ沢~前編 2011/9/11 ※桂小場から三ノ沢まで16時間日帰
39 ついに木曽駒、そして三ノ沢~後編 2011/9/11 ※念願の木曽駒のリべンジを果たす
40 飛騨に残された最後の秘境~ニコイ 2011/9/18  ※廃橋、幻の大滝、廃坑、鍾乳洞・・
41 穂乃花の山(1) 2011/9/23  ※新穂高から穂高の稜線まで重荷を担いで登り切った
42 ジャンダルム 2011/9/24  ※奥穂からジャン往復、ロバの耳で滑落事故発生
43 穂乃花の山(2) 2011/9/24  ※穂乃花ついに奥穂の山頂に立つ、穂高の花は既に無
44 中崎山 2011/10/2  ※新穂高から周回、100台以上駐車があるのに登山者はゼロ
45 静かなる南嶺(1) 2011/10/9  ※奈良田からダイレクト尾根を詰め笹山南峰へ
46 静かなる南嶺(2) 2011/10/9  ※いよいよ魅惑の白峰南嶺縦走、大籠直下にて幕営 
47 静かなる南嶺(3) 2011/10/10  ※富士山を望む最高の稜線と別れ、大門沢を下降
48 大雨見山 2011/10/16  ※飛騨天文台を抱える一等三角点の藪山、見事リベンジ成功 
49 日ノ観ヶ岳と阿弥陀堂 2011/10/23  ※朝日町の小谷林道から阿弥陀堂祀る山頂へ  
50 シゲ島山 2011/10/23  ※地形図で気になった三角点の山、ナナ初めての藪漕ぎ
51 塩見を経て蝙蝠へ~前編 2011/10/29  ※鳥倉から三伏峠、塩見を経て蝙蝠に到着
52 塩見を経て蝙蝠へ~後編 2011/10/29  ※塩見、蝙蝠の17時間日帰りに大満足
53 濃霧に包まれた表銀座:前編 2011/11/3 ※百高山達成なるか、残り2山に運命を託す
54 濃霧に包まれた表銀座:後編 2011/11/3  ※予想外の表銀座、百高山の行方は
55 冬を待つ穂高~前編 2011/11/12 ※新穂高から初冬の奥穂へ、行けたらジャンまで 
56 冬を待つ穂高~後編 2011/11/12 ※穂高の稜線は貸切、岳登これが小学校最後かな



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| '11山行記録 | 23:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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冬を待つ穂高~後編

【山域】奥穂高岳(3190m)、涸沢岳(3110m)
【日時】平成23年11月12日
【天候】晴れ
【岳人】岳登(小6)、僕


・・前回の続き

奥穂高岳(9:49、10:40)  最高の景色だが、何せ寒い。ケルンを風除けに、ポテトチップスのロング缶で登頂を祝う。稜線が凍り付くようなこのコンディションでは、ジャンダルムまで行くのは無理だ。ここまで来るだけでも、結構びびった。360度広がる大パノラマにしばし言葉を失う。飛騨山脈(北ア)の名峰は大概見え、遥か彼方の富士山まで遠方に望めた。しかし心のどこかで山頂直下の難所が頭をよぎり、心の底から感慨に浸る事は出来ない。何とか無事、生きて山荘まで下らなければならない。
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槍ヶ岳へと連なる境界尾根
区域界
境界尾根  ※画像クリックで拡大
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燕、大天井、常念岳・・
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黒部五郎、薬師、鷲羽、水晶、赤牛岳・・
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前穂高の後方に富士山
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上高地梓川と霞沢、焼岳
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ジャンダルム
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広々とした奥穂山頂部

意を決して下山にかかる。山頂神社の祠に手を合わせ、運命を山ノ神に託す。直ぐに現れたな、問題の難所。まず僕が危なげなく慎重にクリア。下から岳登の補助に回り、二人共何とか最大の難所を通過。ヤレヤレ、これで生きて帰れそうだ。しかし、その後も油断ならない。凍り付いた岩稜の下り、鎖場、梯子を順に交わし、無事穂高岳山荘まで下りて来た。
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来年こそ、新穂高から奥穂西穂を日帰りしような
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今回の核心部
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左に笠を従え
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正面には槍

穂高岳山荘(11:19)  ここまで来れば安心だ。引き続き、向かいに聳える涸沢岳へと登りにかかる。こちらは雪もない安全な登山道、少し心が和む。
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雪下ろし不要  ※雪の間から見えるのが涸沢岳、右の建物は冬期避難小屋
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前穂を背に
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振り返れば奥穂

涸沢岳(11:38、11:43)  山頂では2ヶ月前には見る事の出来なかった素晴らしい眺望が、僕等を易しく迎え入れてくれた。薄い粉雪をまとった前穂高岳の眺め、特に深く心に残った。
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涸沢岳
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笠ヶ岳を包む流れ雲
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前穂高岳と涸沢カ-ル

穂高岳山荘(11:57、12:20)  穂高岳山荘まで下り、ヘリポ-トに腰を下ろし昼食タイム。山荘も閉まっていれば、テント場にも稜線にも僕等以外誰もいない。静まり返る11月の稜線を二人占め、贅沢な時間が過ぎていく。そしていよいよ下山。吸い込まれそうな岩場地帯を軽快に下って行く。ここで本日初めての登山者と擦れ違う。軽装の格好からして日帰りだろうか、下山は遅くなりそうだな・・。更に単独行、上で泊まると言う。結局本日出会ったのは、この下りで見かけた二人だけだった。
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ヘリポ-トは絶好の展望台
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下山開始

荷継沢(13:29、13:35)  水の無い荷継沢で一休み。視界がない際、ここを誤って下ってはならない。沢を渡り、対岸の登山道に取り付く。次の沢は水量が豊富。この先白出岩切道の難所を迎えるが、やはり下りの方が断然怖い。往路の上りには感じなかった恐怖心も、復路の下りにはかなりある。岩や木の根はよく滑り、気を抜けば転倒して崖から落っこちてしまう。油断禁物、全神経を集中して通過。そして、ようやく沢へ下りる最後の梯子が見えてきた。だが梯子に足の踏み場はなく、最後の最後まで気が抜けなかった。  
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水量豊富
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白出岩切道の下り、岩や鎖が滑りかなり緊張
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重太郎橋に足場を占領され苦戦

重太郎橋跡(14:19、14:33)  岩に腰掛け、ようやく稜線の余韻が訪れてくる。後は林道までの森歩き。相変わらず岩や木の根は滑り油断ならなかったが、林道まではそれ程遠くは感じなかった。
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プレ-ト

白出分岐(15:10)  珍しく今日は調子がいい。白出分岐、穂高平と快調に通り越し、明るい時間帯にゴ-ルを迎える事が出来た。
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右俣林道

新穂高登山者駐車場(16:31)  程よく疲労感が残り、充実感も満ち溢れている。先週の無念を、少しは晴らせただろう。来週も天候が良ければ、笠ヶ岳、緑ノ笠と地元の稜線を歩いてきたい。
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新穂高登山者駐車場

帰宅後、実家で手作りのカレ-とチャパティを食べた。手で食べると、やはり断然美味い。口と手の両方の触感で味わっているからだろう。子供達はどうせ汚すのだから、最初から上半身は裸にさせた。真面目な穂乃花は親の言う事を律儀に守り、不浄の左手は最後まで後ろに回し、右手だけで楽しそうに食べていた。その姿がやけに初々しかったが、彼女にとっては半分泥遊びのような感覚なのかもしれない。
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右手を使いこなす穂乃花
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かぶりつく嶺花
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インドが懐かしいかい



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| '11山行記録 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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冬を待つ穂高~前編

【山域】奥穂高岳(3190m)、涸沢岳(3110m)
【日時】平成23年11月12日
【天候】晴れ
【岳人】岳登(小6)、僕


新穂高登山者駐車場(3:05)  今年は冬が遅くて大変有り難い。例年ならこの時期麓では一度ドカ雪が降り、飛騨山脈の高峰は既に冬山へと入っている。今日は快晴予報と言えど、稜線歩きが大半を占める赤沢山に向かう訳にはいかない。手軽な地元飛騨の主峰奥穂高岳、雪が無ければジャンダルムまで足を延ばすべく県界尾根を目指した。前夜栃尾入り、翌朝2時起床。荒神の湯の朝風呂で体を温め、新穂高の無料駐車場へ移動。さすが11月。まだ小屋が開いている燕山荘の中房とは違い、こちらは駐車が2台のみ。シ-ズン中は常に100台は下らない広い駐車場が、寂しいくらいガラガラ。念の為登山届を提出、暗闇の右俣林道へと足を踏み入れる。
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新穂高登山指導センタ-

穂高平(3:58、4:08)  単調な林道歩き、山道をカットする近道を経て穂高平着。有人の穂高平小屋は、冬期に入り無人避難小屋として開放されていた。玄関でしばし休憩、ミカンが美味い。この先もう一区間、林道歩きが続く。月には笠がかかっており星はない、少し心配だ。
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穂高平の岳とガク

白出分岐(4:48、4:55)  前日の雨で地面は濡れている。仕方なしに白出の便所小屋通路に荷を下ろし、一息つく。ここからが本格的な登山道、9月に穂乃花と歩いているだけに随所の記憶が残っている。笠見台を右に折れ、涸れた沢を横断。月はいつしか笠を追い払い、星も輝きを取り戻してくれた。
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暗闇

重太郎橋跡(5:47、6:03)  沢の水量は豊富。今日は水3.5ℓを担いでいるが、ここまでタンクが空でもよかったようだ。切道の梯子は見えるが、重太郎橋の姿がない。きっと冬に備え取り外されたのだろう。ここで朝食を取り、ヘッドライト撤収。まずまず予定通りだ。岳登にヘルメットを被らせ、白出岩切道へと梯子を上る。梯子の踏み場は材木で塞がれ、登るのはかなり困難だった。濡れた狭い崖道を慎重に通過。2つ目の沢、水のない荷継沢を横断。草付きを回り込み、最後の長い登りを迎える。それにしても岩は濡れて凍り、非常に歩き難い。重荷の穂乃花と来た時は自ずとペ-スも落ちていたが、今日は軽身の日帰りスタイル。一気に稜線まで駆け上がりたいところだ。
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重太郎橋はないが、飛び石で充分
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白出岩切道へ上がる梯子  ※重太郎橋はこんな所に避難していた
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荷継沢の標柱も冬に備え、安全な場所に避難
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雲流れ、笠現る
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長く辛い登り

万年雪(7:27、7:37)  万年雪の残雪脇で休憩。対面の笠ヶ岳は雲から姿を現し、眩しく光輝いている。この残雪上部でも水は出ていたが、付近の岩場はガチガチに凍り付き近寄るのも一苦労。この先残雪上部の砂地の踏み跡を辿ったが、先行する岳登が行き詰まる。随分時間をかけ戻って来た岳登曰く、かなりやばかった・・。ル-トを取り戻し、延々と続く岩場を這うように登って行く。ここまで来ると稜線は視界に入り、山荘の石積も明確に見えている。頑張れ岳登!登りの遅い岳登がみるみる小さくなっていく。先行する僕との距離は、次第に離れる一方だ。  
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万年雪  ※穂高岳山荘の稜線が見えている
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笠ヶ岳
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残雪上の誤ル-ト、万事休す
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一気に駆け上がれ

穂高岳山荘(8:46、9:00)  今日は誰もいない。穂高は僕等の貸切のようだ。山荘まで標高を上げ、初めて雪景色となる。雪はガチガチに凍り付き、山荘前の広場はスケ-ト場のようになっていた。山荘から望む素晴らしい景色に思わず息を呑む。さすが3000mの稜線は寒い。ザックからダウンを取り出し、今尚奮闘中の岳登を待つ。先に山荘まで登り切っていた僕より15分遅れ、ようやく岳登も到着。休憩時間はもう終わったぞ、悪いがこのまま歩いてくれ!
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冬を待つ穂高岳山荘

2ヶ月前に来た時、奥穂山頂への登り口の大渋滞にかなり驚いた。故に起きた落石、滑落事故も一部始終を目の当たりにした。しかし今日は誰もいない。藪漕ぎ混じりの飛騨の低山ならまだ分かるが、ここは人気の穂高である。凍った雪や岩に注意を払い、梯子や鎖場を慎重に通過。眺望最高、気分上々。無事鎖場を抜け、後は山頂まで単調な岩稜歩き。しかしここに最後の難関が待っていた。山頂目前、ガチガチに凍り付いた僅か10m足らずの雪面が越えられない。一旦安全地帯まで引き返し、堪らず軽アイゼン装着。先週無用の長物に終わっていただけに、今回は1組だけ持参した。岳登と片足づつ靴底に付け、何とか無事雪面を乗り越える。あ~、恐ろしや。一瞬でも滑ったら、滑落、重大事故と負の連鎖は免れない。かなり際どい場面だった。軽アイゼンを1組置いてきた事に悔いが残るが、もし1組ですらなかったら山頂は諦めていただろう。
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雪や岩が凍り付き、終始気が抜けない
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笠ヶ岳、黒部五郎、薬師岳へと広がる大パノラマ
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涸沢、北穂高、槍ヶ岳へと険しい稜線が続く
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奥穂山頂へ  ※稜線右は岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂
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氷柱
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先週折り返した大天井岳、断念した赤沢山(雲の左)
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束の間の息抜き
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最大の難所は山頂直下  ※雪は凍り付き、足を滑らせたら最後

奥穂高岳(9:49)  11月の穂高は、やはり僕等の力量を超えていた。しかし山頂から眺める360度の絶景は、何ものにも変えられないものだった。稜線の先に連なる奥穂高の前衛ジャンダルム。脇役にしておくのはあまりに勿体ない程、ズバ抜けた存在感を放し、王様穂高を見守っていた。ジャンダルムは文句なしに日本一かっこいい。ここから眺めるジャンの風貌は、我が国一の絶景である事は間違いない。
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奥穂高岳
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偉大なる前衛


つづく・・



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濃霧に包まれた表銀座:後編~百高山達成なるか・・

  

・・前回の続き


大天井岳分岐(7:20、7:31)  ここまでのペ-スだと、下山は夜の8時近くになってしまう。逃げ場のないこの寒い稜線上、目的の2山を登って再びここに戻って来るのが8時間後。それに燕山荘までの2時間を加え、計10時間もこの稜線を歩かなければならないのか。それは余りにも無謀だ。何よりもそれを成し遂げる自信がない。気力は既に失っている。岳登には悪いが、これ以上先に進むのは無理だ。今日の稜線は長居は禁物。折角ここまで来たんだからと、目の前に聳える大天井岳へと狙いを定める。しかし大天井岳に目標を変えたはいいが、容赦なく吹き付ける冬の悪魔が僕等親子に襲い掛かってくる。大天井も止めとけば良かったのか。
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大天井岳分岐

大天井岳(8:03、8:27)  何とか大天井岳到着。歯を食い縛り記念撮影。目的地は変わったが、一応達成感はある。何より、小学生の岳登と登る最後の山となるかもしれない。雪は、大天井の山頂まで来て僅かに残る程度だった。朝食のおにぎりを食べ直し、帰路に発つ。こんな状況下にも係らず山頂からの下山時、2組の登山者と擦れ違う。皆、山が好きなんだな。
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大天井岳  ※岳登3回目の登頂

悔いの残る結末となった。岳登は毛糸手袋からスキ-手袋に変えても”寒い寒い”と言葉を吐き、明らかに元気がない。天候は回復する気配もなく、深い濃霧がやる気さえも包み込んでいる。僕の選択は正しかったようだ。こんな状況下でも喜んでいるものもいる。朝方暗闇で見かけた白い羽根の雷鳥もそうだが、岩茸が実にいきいきと生茂っていた。先日の塩見、蝙蝠で多く見かけた岩茸はバリバリに干され、採るに採れなかった。しかし今日は程よく水を含み、しんなり蘇り反り返っている。寒さに震える凍えそうな手で、よせばいいのに貪欲な僕は一人採取に励んだ。
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霞む奇石群
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今日は残念だ
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蛙岩

燕山荘(11:04、11:20)  ようやく燕山荘まで戻って来た。ここまで来れば安心、何とか生きて帰れそうだ。山荘の軒先にザックを預け、燕岳を往復。独特の雄姿は深い霧に覆われ、代名詞のコマクサがある筈もない。
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燕山荘到着
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燕岳へ

燕岳(11:39)  この山は誰もが好きなように、僕も大好きだ。我が家の子供の初登山では、大抵ここか焼岳に連れて行っている。比較的簡単、尚且つ安全に登れる上、山容、眺望が大変素晴らしい。
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燕岳  ※岳登3回目の登頂
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5年前の燕岳山頂(当時岳登小1)
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燕の槍

燕山荘(11:58、12:15)  わずか数日前の塩見、蝙蝠の稜線歩きが実に素晴らしかっただけに、何とも寂しい表銀座の稜線歩きとなった。近いんだから何度でもやって来なさい・・、きっと山ノ神のお告げなのだろう。担いできた大量の水も、ほとんど手を付けず持ち帰る事になる。山荘前のテ-ブルでお菓子を食べ休憩していると、突如歓声が沸き起こった。ざわめきの方向に視線を移すと、ほんの一瞬雲が流れ燕岳が姿を現してくれた。1枚写真を撮り終えると、直ぐに雲隠れ。多くの登山者で賑わう燕山荘を後に、無念の下山にかかる。朝方凍っていた砂地が溶けたのか、地面はドロドロと化し実に歩き難い。
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燕山荘
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姿を見せた燕岳  ※今日の眺望はこの一瞬だけ
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下山開始
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有明山
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大仏の足

第三ベンチ(13:15、13:25)  山荘での賑わいにも驚いたが、登って来る登山者も実に多い。大きなザックを担いだ若い単独行は、槍方面にでも縦走するのだろうか。随所に設けられたベンチを一つ一つ越え、中房温泉へと下り着いた。  
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第三ベンチ

中房登山口第一駐車場(14:25)  不完全燃焼で少し煮え切らないが、山行を無事終えたのだからヨシとしよう。これに勝る結末はない。
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中房登山口第一駐車場


・・下山から数時間経過

僕等はとうの前に山行を終え、梓川のガストで遅い昼食を取り、奥飛騨温泉郷へと移動。そして今、夜空を見上げひらゆの森の露天風呂に浸かっている。もしあの時、違う選択をしていたらどうだろう。無事百高山を達成し、丁度今頃下山を終える頃だろうか。それは想像を絶する、かなり厳しい山行だったに違いない。しかし、都合のいいハッピ-エンドな結末ばかりとも言い切れない。寒い稜線上で身動きが取れなくなり、どこかで凍死寸前に陥っているかもしれない。あるいは赤沢山の急降下、冷え切った手先に力が入らず、急斜面を滑落して重大事故を起こしているかもしれない。山は怖い。僕は生死を分けるような体験はないが、容易に想像は付く。出来ればそんな体験など、一生したくない。小学生の岳登と百高山を歩く・・、こんな儚い夢はおそらく叶わぬ結果となるだろう。しかし山で事故は絶対に起こしてはいけない。子供を引き連れた親としては、それは何事にも優先すべき絶対条件となる。
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収穫した岩茸

岩茸の絶品料理


【山域】大天井岳(2922m)、燕岳(2763m)
【日時】平成23年11月3日
【天候】濃霧
【岳人】岳登(小6)、僕



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塩見を経て蝙蝠へ~後編

【山域】三伏山(2615m)、本谷山(2658m)、塩見岳(3052m)、北俣岳(2920m)、蝙蝠岳(2865m)
【日時】平成23年10月29日
【天候】晴れ
【岳人】岳登(小6)、僕


・・前回の続き

蝙蝠岳(10:10、10:38)  広々とした蝙蝠の山頂に立つ。眺望が良い事は今更言うまでもない。標柱から少し離れて三角点がひっそりと鎮座、直ぐ裏に富士山も見える。山頂直下にはテント跡が見え、真っ先に飛騨山脈赤牛岳を思い出した。そう言えば、あの山も山頂直下にテント跡があった。小屋や付随したテント場のない奥深い長大尾根の場合、幕を張る場所に少なからず悩むところだ。充分山頂を満喫、長居も出来ないので帰路に向け発つとする。ハイマツを潜り、樹林帯を抜ける。振り返ると蝙蝠が徐々に遠ざかっていく。今日は朝から栗を食べながら歩いている。先日岳登と栗拾いしたものを、茹でて持込んでいるのだ。山栗は小粒だが甘く、退屈な林道歩きや辛い登りの気も紛れ、何かと都合が良い。
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蝙蝠岳  ※後方は荒川、赤石岳方面
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蝙蝠三角点
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白峰南嶺
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白峰三山  ※写真左下には蝙蝠山頂直下のテント跡
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荒川三山
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蝙蝠を背に
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富士山に励まされ
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北俣岳(右)、岩峰(中)、塩見岳(左)と順に目指す
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大展望  ※仙丈、甲斐駒、間ノ、仙塩尾根の各ピ-ク
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急峻な岩場  ※北俣岳~岩峰間

岩峰(12:15、12:30)  この蝙蝠尾根を直進して、登り詰めた先が尾根の終点北俣岳。西に聳える塩見岳へは、左へ回り込む形となる。北俣岳からの眺望は特にいい。この先、急峻な岩場を越え、無名の岩峰へと立つ。休まず一気に塩見岳まで進んでおきたかったが、堪らずここで休憩。休憩後重い腰を上げ、何とか塩見東峰まで登り切る。そして西峰からの岩場を慎重に下り、塩見小屋へと到着した。  
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岩峰から蝙蝠岳への稜線
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木曽山脈  ※左中央のピ-クに塩見小屋

塩見小屋(13:49、13:57)  小屋前の広場では敷物が干され、FMラジオの下、小屋番の女性が小屋の後片付けをしていた。休憩も程々に樹林帯へと下る。通常復路は下りで楽なものだが、考えが甘かった。お陰で蝙蝠山頂で見積もった下山スケジュ-ルも大幅に遅れている。行きに印象すら残らなかった本谷山までのこの区間、やけに長く感じ、ラジオから流れる笑い話にも心から笑えない。『次の川柳です。”苦労して育てた息子が、ニュ-ハ-フ。”』 一瞬頬の線が緩んだが、辛い現実は変わらない。前に進むしかないのだ。一旦コルまで下り、最後の長い登りには本当に参った。
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樹林帯が長い
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塩見岳を見上げる

本谷山(15:15、15:25)  ようやく本谷山。今日の行程で一番辛かった。岳登との立場は既に逆転している。朝は暗くて見えなかったが、ここからも塩見岳を遠方に望む事が出来た。再び下り、そして登る。この無駄な登り返しが非常に辛い。折角苦労して下ったのに、又登らなければならない。何という苦行だ。
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本谷山標柱

三伏山(16:09、16:24)  そして三伏山。西の空は次第に夕暮れ色に染まってきた。日没前に林道まで下り切るという目標は既に絶望的。しかしここまで来れば、もう一切登りはない。後は下り一辺倒なのだ。休憩後、長らく楽しませてもらった稜線との悲しき別れ。赤石山脈(南ア)の山々をこんな具合に望むのも、今回でもう最後かもしれない。何だか名残惜しい。三伏峠の冬期小屋に立ち寄り、偵察がてら覗き見。大所帯のパ-ティ-が輪を囲み、楽しそうに食事を取っていた。僅かに残っている力を振り絞り、最後の下りに入る。眩しいまでの夕焼けは森を大きく包み込み、その中にいる僕は不思議な気分になってきた。何という美しい光景だ。何度も山を訪れている筈なのに、初めて見る光景だった。僕は思わず言葉を失い、夢中でシャッタ-を切った。森の中は直ぐに暗くなるだろう・・。その想いとは裏腹に、自然の明かりは遅くまで道を照らし僕等を後押ししてくれた。
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夕日に染まる三伏山  ※塩見岳は既に遥か彼方
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三伏峠冬期小屋
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茜色

豊口山間のコル(17:26、17:33)  コルの直前まで何とかライトに頼らず歩行が出来た。神秘的な夕焼けに高揚し僕の体力も既に回復、駆け下りるように一気にここまで下ってきた。ここからが用心だ。この鳥倉ル-トのコルよりも下部、裾野が広く、視界がないと誤って別方向に下っていきそうである。足場が悪いと思ったら念入りに足元を確かめ、慎重にル-トを取る。そして林道の看板が目に入った時には、思わずガッツポ-ズが出た。
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豊口山間のコル

鳥倉登山口(18:03、18:08)  ザックから残りの栗を全て取り出し、岳登が剥いてくれた甘い実を味わいながら林道を歩く。空には満天の星、スタ-ト時に見上げていたものと同じ星空だ。
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鳥倉登山口

鳥倉林道ゲ-ト(18:43)  早ければ17時、遅くても20時とゴ-ル時刻を予想していただけに、まずまずの到着時刻だろう。二人共、余力は弱冠残っている。明日は朝から柔道の大会だ。小1から習っている岳登の小学校生活最後の大会となる。僕が山ばかり連れ出している為練習は週一しか出られず、大事な大会前日には3時間睡眠で17時間も歩かされている。まぁ柔道は弱くたって、何事も続ける事が大切だ。子供の頃の僕だってたいして強くなかった。だけど柔道を続けた甲斐あって、大人になり窃盗逃亡犯(高山市)と強盗犯(ペナン)を投げ飛ばし捕まえる事が出来た。おいガク、明日は悔いを残さぬよう思う存分戦ってこい!
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鳥倉林道ゲ-ト駐車場



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