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岳登と歩いた日本百高山

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高解像度で表示  百高山リスト      


順 位  山名【標高m】山域 -登頂日(学年)  ※山行の概略      ※残り2座 

001位 富士山【3776】富士-2010.9.4(小5) ※北口本宮浅間神社から17時間半日帰り 
002位 北岳【3192】南ア-2011.7.25(小6) ※白峰から仙塩尾根へ縦走
003位 奥穂高岳【3190】北ア-2011.11.12(小6) ※新穂高から初冬の奥穂、涸沢日帰り
004位 間ノ岳【3189】南ア-2011.7.24(小6) ※白峰から仙塩尾根へ縦走 
005位 槍ヶ岳【3180】北ア-2010.8.21(小5)※新穂高から槍・南の稜線を15時間半日帰り
006位 悪沢岳【3141】南ア-2011.7.17(小6) ※高山裏を拠点に荒川三山、千枚岳を往復
007位 赤石岳【3120】南ア-2011.8.13(小6) ※兎テン場を拠点に赤石岳まで往復
008位 涸沢岳【3110】北ア-2008.10.12(小3) ※上高地から穂高連峰縦走
009位 北穂高岳【3106】北ア-2008.10.12(小3) ※上高地から穂高連峰縦走
010位 大喰岳【3101】北ア-2009.9.21(小4) ※新穂高から飛騨山脈をぐるり周回
011位 前穂高岳【3090】北ア-2008.10.13(小3) ※上高地から穂高連峰縦走
012位 中岳【3084】北ア-2009.9.21(小4) ※新穂高から飛騨山脈をぐるり周回
013位 荒川中岳【3083】南ア-2011.7.17(小6)※高山裏を拠点に荒川三山、千枚岳往復
014位 御嶽山【3067】御嶽-2009.8.29(小4) ※濁河温泉から御嶽稜線を日帰り縦走
015位 西農鳥岳【3051】南ア-2011.10.10(小6) ※3つのピ-クを踏んだが山頂はどこだ
016位 塩見岳【3047】南ア-2011.10.29(小6) ※鳥倉から塩見、蝙蝠を17時間日帰り
017位 仙丈ヶ岳【3033】南ア-2011.6.26(小6) ※北沢峠から往復
018位 南岳【3033】北ア-2010.8.21(小5) ※新穂高から槍・南の稜線を15時間半日帰り
019位 乗鞍岳【3026】北ア-2009.7.5(小4) ※阿多野郷から這い松に苦戦しつつも日帰り
020位 立山【3015】北ア-2007.9.23(小2) ※雷鳥平を拠点に立山三山縦走/(小5)
021位 聖岳【3013】南ア-2011.8.12(小6) ※便ヶ島から聖を経て兎岳避難小屋にて幕営
022位 剱岳【2998】北ア-2009.8.8(小4) ※馬場島から早月尾根を12時間半日帰り
023位 水晶岳【2986】北ア-2010.8.7(小5) ※三俣を拠点に赤牛岳まで往復
024位 甲斐駒ヶ岳【2967】南ア-2011.6.25(小6)※北沢峠から甲斐駒、アサヨ峰へと縦走
025位 木曽駒ヶ岳【2956】中央ア-2011.9.11(小6)※桂小場から3度目にして念願の登頂
026位 白馬岳【2932】北ア-2007.8.12(小2) ※初雪渓、猿倉から白馬三山縦走/(小5)
027位 薬師岳【2926】北ア-2009.6.20(小4) ※折立から北ノ俣含め15時間半日帰り
028位 野口五郎岳【2924】北ア-2010.7.18(小5) ※七倉基点に裏銀座、湯俣温泉周回
029位 鷲羽岳【2924】北ア-2010.8.7(小5) ※三俣拠点に赤牛まで往復
030位 大天井岳【2922】北ア-2008.8.15(小3) ※中房温泉から新穂高まで表銀座縦走
031位 西穂高岳【2909】北ア-2010.7.24(小5) ※中ノ湯から焼岳を経て15時間半日帰り
032位 白馬鑓ヶ岳【2903】北ア-2007.8.12(小2) ※猿倉から白馬三山縦走
033位 赤岳【2899】八ヶ岳-2009.8.22(小4) ※八ヶ岳縦走、キレット小屋にて幕営
034位 笠ヶ岳【2897】北ア-2008.9.6(小3) ※笠新道の急登に思わず泣きっ面
035位 広河内岳【2895】南ア-2011.10.10(小6) ※富士山を従えた大満足の南嶺縦走
036位 鹿島槍ヶ岳【2899】北ア-2008.9.21(小3) ※扇沢から13時間近くかけて日帰り
037位 別山【2880】北ア-2007.9.23(小2) ※立山三山縦走/(小5)
038位 龍王岳【2872】北ア-2010.7.11(小5) ※前日のリベンジに龍と鬼の退治を果たす
039位 旭岳【2867】北ア-2010.7.3(小5) ※猿倉から旭、白馬を10時間半日帰り
040位 蝙蝠岳【2865】南ア-2011.10.29(小6) ※鳥倉から塩見、蝙蝠を17時間日帰り
041位 空木岳【2864】中央ア-2009.10.11(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
042位 赤牛岳【2864】北ア-2010.8.7(小5) ※三俣を拠点に赤牛岳まで往復
043位 真砂岳【2861】北ア-2007.9.23(小2) ※立山三山縦走/(小5)
044位 双六岳【2860】北ア-2009.9.21(小4) ※新穂高から飛騨山脈をぐるり周回
045位 常念岳【2857】北ア-2008.7.20(小3) ※三股から蝶・常念を縦走
046位 三ノ沢岳【2846】中央ア-2011.9.11(小6) ※桂小場から木曽駒経て16時間日帰り
047位 三ツ岳【2845】北ア-2010.7.18(小5) ※七倉を拠点に裏銀座周回
048位 三俣蓮華岳【2841】北ア-2010.8.6(小5) ※3県境の山頂には3つの石標が
049位 南駒ヶ岳【2841】中央ア-2009.10.10(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
050位 観音岳【2840】南ア-2009.9.27(小4) ※青木鉱泉から鳳凰三山と高嶺日帰り
051位 黒部五郎岳【2840】北ア-2010.8.28(小5) ※飛越トンネルから14時間日帰り
052位 横岳【2829】八ヶ岳-2009.8.22(小4) ※強風と濃霧に耐え八ヶ岳縦走
053位 祖父岳【2825】北ア-2010.8.7(小5) ※雲ノ平のピークの後は黒部源流まで下降
054位 針ノ木岳【2821】北ア-2009.7.11(小4) ※扇沢から14時間かけ稜線を日帰り周回
055位 大沢岳【2819】南ア-2011.8.13(小6) ※兎から中盛丸山、大沢岳を経て赤石まで
056位 兎岳【2818】南ア-2011.8.12(小6) ※便ヶ島から聖を経て兎岳避難小屋にて幕営
057位 五竜岳【2814】北ア-2009.8.15(小4) ※黒菱平から唐松・五竜を12時間日帰り
058位 東天井岳【2814】北ア-2009.8.2(小4) ※ヒエ平から横通・東天井・大天井を日帰り
059位 抜戸岳【2813】北ア-2009.9.22(小4) ※新穂高から飛騨山脈をぐるり周回
060位 杓子岳【2812】北ア-2007.8.12(小2) ※白馬三山縦走
061位 中盛丸山【2807】南ア-2011.8.13(小6)※兎から中盛丸山、大沢岳を経て赤石まで
062位 阿弥陀岳【2805】八ヶ岳-2009.8.23(小4) ※八ヶ岳縦走
063位 上河内岳【2803】南ア-2010.7.31(小5) ※易老渡から南部各峰を13時間半周回
064位 小河内岳【2802】南ア-2011.7.16(小6) ※鳥倉から三伏峠を経て高山裏を目指す
065位 アサヨ峰【2799】南ア-2011.6.25(小6) ※北沢峠から甲斐駒、アサヨ峰へと縦走
066位 蓮華岳【2799】北ア-2008.7.6(小3) ※針ノ木雪渓に苦戦、針ノ木岳は断念
067位 鳳凰薬師岳【2780】南ア-2009.9.27(小4) ※青木鉱泉から鳳凰三山と高嶺日帰り
068位 高嶺【2779】南ア-2009.9.27(小4) ※青木鉱泉から鳳凰三山と高嶺日帰り
069位 熊沢岳【2778】中央ア-2009.10.11(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
070位 剱御前【2777】北ア-2010.7.10(小5) ※雷鳥平基点に剱御前、立山三山縦走
071位 小蓮華山【2769】北ア-2009.8.16(小4)※蓮華温泉から日帰り、下山後日本海
072位 赤岩山【2769】北ア
073位 横通岳【2767】北ア-2009.8.2(小4) ※ヒエ平から横通・東天井・大天井日帰り
074位 大籠岳【2767】南ア-2011.10.9(小6) ※白峰南嶺縦走、大籠直下に幕営
075位 地蔵ヶ岳【2764】南ア-2009.9.27(小4) ※青木鉱泉から鳳凰三山と高嶺日帰り
076位 燕岳【2763】北ア-2006.9.23(小1) ※岳登初めてのテント泊/(小3)
077位 硫黄岳【2760】八ヶ岳-2009.8.22(小4) ※強風と濃霧に耐え八ヶ岳縦走
078位 西岳【2458】北ア-2008.8.15(小3) ※中房温泉から新穂高まで夢の表銀座縦走
079位 樅沢岳【2755】北ア-2009.9.21(小4) ※新穂高から飛騨山脈をぐるり周回
080位 スバリ岳【2752】北ア-2009.7.11(小4) ※扇沢から5山縦走、14時間日帰り
081位 駒津峰【2752】南ア-2011.6.25(小6) ※北沢峠から甲斐駒、アサヨ峰へと縦走
082位 仙涯嶺【2734】中央ア-2009.10.10(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
083位 笹山【2733】南ア-2011.10.9(小6) ※奈良田からダイレクト尾根を詰め南嶺へ
084位 将棊頭山【2730】中央ア-2011.7.9(小6) ※再々度木曽駒へ挑むも無念の撤退
085位 檜尾岳【2728】中央ア-2009.10.11(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
086位 烏帽子岳【2726】南ア-2011.7.16(小6) ※鳥倉から三伏峠を経て高山裏を目指す
087位 小太郎山【2725】南ア-2011.7.25(小6) ※初めて見るブロッケン現象
088位 権現岳【2715】八ヶ岳-2009.8.23(小4) ※八ヶ岳縦走
089位 南真砂岳【2713】北ア-2010.7.18(小5) ※真砂からの下りにガレ場に迷い込む
090位 白山【2702】白山-2009.7.25(小4) ※大白川温泉から雨の日帰り、百高山を決意
091位 北荒川岳【2698】南ア-2011.7.24 ※白峰から仙塩尾根へ縦走
092位 唐松岳【2696】北ア-2009.8.15(小4) ※黒菱平から唐松・五竜を12時間日帰り
093位 安倍荒倉岳【2693】南ア-2011.7.24 ※白峰から仙塩尾根へ縦走
094位 鋸岳【2685】南ア-2010.9.11(小5) ※戸谷から11時間半日帰り、ガレ沢は蟻地獄
095位 赤沢岳【2678】北ア-2009.7.11(小4) ※扇沢から5山縦走、14時間日帰り
096位 蝶ヶ岳【2677】北ア-2008.7.19(小3) ※三股から蝶・常念の縦走
097位 東川岳【2671】中央ア-2009.10.11(小4) ※伊奈川から木曽山脈南部周回
098位 赤沢山【2670】北ア
099位 爺ヶ岳【2670】北ア-2008.9.21(小3) ※扇沢から爺・鹿島槍を日帰り
100位 新蛇抜山【2667】南ア-2011.7.24 ※白峰から仙塩尾根へ縦走

 

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濃霧に包まれた表銀座:後編~百高山達成なるか・・

  

・・前回の続き


大天井岳分岐(7:20、7:31)  ここまでのペ-スだと、下山は夜の8時近くになってしまう。逃げ場のないこの寒い稜線上、目的の2山を登って再びここに戻って来るのが8時間後。それに燕山荘までの2時間を加え、計10時間もこの稜線を歩かなければならないのか。それは余りにも無謀だ。何よりもそれを成し遂げる自信がない。気力は既に失っている。岳登には悪いが、これ以上先に進むのは無理だ。今日の稜線は長居は禁物。折角ここまで来たんだからと、目の前に聳える大天井岳へと狙いを定める。しかし大天井岳に目標を変えたはいいが、容赦なく吹き付ける冬の悪魔が僕等親子に襲い掛かってくる。大天井も止めとけば良かったのか。
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大天井岳分岐

大天井岳(8:03、8:27)  何とか大天井岳到着。歯を食い縛り記念撮影。目的地は変わったが、一応達成感はある。何より、小学生の岳登と登る最後の山となるかもしれない。雪は、大天井の山頂まで来て僅かに残る程度だった。朝食のおにぎりを食べ直し、帰路に発つ。こんな状況下にも係らず山頂からの下山時、2組の登山者と擦れ違う。皆、山が好きなんだな。
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大天井岳  ※岳登3回目の登頂

悔いの残る結末となった。岳登は毛糸手袋からスキ-手袋に変えても”寒い寒い”と言葉を吐き、明らかに元気がない。天候は回復する気配もなく、深い濃霧がやる気さえも包み込んでいる。僕の選択は正しかったようだ。こんな状況下でも喜んでいるものもいる。朝方暗闇で見かけた白い羽根の雷鳥もそうだが、岩茸が実にいきいきと生茂っていた。先日の塩見、蝙蝠で多く見かけた岩茸はバリバリに干され、採るに採れなかった。しかし今日は程よく水を含み、しんなり蘇り反り返っている。寒さに震える凍えそうな手で、よせばいいのに貪欲な僕は一人採取に励んだ。
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霞む奇石群
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今日は残念だ
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蛙岩

燕山荘(11:04、11:20)  ようやく燕山荘まで戻って来た。ここまで来れば安心、何とか生きて帰れそうだ。山荘の軒先にザックを預け、燕岳を往復。独特の雄姿は深い霧に覆われ、代名詞のコマクサがある筈もない。
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燕山荘到着
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燕岳へ

燕岳(11:39)  この山は誰もが好きなように、僕も大好きだ。我が家の子供の初登山では、大抵ここか焼岳に連れて行っている。比較的簡単、尚且つ安全に登れる上、山容、眺望が大変素晴らしい。
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燕岳  ※岳登3回目の登頂
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5年前の燕岳山頂(当時岳登小1)
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燕の槍

燕山荘(11:58、12:15)  わずか数日前の塩見、蝙蝠の稜線歩きが実に素晴らしかっただけに、何とも寂しい表銀座の稜線歩きとなった。近いんだから何度でもやって来なさい・・、きっと山ノ神のお告げなのだろう。担いできた大量の水も、ほとんど手を付けず持ち帰る事になる。山荘前のテ-ブルでお菓子を食べ休憩していると、突如歓声が沸き起こった。ざわめきの方向に視線を移すと、ほんの一瞬雲が流れ燕岳が姿を現してくれた。1枚写真を撮り終えると、直ぐに雲隠れ。多くの登山者で賑わう燕山荘を後に、無念の下山にかかる。朝方凍っていた砂地が溶けたのか、地面はドロドロと化し実に歩き難い。
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燕山荘
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姿を見せた燕岳  ※今日の眺望はこの一瞬だけ
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下山開始
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有明山
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大仏の足

第三ベンチ(13:15、13:25)  山荘での賑わいにも驚いたが、登って来る登山者も実に多い。大きなザックを担いだ若い単独行は、槍方面にでも縦走するのだろうか。随所に設けられたベンチを一つ一つ越え、中房温泉へと下り着いた。  
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第三ベンチ

中房登山口第一駐車場(14:25)  不完全燃焼で少し煮え切らないが、山行を無事終えたのだからヨシとしよう。これに勝る結末はない。
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中房登山口第一駐車場


・・下山から数時間経過

僕等はとうの前に山行を終え、梓川のガストで遅い昼食を取り、奥飛騨温泉郷へと移動。そして今、夜空を見上げひらゆの森の露天風呂に浸かっている。もしあの時、違う選択をしていたらどうだろう。無事百高山を達成し、丁度今頃下山を終える頃だろうか。それは想像を絶する、かなり厳しい山行だったに違いない。しかし、都合のいいハッピ-エンドな結末ばかりとも言い切れない。寒い稜線上で身動きが取れなくなり、どこかで凍死寸前に陥っているかもしれない。あるいは赤沢山の急降下、冷え切った手先に力が入らず、急斜面を滑落して重大事故を起こしているかもしれない。山は怖い。僕は生死を分けるような体験はないが、容易に想像は付く。出来ればそんな体験など、一生したくない。小学生の岳登と百高山を歩く・・、こんな儚い夢はおそらく叶わぬ結果となるだろう。しかし山で事故は絶対に起こしてはいけない。子供を引き連れた親としては、それは何事にも優先すべき絶対条件となる。
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収穫した岩茸

岩茸の絶品料理


【山域】大天井岳(2922m)、燕岳(2763m)
【日時】平成23年11月3日
【天候】濃霧
【岳人】岳登(小6)、僕



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濃霧に包まれた表銀座:前編~百高山達成なるか・・

百高山達成なるか・・。ようやくここまでこぎ付けた。塩見、蝙蝠の17時間日帰り山行から中4日と疲れも抜け切らないが、冬遅がもたらしてくれた願ってもないチャンス。出来れば今日、悲願の完登を成し遂げたい。ラストの赤沢山で掲げる完登タオルもバックに忍ばせている。槍穂高では既に雪が積もっているようだが、果たして表銀座の稜線は大丈夫だろうか。今日も5日前のような長丁場となる。その上残る赤岩岳と赤沢山の2座は百高山でも最も困難とされ、完登を狙う過去の挑戦者をことごとく突き返している。どういう結末になるか分からないが、塩見からの流れはいい。このまま一気に百高山達成といこう。頑張るぞガク、気合入れて行けよ!



中房登山口第一駐車場(2:00)  前夜中房温泉の登山者駐車場に入る。11月だと言うのに既に凄い車だ。さすが北アでも1、2位を争う人気の山、燕岳。寝つけを良くする為ウィスキ-を勢い良く流し込み、早々と目をつむる。月には傘がかかっており、星もない。それだけが心配だ。翌朝1時半起床。外に出るが、星はない。今日は終日曇りとみているが、何とか一日持ってくれよ。中房温泉の建物脇を抜け、歩き慣れた合戦尾根を登って行く。北ア3大急登と言われるだけあり、登りはきつい。だが裏返して言えば、だらだら歩くより一気に高度が稼げて時間も短縮出来る。登るにつれ、中房の明かりが眼下遠くに見えてきた。
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中房登山口

第二ベンチ(2:52、3:05)  今日は水5.5ℓ、1合サイズの特大握り飯4つ、栗、ヘルメット等を持込んでいる。燕山荘へと合戦尾根を登り詰めるこのコ-ス、訪れる登山者が多いだけありよく整備され、真暗闇でも何ら不安はない。グイグイ、グイグイ上を目指す。今日は稜線まで登り切れば、後は楽しい稜線歩き。それも国内屈指の景観を誇る登山者憧れの縦走路、表銀座が待っている。そう思うと、自ずと期待も膨らんできた。  
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第二ベンチ

合戦小屋(4:11、4:25)  テ-ブルに腰を下ろし、朝食のおにぎりを頬張る。朝食休憩をここまで先延ばしにして、やはり正解だった。腹が減っていた方が食も進み、断然美味く食べられる。僕等が発つ間際、入れ替わり若い単独行がやって来た。これは驚いた。こんな時間に登って来る人がいるなんて、御来光目当ての登山者だろうか。稜線に至る最後の行程、小雨が一粒、二粒舞い落ちてきた。ザックの奥底から久々に雨具、ザックカバ-を取り出す。何とも、嫌な始まりだ。

燕山荘(5:08)  そして、稜線に出た。濃い霧が立ち込め、周囲は何も見えない。燕山荘はまだ眠っているようだ。ラジオのボリュ-ムを絞り、直ぐに表銀座縦走路へと入って行く。足下しか見えない薄暗い縦走路、不安以外僕の心にはなかった。気温の低い濃霧で植物は雫を帯び、僕等は堪らず雨具のズボンを穿く。
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燕山荘

蛙岩(5:53、5:59)  今日は中々厳しい一日になりそうだ。とても寒いし、視界もない。5時半を過ぎたのに、辺りは一向に明るくならない。『今日は午前中は雨の所もあるでしょう・・』、ラジオのアナウンサ-は先程から同じ事ばかり繰り返している。6時蛙岩、ようやくここでヘッドライトを撤収。今日は日没前に燕山荘まで戻って来ないと、大変な事になりそうだ。折角の表銀座、雪がない事は災いしたが、近づいてくる槍の穂先どころか何も見えない。ただ、辛いだけである。寄せどころのない不安に、僕のモチベ-ションはみるみる低下。そして大天井岳分岐に着いた。地図を広げ作戦会議。今日は燕岳、大天井岳はパス、赤岩岳と赤沢山しか僕等の視野にない。
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大下りの頭
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表銀座を行く


つづく・・



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どうなる・・百高山

緊急事態が発生した。
毎度の事で呆れるが、岳登がこんな大切な時期に大怪我をしてしまった。
運動会前日のお昼時、にわかに信じがたい連絡が僕の元に入った。
小学校生活最後の運動会は確かに大事だが、彼はもっと重要な目標を抱えていた。

日本百高山完登。
我が国にある標高1位(富士山)から100位(新蛇抜山)までの百山を全て登るという、
非常に分かり易い挑戦である。

認知度の高い日本百名山は、北海道から屋久島までかなり広範囲に分布しているが、
この百高山に至っては、日本アルプスと呼ばれる飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈に集まり、
この山域に暮らす僕等には何かと都合がいい。
だが多くの登山者が目指す百名山とは異なり、登山道や道標もない山も多く難易度は高い。
岳登小4の夏、寒くて辛いだけの雨の白山の下山時に、この目標を思いついた。

本来であれば、昨年のうちに完登しておきたかった。
しかし昨年の運動会前日、自宅前でロ-ラ-ブレ-ドをしていた時、誤って転倒。
翌日怪我を報告せず運動会に参加したが、担任の先生に見抜かれ途中で病院へと直行した。
どうせ、ロ-ラ-ブレ-ドで格好でもつけていたのだろう。
結果9月中旬、彼の運動会は終わり、百高山達成も翌年へと持ち越された。

そして、小学校生活最後の今年。
残念ながら選手リレ-は外れたが、得意のハンドスプリングを披露すると鼻息は相当荒い。
連日続く猛暑日、我が家の小学生組は毎日水筒に麦茶を詰め、運動会の練習に明け暮れた。
そして迎えた今年の運動会前日、またもや昨年に似た馬鹿な事をやらかしてしまった。

だが怪我の原因が実に岳登らしく、怒りや心配を通り越し、思わず顔が歪んできた。
休憩時間に外で友達と逆立ち走りの競争をしていて、勢い余り転倒、脚を負傷したという。
『つい調子に乗ってしまった・・』、反省の言葉も口を付いていたが、
『こんな勝負を出来るのは僕等二人しかいないんだ・・』、しきりに自慢し自分を慰めていた。

『おいガク、勿論その勝負には勝ったんだろ?』
念の為気になった質問を投げかけてみたが、明確な答えは返って来なかった。
きっと、負けたんだ・・。

百高山を小学生のうちに達成出来るかどうかは、かなり時期的にギリギリだった。
3000m級の高峰では10月中旬を過ぎると雪が舞い、かなり冷え込んでくる。
それなのにこの場に及んで全治3週間、脚のギブスが取れるのは10月連休の目前となった。

これからの長いギブス生活で筋力が弱ってくる事は必至だが、
何とかギブスが取れ次第、気合を入れて再度山に通うしかない。
いざとなれば平日学校を休ましてでも、絶対に成し遂げたいと思っている。

僕自身特に山の知識や技術がある訳でもなく、バックパッカ-あがりのただの素人ではあるが、
麓で暮らす飛騨山脈の住人として、毎日名の知れた高峰を拝み、
息子には勝手に”岳登(がくと)”と名付けてしまった。
小学生として百高山を完登すれば、僕の知る限りおそらく彼が最初となるだろう。
そして頑張って歩き通したその経験は、
彼の今後の長い人生で少なからず糧となっていく事を、僕は強く信じている。

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さっさと直せや!
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小学校最後の運動会  ※唯一の参加は昼一の応援合戦だけ(左端)



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| 日本百高山 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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