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TJAR2020応援(2)~非情な結末

現在開催中のTJAR2020。本日朝7時をもって、台風接近に伴い中止の判断がなされた。たったこの瞬間の為だけに多くの年月を費やしてきた選手の努力は想像を絶するものであり、その無念は計り知れない。中には命を懸けて挑んだ選手もいただろうし、決まりがあるとは言え、内心納得出来ない選手も少なからずはいるだろう。しかし大会であるが故、何より優先すべきは選手の命であることは当然と言える。そして誰よりも大会関係者が選手の気持ちを分かっているだろうし、苦渋の決断だったことは今更言うまでもない。台風が進路を変えて快晴に転ずれば、何故1日様子を見れなかったのかと非難され、予報通り大荒れの事態に陥れば、大会側の判断は正しかったと称賛される。タラレバの空想で語れないのが山の怖さ、恐ろしさであることは山に入る者なら誰だって分かる。またチャレンジすればいいさ・・。そう簡単に思い直せないのがこの大会の敷居の高さであり、だからこそ余計に酷に思えてならない。非常に残念な結末となってしまったが、そこに至るまでの過程にこそ本当の価値がある。全選手の皆さんに幸あれ。そして康介、お疲れやったな!

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康介、2位集団でレ-スを展開  ※やはり初日の黒部五郎は厳しかったか


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翌朝、単独2位に浮上  ※喜んだのも束の間、その後衝撃の事実を知る

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TJAR2020応援(1)~最後の夏

間もなく開催される、TJAR2020。この日本一過酷な山岳レ-スに、地元の友人・垣内康介が前回チャンピオンとして出場し連覇に挑む。彼の家は僕の家から1.5km程と近く、毎日のランニングの際、ほぼ大概彼の家の前を通る。最近何かと顔を合わせることも多いが、大会1週間前となる先週土曜、灼熱のランニングついでに今生の別れをしてきた。さすがに今回ばかりは優勝は無理だろうと正直に胸の内を告げると、当の本人は意外と自信に満ち溢れていた。僕はやりますよ!と腹をくくったようで、前回記録の更新どころか、意識しているのは過去の優勝者のことだけ。調子が良ければ4時に槍山荘着と言っていたが、そうなると僕は新穂高を深夜0時に発たなければならない。

先日僕は、世界最長の1ステ-ジレ-スとなる本州縦断フットレ-スに挑んだ。エントリ-した理由を敢えて言うとするなら、康介に先を越されたくない、彼をギャフンと言わせたいという強い思いがあったからだ。そして僕が先に本州縦断1550kmを走ることで、TJAR連覇に挑む康介を隅に追いやろうとする計算だった。しかし康介は僕の挑戦を自分の前座くらいにしか思っておらず、『せいぜい飛騨を盛り上げておいて下さい!』と他人事のように言い放す。前座にしては死ぬ程辛かったが、新聞に載せてもらったことでかなりの反響はあった。順位はどうでもいいが、とにかく最後まで諦めないでほしい。康介の思惑通り、命懸けで飛騨を盛り上げておいたぞ。次はお前の番だ!

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TJAR応援(4)~No.13垣内康介、ついにアルプスを制覇!


・・前回の続き


井川の最終関門を難なくクリアし、尚も康介の独走は続いている。走る康介を車で前後しているが、車での先導や追従、増してやランでの併走はル-ル違反となり当然行っていない。単純な100㌔程度のウルトラマラソンでもそうだが、わざわざ高いお金を払ってまでも苦しむというこの種の大会は、普通の人からは中々理解されず、大概変態扱いされる。しかしこうも感じるが、そうだからこそ参加者は誰しも自分自身への納得の為、これらモラル(ル-ル)には特にこだわっている。たとえ神様以外絶対に誰も見ていないとした場合、仮にそこに自転車があっても誰も乗らないだろう。そんな簡単に自分を裏切るような人間は、そもそも大会に出ようと思うはずがない。康介もそのへんには十分こだわり、特に併走は頑なに拒んでいた。僕は数㌔先で康介を待ち、康介がやってくると声援を送る。康介に付きっ切りではない為、一度彼を見失ってしまった。しかし井川ダムで無事康介を発見し、事なきを得る。ダムのトンネル手前で珍しく休む康介。僕は駐車場からその姿を見守っていたが、目立ちまくりの僕の車に気付き、井川CPにいた大会スタッフが僕の元にやって来た。どうやら康介のGPSが起動していないようで、康介の元へ寄り電池で充電していた。今日は裏方を含めた色々な光景が見れ、僕も結構楽しめている。
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康介には是非とも最後まで楽しんでほしかった
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井川ダム到着

これは本当に大会なのか・・。そう思える程、レ-スは孤独との闘いだった。僕も頻繁に現れないよう注意しているし、トップを独走する康介をビデオやカメラに納める撮影スタッフも、長いロ-ドの間、ほとんど現れなかった。最後の難所、富士見峠への長い上りに差し掛かると、即座に走りから歩きに切り替えた。しかしその歩くスピ-ドも中々速い。峠中間辺りの青少年キャンプセンタ-分岐で待っていると、康介の従兄弟が東京から駆けつけてきた。話をしながらしばらく待っていたが、この後大阪へ足を延ばし、甲子園で大阪桐蔭の試合を見てくるのだと言う。ちなみにプロ注目の二刀流・根尾君と僕の親内は遠い親戚のようだ(親の実家と根尾家は道向かい)。従兄弟さんのスマホを見せてもらい、後続の状況を伺う。しばらく待ち、ようやく康介が現れた。思わぬ場所で従兄弟の応援を受け、驚いて奇声を発す康介。脚は動かしたまま僅かな談笑を楽しんだが、併走(併歩)を自ら拒み、従兄弟に見送られた。
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たまに撮影スタッフが現れる
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東京から駆けつけた従兄弟一家と

富士見峠はかなり長く、僕は車で先回りしたが、ここを進む選手には辛いだろうなと安易に想像出来た。富士見峠には康介の奥さんや子供、父親や東京の従兄弟一家だけでなく、たくさんのギャラリ-がまだかまだかと康介の到着を待ち望んでいた。次第に寒くなってきたので、僕も上を羽織る。あまりにも到着しないので、康介の息子と歩いて峠を下り、偵察に行く。そこでもしばらく待つと、ついに康介の姿が見えてきた。自分の子供に対するその第一声からも、今の精神状態(余裕度)は見て取れた。そしてようやく長かった坂道を歩いて上り切り、家族らの待つ元へ。しかし驚いたことに康介はここでも脚を止めなかった。僕だったらここで間違いなく腰を下ろし荷を肩から下ろしそうだが、康介は一通りの声援を受け、脚を止めることなく直ぐに下りへと走り出した。この男すごい精神力だ・・。彼の強さに僕は衝撃を受けた。
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富士見峠手前で長男と  ※第一声は『宿題終わったか!』
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富士見峠で待つ家族、親戚、多くのギャラリ-  ※しかし康介はここすら素通り
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結局このランザックはゴ-ルでのみ使用

富士見峠を越え、今度は長い下りに入る。康介は前日30分しか寝ていないらしく、猛烈な睡魔と闘っていた。毎日だいたい3時間の睡眠を取り、後半はそれよりも長くなるだろう・・。彼は大会前、僕にそう言っていた。しかしレ-スの思わぬ展開に触発されたのか、睡眠時間を削り、ほとんど睡眠無しでここまで進んできたのだ。真暗闇の孤独のロ-ド。街灯もなく、時折猿か何かの野生動物の不気味な奇声が山の奥から聞こえてくる。下りで脚は逝ってしまっているようで、立ち止まれないと言い結構辛そうだった。『ここで眠ってしまったら、お前の優勝はないぞ!』と発破をかけ、僕は先に峠を下り、横沢観光トイレへと向かい彼を待った。そこにはGPSを見て駆けつけた多くのギャラリ-がトップの到着を待ち待機していた。ここでも居合わせた誰かのスマホを見せてもらい、後続の状況を伺う。完全に後続は絶え、康介の独走状態は広がるばかりだった。しばらくして康介到着。ここには塩見小屋の写真をFBに投稿していた女性もおり、再会出来たことを喜んでいた。手早く用事を済ませ、ギャラリ-の何人かの要望に応えツ-ショット写真に収まり、康介は再び孤独の闇ロ-ドへと消えていった。
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暗くなり運転が危ないので、応援カ-のメッセ-ジはここで全て撤去
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オクシズの駅 横沢観光トイレ  ※トップを一目見ようと集まった多くのギャラリ-
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康介到着
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トイレを済ませ
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栄養ドリンクで補給

次第に家が見え始め、ついに孤独な森を完全に抜けた。集落があると大概住人が数人外に出て、路肩でトップの到着を待ってくれている。康介の脚はまだまだ動いており、未だに走り続けていることが信じられない。どんな練習をしたらそんなにも走れるんだ・・、今度彼にそう訊いてみたい。ただ僕が思うに、次第に応援者が増えたことで、おそらく康介は最高に気分が良かったのだろう。先程の峠の下り辺りからか、僕は康介のお父さんと行動を共にするようになっていた。お父さんはカメラの三脚を立て、息子の撮影に忙しそうだ(それに凄く嬉しそう)。そしていよいよラスト20㌔を切り、次第にトップの13番を待つ路肩駐車が目立ち始めてきた。これまでロ-ドの大半をたった一人で走り抜け、ここからゴ-ルまでは多くのギャラリ-に見守れながらのウィニングロ-ド。『どうよ康介、楽しいけ?』。そう訊いてみたら、微かな笑みを返してくれた。
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転々と集落が現れ始め、次第にギャラリ-も増えてきた

どこからか康介の別の従兄弟2人も駆けつけていた。しかしこの男性どこかで見たことがあると思ったが、最近僕の従兄弟が家を建てたが、その時の大工さんだった。訊けば康介の従兄弟だと言う。えっ、ちょっと待てよ・・。確か僕の従兄弟とこの大工さんは親戚関係にあったはず。この大工さんは康介の従兄弟。・・ということはもしかして、僕と康介は親戚だったのか。意外な繋がりに親戚一同驚き、ここからは僕も身内の一人として、親戚の方々と最後まで行動を共にした。奥さんや子供は富士見峠以降見ておらず、既に大浜海岸へと向かっているようだ。ギャラリ-は一気に増え出し、やがて康介の勤務先の方々も現れた。今日仕事を終えてから応援に駆けつけたそうで、ゴ-ル後は飛騨へとんぼ返りするそうだ。

康介の姿を捉えようと撮影スタッフがどこからともなく出現。康介はコンビニに立ち寄り、腹が減ったとおにぎりを1個買っていた。コンビニで買い物をするその一部始終をドアの外から撮影班に捉えられ、その後ろには沢山のギャラリ-が押し寄せている。この頃から完全に康介は勝者の扱いを受け、ここからは初制覇の映像作りに向けての撮影が頻繁に行われるようになった。コイツ満更でもないだろうな・・と内心嫉妬しつつも、康介の脚取りは衰えるどころか逆に増してきた。先程富士見峠の長い上りに入る前だったか、康介はどこで誰に聞いたか(はたまた幻聴か)17番の猛追に怯えていた。実際は全くそんなことはなかったのだが、折角ペ-スも上げてくれたことだし、僕も余計なことは言わず、『17番は直ぐそこだ。ペ-スを落としたら抜かれるぞ!』と言っておいた。
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腹が減ったとコンビニでおにぎり補給  ※ドアの外には撮影中のスタッフや多くの見物者

康介のお父さんは僕に気を遣ってくれ、パンやおにぎり等を差し入れてくれた。その後も康介の快走は衰えることなく、残り10㌔を切ったところのコンビニでの応援を最後に、3台の車で各々ゴ-ルへと向かった。康介のお父さん、従兄弟2人、叔父さん、そして僕。完全に僕も親族一員となっている。先程走る康介に『実はさ、俺とお前は親戚やったんや!』と告げると、『なに、そのカミングアウト!』と直ぐに返してくれた。ゴ-ルとなる大浜海岸には非常に沢山の観衆が詰めかけていた。初めて見るその光景に驚きながらも、ゴ-ル一つ手前の交差点まで行き、誰よりも手前で康介の到着を待つ。しかし中々姿を見せない。おかしいな、あのペ-スなら0時半にはゴ-ルするだろうと思っていたが、一体どうしたと言うんだ。あまりにも遅かったので、まさか別の道を通り既にゴ-ルしたのかと心配になり、ゴ-ルで待つ友人に2度ほど電話を入れた。信号の向こうに明かりが見える度にようやく来たかと安堵したが、その全ては自転車だった。

そしてついに明らかに上下に揺れるランナ-の明かりを察知。周りには康介を囲む他のライトもあり(撮影スタッフ)、さながら24時間テレビのマラソンランナ-のようだった。康介の正面に立ち、抱き合い祝福。『随分遅かったな!』と問いただしたら、静岡駅辺りで道に迷っていたそうだ。確かにあそこは分かりにくい。何だお前試走したんでなかったのかよ・・と内心思いながら、僕は全速力で海岸へと向かう。ヘッドライトをつけザックを背負い階段を駆け抜ける僕。康介と勘違いされるのも無理はない。フラッグの先に回り、ゴ-ルの瞬間を待った。康介は歩いて階段を上がり、沢山の観衆に祝福され、握手をしながらゆっくりと砂浜を歩いてきた。そしてフラッグを見上げ、手を差し伸べ、ついに長い旅に幕を閉じた。到着時刻が告げられ、スタッフに促され太平洋の海へと歩を進める。康介は海へと飛び込み、雄叫びを上げ、右手で軽くガッツポ-ズを決めた。新たなヒ-ロ-誕生の瞬間だった。やはりこの男、実に絵になる。その後はインタビュ-やら撮影会で、カメラのフラッシュは鳴り止まなかった。会社の祝福幕の前で撮影する時も、ちゃっかり会社の宣伝をするあたり、この男ただ者ではない。
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ようやく現れた  ※遅過ぎると思っていたが、静岡駅辺りで迷子になっていたらしい
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この交差点を抜けたら
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ついに大浜海岸
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100人以上の大観衆の中
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渾身のゴ-ル!  ※写真は公式FBより
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新チャンピオン誕生
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なんだお前、ヘソでも痒いのか
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この野郎、どうせ走りながら優勝インタビュ-の練習でもしていたんだろ
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康介一家  ※地元のラン友も堪らず駆けつけ、応援幕を持ってきてくれた
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お父さんが一番嬉しそう
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こっち見てる?
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ちゃっかり勤務先もアピ-ル  ※何故か従兄弟が棒持ちさせられている

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TJAR応援(3)~康介の元へ


・・前回の続き


8/17(金)、朝2時過ぎに自宅を出発。慣れない高速道路を乗り継いで一路静岡へと向かった。先ずは事前にゴ-ル地点となる大浜海岸を確認しておこうと向かうが、僕はカ-ナビもスマホも持っていないので、インタ-から海への方角と何人もの聞き込みを頼りに、苦労の末、何とか辿り着いた。しかし公園に駐車場は無く、夜どうしようかなと考えながら公園を後にする。これからコ-スを逆に辿りながら、最奥の南アルプス登山口を目指して進んでいく。途中、道の駅や駐車場所も念入りに確認。地元で心配している仲間2人にも頻繁に連絡を入れ、GPSトラッキングでは分からない現地の情報を小まめに報告。この90㌔弱という最終ロ-ドは、車で走るだけでも気が遠くなるような距離だった。選手は3つのアルプス(その間にも長いロ-ド)を越えてきたその脚でこの最終ロ-ドを進む訳だから、考えるだけでも鳥肌が立つ。2時間近く走っただろうか、ようやく井川オ-トキャンプ場を右手に過ぎ、やがて白樺荘へ。ここから登山口目掛けて走ろうかとも思ったが(僕自身も来月大会がある為 ※決して併走はしない)、到着が遅れてしまった為、結局そのまま車で進むことに。畑薙湖のどこかで康介と擦れ違うだろうとは思っていたが、直ぐに康介が現れ吠えてくれた。とても順調そうで何よりだ。
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大浜公園入口
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ゴ-ル地点となる大浜海岸
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記念表示板
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歴代優勝者  ※ここに康介が載るというのか
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井川の英雄・望月選手
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白樺荘の先で康介発見  ※畑薙湖まで行くつもりだったが、思ったより進んでいた
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後に知ったが、このカメラマンは康介のお父さんだった
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順調そうだ
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上りは無理せず歩く

この『垣内康介』という男、僕が思っていたよりかなり凄い男だった。地元にはウルトラ仲間が何人かおり、年に何回か集まっては深夜日付が変わるまで酒を飲んでいる(康介とは自宅が同じ方向なので、ヘッドライトを灯し大概一緒に走って帰る)。だけど通常(僕のイメ-ジ上)のラン友のように一緒に練習で走ることはなく、一緒に山に行くこともない。各々自分のペ-スで自分の練習を積んでおり、康介の実力が如何ほどなのかは僕は実際ほとんど知らなかった。ただ毎週通っている山行の内容から、その力はかなり凄いだろうとは想像していた。しかし今回、車で康介を前後しながら応援し、その走りっぷりを目の当たりにして僕は度肝を抜かれた。その走りは僕のジョグ(全く疲れのない状態で)とたいして変わらず、連日雨風の中、アルプスを3つ越えてきたとは到底思えない。ここまで来ればさすがに歩きたくもなるだろうに、この男まるで歩かない。その上、要所では普通は休むだろうに、この男まるで休まない。後続とはただでさえ何時間も差が開いているのに、これでは康介に追いつくことは完全に不可能である。そして余裕の走りで最終関門の井川オ-トキャンプ場に到着。この調子なら優勝はほぼ100%間違いない。僕はメ-ルで地元の仲間にそう報告しておいた。ここで康介のお父さんや、奥さん、子供達(康介の上の子が僕の第5子と同じクラス、同じ班、席が前後ろ)と初対面。完全アウェ-の静岡の地で、迫る王者の猛進に怯えながら、飛騨ナンバ-の応援団が集結した。
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先は長い
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この男、ハ-トが強過ぎる  ※こんな言葉は無用だった
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足取りは軽い
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未だ普通に走れていることが信じられない
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井川オ-トキャンプ場CP到着
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脚は痛いが、まだまだ元気
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太平洋にドボンしよう
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8/17 13時現在
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康介(No.13)独走態勢
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茶臼出発は未だ3人で、既に約6時間差
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ここに出場しているだけでも凄いのに
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食事も早かった


つづく・・

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TJAR応援(2)~康介、ついにトップに立つ


・・前回の続き


康介(No.13)がついにトップに立った。槍山荘で別れて以来、レ-ス展開が常に気になって気になって仕方ない。僕は盆休みなしで事務所に出勤しているが、気になり過ぎて全く仕事が手につかない。中央アルプス宝剣山荘の時点では、1位近内京太選手(No.17)、2位吉藤剛選手(No.3)、そして3位に我らが康介。トップとの差は1時間半程だった。そして南アルプス入山口となる市野瀬には2位で到着。トップ近内選手との差は1時間前後。その後地蔵尾根を順調に登ったようだが、仙丈ヶ岳辺りで康介のGPSトラッキングが突如止まった。無事進んでいることとは思っていたが、トップ近内選手との差は開くばかり。康介のトラッキングだけが止まっていることが少し気がかりだった。そして昨夜19時半事務所を出る前に確認すると、康介のトラッキングは無事動き出していた。トップは変わらず近内選手で、現在安倍荒倉岳の辺りにいた。次いで2位に吉藤選手、3位に康介と続く。独走する近内選手を追いかける展開は、中央ア以降長らく続いている。耐えろ康介!離れるでないぞ!
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2位で市野瀬到着(8/15 05:54)  ※写真はいずれも公式FBより
塩見小屋
塩見小屋(8/16 6:49)  ※元気に小屋を出発
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三伏峠到着(8/16 08:34)  ※足のケアをし直ぐ出発。体調は良好のようだ

そして迎えた8/16(木)、大会も5日目となる。事務所で恐る恐るパソコンを開くと、なんと康介がついにトップに躍り出ていた。今大会初めてのトップ。この大会の出場はそれだけでも凄いことで、完走すればこの上ない最高の勲章となる。それなのに康介の野郎、そんな最高の夢舞台でレ-スをしてやがる。自信はあると言っていたが、結局はこういうことだったのか。この大会に限らず優勝することは実に単純明白ではあり、単に他の参加者の誰よりも努力していればいいだけのことである。結局は『得る成果は全て努力に比例する』と僕は常々思っている。ただ実際そうは頭で分かってはいても、僕のような凡人には決して真似が出来ない。康介のこれまでの努力が、ついに実を結ぶ時が来た。進め、康介!もう少し辛抱すれば後はお前の好きな下りだぞ。槍の時点で既に膝が痛いと言っていたが、何とか持ちこたえてほしい。今夜僕も静岡に向けて出発する。応援ル-ルをよく念頭に入れ、決して康介の邪魔をしないよう、最後のロ-ド90㌔を付き合いたいと思う。何としても康介を優勝させてやりたい。お前は僕にこうも言っていたな。『これが僕のハイライトだ・・』と。10年分の思いを全部ぶつけて、誰よりも先に太平洋に辿り着くんだぞ。
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ついに康介トップに立つ
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行け、康介!

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