宿での朝食を慌ただしく済ませ、7:15、迎えに来たツア-会社の車に乗り、船着場へ向かう。
ピックアップの車には、僕ら以外に客人はいなかった。
船着場には幾つもの窓口があり、会社毎に分かれているようだった。
バックパックやス-ツケ-スを持つツ-リストも目立ち、ここを拠点にどこかの島へと移動する人もいるようだ。
一番奥の部屋はプライベ-ト感抜群
今日の朝食はト-ストとスクランブルエッグ今回僕らが申し込んだのは、昨日メインストリ-トで見つけた『RAY FISH』というツア-会社。
『スノ-ケリング・パッケ-ジ』という商品名で、4ヶ所(Manta Bay、Crystal Bay、Wall Bay、GT Point)で潜れるというもの。
料金には、宿への送迎、ボ-ト往復、ウェルカムドリンク、スノ-ケリング用具の貸し出し、ランチ、タオルが含まれている。
パンフレットに書かれている料金は大人120万ルピア、子供(4-10歳)110万ルピアと高かったが、値切った末、大人80万ルピア、子供70万ルピアまで下がった。
一瞬お得だと思えるが、これは彼らの策略で、最初から値引き分も金額に含んでいたのだろう。
ナナは12歳なので本来なら大人扱いとなるが、ここはとぼけて子供として申し込む。
やられたら、やり返す。
半沢直樹ではないが、何事もくそ面目にしていたら、相手の思うツボだし、とてもアジアなんか旅してられない。
RAY FISHの窓口で残金の120万ルピアを支払い、船のチェックインを済ます。
少しその場で待機し、7:45に乗船し、8時ちょうどに船着場を発った。
高速船は波しぶきを上げ、30分でペニダ島へと到着。
最前列の席に座っていたが、正面から入り込む風が強く、とても前を向いてはいられなかった。
船乗り場には多くのオフィスが並ぶ
サンダルを預け、海を渡る
高速フェリ-ペニダ島上陸後は誘導されるがままどこかへと移動し、そこでウェルカムドリンクのオレンジジュ-スを1人1杯頂いた。
そしてここで、予め昼食のチョイスも終えておく。
所々、RAY FISHのTシャツを着た係員がいて、色々と僕らの世話を焼いてくれた。
今度は近くの別の場所に連れていかれ、このオフィスで次乗る船のチェックインを済ませ、フィン(足ヒレ)のサイズ合わせも行う。
その後少し待ち、他の参加者らも合流し、いよいよスノ-ケリングへ向かうことになった。
ペニダ島に到着
海辺は活気がある
ウェルカムドリンクのオレンジジュ-ス
昼食が選べる
ツア-の目印にリングを付ける浜辺に置かれたカゴにサンダルを預け、裸足で海を渡り、ボ-トへと乗船。
客は20名程まで膨れ上がっていた。
水しぶきを上げ、猛スピ-ドで飛ばすボ-ト。
最初こそ周りの景色を楽しむ余裕すらあったが、次第に水しぶきが容赦なく乗客に浴びせられ、直ぐにTシャツやバックはずぶ濡れになった。
とても前を向いていられないくらい、水しぶきは尋常でない程強い。
ボ-トで潜水ポイントへ
いざ船出
期待が高まる
皆、準備万端
瞑想にふける一つ目のダイブポイントに到着。
マウスピースの咥え方がよく分からず、水中での息の吸い方の要領も全く分からない状態での初ダイブとなった。
マウスピースを咥え、恐る恐る未知の海へと身を落とす。
僕は高い所が何よりも怖いが、足のつかない海にもかなりの恐怖心を抱いている。
海面は大きく揺れ、ライフジャケットを着て、フィンやスノーケルを着けていても、恐怖心が大半を占めていた。
泳ごうにも波に体を奪われ、思うように前に進めない状態に焦りがつのる。
海に慣れている男性らはライフジャケットは着用せず、フィンも付けず、マスクとスノ-ケルだけで自由に浮遊を楽しんでいた。
おそらく最初のポイントがマンタ(
オニイトマキエイ)の棲むManta Bayだったようだが、水深は10mはありそうだったし、マンタどころか他の魚すら見かけなかった。
この時の僕は、スノ-ケリングをしているのか、溺れているのか微妙な状態だったと思う。
結構難しいな・・、頭に描いていた夢の世界とは全く異なるものだった。
再びボ-トで移動し、2つ目のポイントへ。
この頃、既に乗客の半分が船酔いでダウンしていたが、その大半は女性だった。
ナナも激しい船酔いに苦しみ、到着したのに船から降りれないでいる。
そんなナナを余所に、元気な男性陣に混じって、僕もボ-トから海へとダイブ。
するとそこには、見たかった海の世界が目の前に広がっていた。
ナナは船酔いでダウン3年前、スリランカで初めて海の世界を見て感動したが、その時は所詮ビ-チでのことだった。
しかしここは本物の海、そこで行き交う珊瑚礁の魚たち。
ただ自分自身がどこに流されていくのか分からないので、ただ夢中で鑑賞に浸るという訳にはいかなかった。
何度もボ-ト上のナナに声を掛け、『早く吐いて、こっちへ来い!』と大声で叫ぶ。
ナナは海に向かって何度か嘔吐し、少しは元気になったところで、ようやく海へとダイブ。
限られた滞在時間、ここで海に入らなかったら、何の為に来たのか分からない。
二人離れぬよう意識しながら、海の世界を存分に堪能した。
確かにプカプカ浮くが
波が高い為、怖くて船から離れられない僕も少しずつスノ-ケルの使い方に慣れてきたので、一度フィンを外して泳いでみた。
しかし初心者には、やはりまだ厳しかった。
あまりにも船酔いでダウンする参加者が多いからか、まだ残り2ポイントあるが、一度岸に寄り、そこで半分程が下船。
せっかくスノ-ケリングツア-に参加したのに、スノ-ケリングすることもなく、ただ辛い船酔い体験をしただけの哀れな参加者達である。
再びボ-トは激しく波をかき分け、3つ目のポイントに到着。
各ポイントでは20分程の滞在時間が与えられているが、長過ぎず、短過ぎずちょうど良い。
次第に深さへの恐怖心は薄れ、海面での過ごし方にも少しは慣れてきた。
しかし未だに、ライフジャケットとフィンは外せない。
船酔い者は離脱したので、ポイントでの潜水時、船上には関係者以外誰も留まっていない。
続けて4つ目のポイントでもスノ-ケリングを楽しみ、岸へと戻った。
初めてのスノ-ケリングは、当初抱いていたイメ-ジとは随分と違った。
穏やかな海の上、珊瑚礁の周りをカラフルな魚たちが無数に泳ぐ。
海底はさほど深くなく、とても楽しいスノ-ケリング・・。
パンフレットの写真を見るとそんな印象を受けたが、実際はボ-トでの移動を含め、かなりハ-ドなマリ-ンスポ-ツだということを痛感させられた。
シャワ-や
バスタオルは全てツア-代金に込みRAY FISHの係員に先導され、少し離れたレストランまで3人で歩く。
今程まで一緒にスノ-ケリングに参加していた20名程は、結局は色々なツア-会社からの寄せ集めのようで、RAY FISHからの参加者としては僕ら二人だけのようだ。
Wifi完備のレストランで席に着いていると、しばらくして料理が運ばれてきた。
ナナはパスタ、僕はグリ-ンカレ-。
さすがは観光客向けのレストランだけはあり、洗練された味に大満足だった。
セレクト昼食もツア-代金に込み
ナナはパスタ
僕はグリ-ンカレ- ※チキンカレ-を頼んだはずなのに
海へと続く小路
壁画にはマンタとウミガメや
スノ-ケリングの様子が
静かな海だ時間に遅れないようオフィスへと戻り、窓口にて帰りの船のチェックインを済ます。
そして、13:30に出港。
この島でしばらく過ごすことも可能だったようだが、次の便は17時となり、さすがにそこまではすることがない。
帰りは二人とも疲れて爆睡していたが、40分かけ、サヌ-ルへと戻ってきた。
帰路に発つ
船内 ※ミネラルウォ-タ-付き船を降りるとRAY FISHのTシャツを着た係員が先導してくれ、専用車に乗り、14時半前には宿へと戻ってこれた。
日中はそのままプ-ルでのんびりと過ごし、ユ-チュ-ブの動画で平泳ぎの正しいフォ-ムを確認しながら、何度も真似て泳いで練習した。
さすがナナは飲み込みが早かったが、僕は今一、正しい足の使い方が出来ていない。
朝の時点では明日の宿泊は確約がもらえなかったが、結局サイトでの予約が入らなかったらしく、僕らの希望通り明日も泊まれることになった。
ナイトマ-ケットは相変わらず高いが
近くで安食堂を見つけた
美味しいナシチャンプルに大満足 ※ライスもお代わりしたサヌ-ル・Pondok Narita泊-Rp.225000スノ-ケリングツア-の残金(Rp.1200000) 宿代(Rp.225000×4泊分) 夕食(ナシチャンプルRp.15000×2) ポストカ-ド(Rp.4000×6) 計Rp.2154000