清見小鳥峠周回
1ヶ月後に迫った、第27回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン。その大会前の走り込みの仕上げとして、50㌔走(実際は47.3㌔)に出かけた。昨年は同時期に飛騨市旧4町村の峠越えを行ったが、今年は雪が多く袖峠が簡単に越えられそうにないので断念。他にいいコ-スはないかと地図(ル-トラボ)を模索していて、距離的にも丁度いい周回コ-スが見つかった。随所に休憩ポイントがあり、トイレや飲み水の心配もない(トイレの手洗い水だが)。小鳥峠は別段気にかけていないが、県道として日本一の長さを誇る猪臥山トンネルの通過に多少ビビッていた。そしてコ-ス終盤、坂を下り切った先にドラッグストアがあるのも都合いい。そこで自分へのご褒美にアイスを食べる事だけが唯一の楽しみだ。
アピタを出発し、まずは『JR上枝駅』へ。走り始めてまだ間もないが、無人駅でさっとトイレを済ませ、バナナを食べた。トイレの手洗い場で空の500mlペットボトルに水を入れ、ラン再開。赤保木地区を通り、川上川に架かる橋を渡る。ここから見上げる北アルプスは綺麗だった。この辺りは飛騨高山ウルトラマラソンのコ-スにもなっていて、レ-ス終盤に走ることになる。高山西高校前を通り、新宮町にて国道158号に合流。川上川沿いにしばらく走り、やがて清見支所。ここにもトイレがあり使用出来る。その直ぐ先で、せせらぎ街道との分岐。しかしここはそのまま白川郷方面へと向かう。やがて高速道路が見えてきた頃、『道の駅ななもり清見』へと到着。ここが、先ず最初に目指していた休憩ポイント。ランバックを下ろし、ベンチでしばし休憩。飛騨牛の串焼きやソフトクリ-ムなど誘惑も多いがここはじっと我慢し、持参したおにぎりや魚肉ソ-セ-ジで糖分を蓄える。

JR上枝駅(無人)

笠ヶ岳(左)と穂高連峰(右)

清見支所

道の駅 ななもり清見

飛騨高山100kmは今年3本目として参加予定
休憩を終え、トイレの手洗い水でペットボトルを満タンにする。これから迎える2つの難関が、この周回コ-スの正念場。道の駅を過ぎると次第に民家は途切れ、やがて登坂車線が現れた。登坂車線の終わりが峠だろうなと、大概の想像はつく。長い坂道を必死に走る。車の往来はほとんどない。峠の標高は事前に把握していたので、腕時計の示す標高を見ながら、進み具合を確認する。やがて峠の標高1000mに達したが、目の前の坂はまだ先へと続いていた。そして腕時計が標高1055mを示した時、『小鳥峠』に到着。道の駅からの標高差は、実測で375m。先程登坂車線の入口付近で気温3℃(路温-1℃)だったから、峠に来て気温は若干上がっている。予想外に長く感じた峠を無事走り終えたことで内心休みたいところだが、予定通り一気に次の休憩ポイントまで下るとする。路肩の雪は増え、白線の内側を走る場面も増えてきた。車はほとんど通らず、かなり辺鄙な所だなと心配になってきた。ウォ-クマンでお気に入りの歌を聴きながら、気を紛らわす。ここ数年、ウォ-クマンでは渡辺美里ばかり聴いている。それも20年以上も前の古い歌ばかり。もちろん今時のシンガ-も好きだが、彼女の詩には闘志が湧き、メロディ-からもテンションが上がってくる。何十年経っても一切古さを感じさせない彼女の歌は本当に素晴らしい。

小鳥峠(標高1000m) ※道の駅ななもり清見からの標高差375m

夏場は水が得られそう
そして、ようやく『彦谷口』。バス停の東屋でしばし休憩とする。妻に電話をかけ一応現状を報告。最近ドコモに戻したので、電波の調子はさすがに抜群だった。つい先日までソフトバンクを使っていたが、山ではほぼ繋がらないし全く使えなかった。今日担いでいる補給食は、おにぎり4個にバナナ5本、それに魚肉ソ-セ-ジ4本に柿ピ-1袋。ここでも充分に補給し、いよいよ最難関の区間へと向かう。国道158号と別れ飛騨卯の花街道に入ると、4㌔の長い上りと5㌔の長いトンネルが待っている。何の変哲もない雪の景色ばかりでは直ぐに飽きてくるが、寂れた別荘群が少なからず気を紛らわしてくれた。取りあえず30分走ればどうにかなるだろうと、黙々と時間を稼ぐ。一度橋の上で立ち止まってしまったが、トンネル入口はその直ぐ先だった。トンネル内で力尽きないようにトンネル手前でも念の為補給し、ついでに小も済ませておく。

彦谷口

飛騨卯の花街道
そして今回のコ-スの主役、『猪臥山トンネル』の登場だ。県道としては日本最長らしく、総延長は4475m。トンネル入口(清見側)が峠のようで、古川方面に向けては下り勾配となる。その点は好都合だが、何せその長さ故にトイレの心配が大きかった。トンネル内は予想に反し、明るかった。手に持ったペンライトで自分の足元を照らす必要はなく、代わりに後ろに向けて自分の存在を知らせるのに用いた。普段見られない緊急用の電話BOXにも興味津々だ。頻繁に現れる距離表示の存在は大変有り難い。車の往来は少なく、たまに車がトンネルに入ってくると爆音が響きよく分かる。大概は車道を走り、車が来た時だけ一段高い歩道を走った。中間付近を過ぎ少し追い込み気味に走っていると、やがて出口の明かりが見えてきた。意を決して突入した猪臥山トンネルだったが、実際走ってみて意外と楽しかった。トンネルを終え、そこから3㌔の下りで、次の休憩ポイントである『道の駅飛騨古川いぶし』に到着。この辺り古川屈指の豪雪地帯であり、『いぶし銀命水』は雪で閉鎖されていた。

猪臥山トンネル ※総延長4475m、県道として日本一長い

距離表示が不安を払拭 ※交通量は少なく、ライト無しでもランは可能

ようやく出口だ

道の駅 飛騨古川いぶし ※いぶし銀命水は雪で閉鎖中
道の駅で補給をし、トイレで水の補充も済ませる。この先一度下り、その後少し上り返す。この峠はたいしたことがなく、ここから5㌔以上古川市街まで下りが続く。車の往来はごく稀で、時折望める北アルプスの白い頂が目を楽しませてくれた。そして終に国道41号に出る。ここで楽しみにしていた、アイスブレイク。普段ランニングの時、僕は滅多にお金は使わない。50㌔走でも水や食べ物は全て担いでいるのが大概だ。しかしここは佐渡に向け、是非ともお金を使うというスタイルを体験してみたかった。国道41号とは直ぐに別れ、ここからは宮川沿いの裏道に入る。『砂場の清水』で喉を潤し、ゴ-ルへと戻ってきた。今回時間がかかり過ぎてしまったが、最後まで一応脚は動いてくれた。しかしこれをもう一周して来い!と言われても、それは到底無理な話だ。だけど本番では不思議と100㌔くらい楽に走れてしまうのだから、周りの環境というものは凄いものだ。しかし今年目指すは、佐渡一周208㌔。申し込んだはいいが、自信なんてあるはずがない。先ずは来月の富士五湖100㌔、ここを何とか11時間半くらいで軽く走っておきたい。

チビ峠

乗鞍岳と古川の町並み ※映画『君の名は。』のモデルになった

国道41号稲葉交差点

Vdrugでアイス休憩

名水 砂場の清水
2017年3月25日 晴れ
アピタ飛騨高山店 8:51
JR上枝駅(5.3km) 9:28
道の駅ななもり清見(15.8km) 10:50、11:22
小鳥峠(22.3km) 12:17
彦谷口(25.2km) 12:36、12:55
猪臥山トンネル入口(28.8km) 13:25、13:34
猪臥山トンネル出口(33.3km) 14:05
道の駅飛騨古川いぶし(36.1km) 14:21、14:41
国道41号稲葉(41.7km) 15:19、15:36
砂場の清水(45.0km) 16:00
アピタ飛騨高山店(47.3km) 16:14
アピタを出発し、まずは『JR上枝駅』へ。走り始めてまだ間もないが、無人駅でさっとトイレを済ませ、バナナを食べた。トイレの手洗い場で空の500mlペットボトルに水を入れ、ラン再開。赤保木地区を通り、川上川に架かる橋を渡る。ここから見上げる北アルプスは綺麗だった。この辺りは飛騨高山ウルトラマラソンのコ-スにもなっていて、レ-ス終盤に走ることになる。高山西高校前を通り、新宮町にて国道158号に合流。川上川沿いにしばらく走り、やがて清見支所。ここにもトイレがあり使用出来る。その直ぐ先で、せせらぎ街道との分岐。しかしここはそのまま白川郷方面へと向かう。やがて高速道路が見えてきた頃、『道の駅ななもり清見』へと到着。ここが、先ず最初に目指していた休憩ポイント。ランバックを下ろし、ベンチでしばし休憩。飛騨牛の串焼きやソフトクリ-ムなど誘惑も多いがここはじっと我慢し、持参したおにぎりや魚肉ソ-セ-ジで糖分を蓄える。

JR上枝駅(無人)

笠ヶ岳(左)と穂高連峰(右)

清見支所

道の駅 ななもり清見

飛騨高山100kmは今年3本目として参加予定
休憩を終え、トイレの手洗い水でペットボトルを満タンにする。これから迎える2つの難関が、この周回コ-スの正念場。道の駅を過ぎると次第に民家は途切れ、やがて登坂車線が現れた。登坂車線の終わりが峠だろうなと、大概の想像はつく。長い坂道を必死に走る。車の往来はほとんどない。峠の標高は事前に把握していたので、腕時計の示す標高を見ながら、進み具合を確認する。やがて峠の標高1000mに達したが、目の前の坂はまだ先へと続いていた。そして腕時計が標高1055mを示した時、『小鳥峠』に到着。道の駅からの標高差は、実測で375m。先程登坂車線の入口付近で気温3℃(路温-1℃)だったから、峠に来て気温は若干上がっている。予想外に長く感じた峠を無事走り終えたことで内心休みたいところだが、予定通り一気に次の休憩ポイントまで下るとする。路肩の雪は増え、白線の内側を走る場面も増えてきた。車はほとんど通らず、かなり辺鄙な所だなと心配になってきた。ウォ-クマンでお気に入りの歌を聴きながら、気を紛らわす。ここ数年、ウォ-クマンでは渡辺美里ばかり聴いている。それも20年以上も前の古い歌ばかり。もちろん今時のシンガ-も好きだが、彼女の詩には闘志が湧き、メロディ-からもテンションが上がってくる。何十年経っても一切古さを感じさせない彼女の歌は本当に素晴らしい。

小鳥峠(標高1000m) ※道の駅ななもり清見からの標高差375m

夏場は水が得られそう
そして、ようやく『彦谷口』。バス停の東屋でしばし休憩とする。妻に電話をかけ一応現状を報告。最近ドコモに戻したので、電波の調子はさすがに抜群だった。つい先日までソフトバンクを使っていたが、山ではほぼ繋がらないし全く使えなかった。今日担いでいる補給食は、おにぎり4個にバナナ5本、それに魚肉ソ-セ-ジ4本に柿ピ-1袋。ここでも充分に補給し、いよいよ最難関の区間へと向かう。国道158号と別れ飛騨卯の花街道に入ると、4㌔の長い上りと5㌔の長いトンネルが待っている。何の変哲もない雪の景色ばかりでは直ぐに飽きてくるが、寂れた別荘群が少なからず気を紛らわしてくれた。取りあえず30分走ればどうにかなるだろうと、黙々と時間を稼ぐ。一度橋の上で立ち止まってしまったが、トンネル入口はその直ぐ先だった。トンネル内で力尽きないようにトンネル手前でも念の為補給し、ついでに小も済ませておく。

彦谷口

飛騨卯の花街道
そして今回のコ-スの主役、『猪臥山トンネル』の登場だ。県道としては日本最長らしく、総延長は4475m。トンネル入口(清見側)が峠のようで、古川方面に向けては下り勾配となる。その点は好都合だが、何せその長さ故にトイレの心配が大きかった。トンネル内は予想に反し、明るかった。手に持ったペンライトで自分の足元を照らす必要はなく、代わりに後ろに向けて自分の存在を知らせるのに用いた。普段見られない緊急用の電話BOXにも興味津々だ。頻繁に現れる距離表示の存在は大変有り難い。車の往来は少なく、たまに車がトンネルに入ってくると爆音が響きよく分かる。大概は車道を走り、車が来た時だけ一段高い歩道を走った。中間付近を過ぎ少し追い込み気味に走っていると、やがて出口の明かりが見えてきた。意を決して突入した猪臥山トンネルだったが、実際走ってみて意外と楽しかった。トンネルを終え、そこから3㌔の下りで、次の休憩ポイントである『道の駅飛騨古川いぶし』に到着。この辺り古川屈指の豪雪地帯であり、『いぶし銀命水』は雪で閉鎖されていた。

猪臥山トンネル ※総延長4475m、県道として日本一長い

距離表示が不安を払拭 ※交通量は少なく、ライト無しでもランは可能

ようやく出口だ

道の駅 飛騨古川いぶし ※いぶし銀命水は雪で閉鎖中
道の駅で補給をし、トイレで水の補充も済ませる。この先一度下り、その後少し上り返す。この峠はたいしたことがなく、ここから5㌔以上古川市街まで下りが続く。車の往来はごく稀で、時折望める北アルプスの白い頂が目を楽しませてくれた。そして終に国道41号に出る。ここで楽しみにしていた、アイスブレイク。普段ランニングの時、僕は滅多にお金は使わない。50㌔走でも水や食べ物は全て担いでいるのが大概だ。しかしここは佐渡に向け、是非ともお金を使うというスタイルを体験してみたかった。国道41号とは直ぐに別れ、ここからは宮川沿いの裏道に入る。『砂場の清水』で喉を潤し、ゴ-ルへと戻ってきた。今回時間がかかり過ぎてしまったが、最後まで一応脚は動いてくれた。しかしこれをもう一周して来い!と言われても、それは到底無理な話だ。だけど本番では不思議と100㌔くらい楽に走れてしまうのだから、周りの環境というものは凄いものだ。しかし今年目指すは、佐渡一周208㌔。申し込んだはいいが、自信なんてあるはずがない。先ずは来月の富士五湖100㌔、ここを何とか11時間半くらいで軽く走っておきたい。

チビ峠

乗鞍岳と古川の町並み ※映画『君の名は。』のモデルになった

国道41号稲葉交差点

Vdrugでアイス休憩

名水 砂場の清水
2017年3月25日 晴れ
アピタ飛騨高山店 8:51
JR上枝駅(5.3km) 9:28
道の駅ななもり清見(15.8km) 10:50、11:22
小鳥峠(22.3km) 12:17
彦谷口(25.2km) 12:36、12:55
猪臥山トンネル入口(28.8km) 13:25、13:34
猪臥山トンネル出口(33.3km) 14:05
道の駅飛騨古川いぶし(36.1km) 14:21、14:41
国道41号稲葉(41.7km) 15:19、15:36
砂場の清水(45.0km) 16:00
アピタ飛騨高山店(47.3km) 16:14
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