空港を出るにはまだ早過ぎるので、しばらくベンチでナナに昨日の日記を書かせることにした。
日記は溜めると後々大変なことになるので、遅くても次の日までには書かせるようにしている。
しかし警備員に注意され、渋々その場を追いやられることになった。
どこで休もうが乗客の勝手な気もするが、さっさと入国すれ、と言いたかったのだろう。
昨日の日記を書く
朝7時到着したタ-ミナル1の1階ATMにて、中国元を引き出そうと、慣れない操作に挑戦する。
空港での両替手数料が異常に高いことは知っていたので、それを避ける為の策である。
最近ではATMでのキャッシングがバックパッカ-の主流となっているが、未だ全て現金で持ち歩いている僕としては、この機械の操作には滅法弱い。
しかし、と言うか予想通り、これが思うようにいかなかった。
何度やっても現金を引き出せず、結局は諦め、仕方なく銀行で1万円を両替することに。
この大損はかなり痛く、次回以降二度とこんな事態に陥らぬよう、あえて残金が出るよう多めに替えておいた。
両替手数料、一回につき50元 ※世界最悪さていよいよ、これから上海ディズニ-ランド(SDL)へと向かう。
先ずはリニヤ方面へと進み、リニヤ、メトロ辺りでコインロッカ-を探す。
しかしほとんどの中国人には英語が通じず、行ったり来たりを繰り返す。
結局空港タ-ミナルまで戻り、3階出発フロアのBaggage Depositという場所で荷物を預けることが出来た。
おそらく”コインロッカ-”という言葉自体が、そもそも万国共通ではなかったのだ。
ようやく見つけた荷物預け所無駄な時間を荷物を預けるだけのことに費やし、ようやくメトロに乗れたのが9時頃。
時間は惜しいが高額なリニヤは避け、メトロを乗り継いでいくことにする。
先ずは2号線を2本、その後16号線を1本、更に11号線を1本乗り継いで、75分かけて終点の迪士尼駅(DISNEY RESORT STATION)に到着。
こうなるなら、夜明け前からさっさと移動しておくべきだった。
ただ、中国東方航空を使っている限り今度もSDLに来ることはあるだろうから、その時の参考となれば幸いだろう。
空港から地下鉄2号線に乗り、その後16号線、11号線と乗り継ぐ
地下鉄11号線終点、迪士尼駅上海のディズニ-ランドは入園料が高いだけでなく、園内の飲食料金も高く、中国人からの評判は宜しくない。
しかしその為か、未開封のものに限り飲食物が持ち込めるというのが、貧乏人には嬉しい。
この迪士尼駅の構内にはファミリ-マ-ト(全家)があり、入園前にここで食料等を調達することが可能だ。
早速僕らもこの店で、夜までの食料や飲料の一切を買い込んでおいた。
値段はとても安く、どれも美味しそう。
中国に来る度に毎回思うが、コンビニの利用価値はかなり高く、日本のようにお高い感がない。
焼きそば弁当のみ温めてもらい、入園前に外のベンチで食べておく。
ファミリ-マ-ト(全家) ※安いし何でも揃う、利用価値大
今日一日分の食料 ※園内の食事は高過ぎるが、未開封につき持ち込み可能
荷物を減らす為、朝食は入園前に済ませておく
麻婆豆腐、厚揚げ付き焼きそば(各7.8元)、お茶(3.5元)入園料金はただでさえ高いのに、休日になるとぐんと跳ね上がることも、更に評判を悪くする。
荷物検査はそれ程は厳しくなく、特に飲み物の開封状態をさっと見られるだけで済んだ。
久しぶりに来た、夢の国ディズニ-ランド。
子供が3人くらいの時までは毎年のように東京ディズニ-ランドに行っていたが、4人目以降、子供が7人となった今では随分と遠い存在になってしまった。
朝食を終え入園する頃には、既に11時を回っていた。
チケット売り場は空いている
休日大人子供で計874元(約1.3万円) ※休日料金が何故こんなにも高いのか
メインゲ-トしかし何のことはない、不評とは噂ばかりで、園内に入るとどのアトラクションにも長い列が出来ていて、結構な賑わいだった。
そのほとんどが中国人で、皆幸せそうな表情を浮かべている。
だが残念なことに、園内のスタッフにはエンタ-ティナ-性が一切なく、ただの遊園地に来ているような感覚しか抱けなかった。
アトラクションの説明は中国語のみだし、スタッフの大半は簡単な英語すら理解してくれない。
行列に並んでいると、顔の黒いナナは周囲からジロジロと見られ、中国人の好奇の的となった。
その辺りが中国人のすごいところで、相手の気持ちは考えず、指をさしてまで凝視してくる。


ナナ初めての遊園地が、ここ上海ディズニ-ランドとなった
昼食は巻き寿司(各6.5元)、オレンジシュ-ス(3.8元)、お茶 ※持ち込み分最高75分待ちに並んだが、自分らが今何のアトラクションに並んでいるのかさえ、よく分かっていない。
時間を無駄に使ったと反省し、以降長蛇の列は避けるようにした。
とは言え、どこにも決まって列が出来ていて、こちらの思惑通りには進まない。
遅めの昼食にと持参した巻き寿司を食べ、後半戦は駆け足で移動することに決めた。
意外と乗れていないことに焦り始め、トゥモロ-ランド目指し走る。



休憩なしで貪欲に回っていたが、混雑は日本と変わらず ※評判の悪さから、ガラガラを期待したのに
夜のシンデレラ城
白雪姫これだけは押さえておきたかったのが、トゥモロ-ランドの絶叫系。
一々荷物を預けなければならず面倒だったが、これが非常に良かった。
日本と同じアトラクションを想像していたが、ここではバイクに跨り、前傾姿勢になって暗闇を駆け抜けるという乗り物だった。
そのスリルもさることながら、これまでの行列が嘘のように、ここだけは何故か空いている。
ここぞ、とばかりに計4回乗った。
待ち時間は一切無く、出口を出て、再度入口で荷物を預け、長い通路間は全てダッシュした。
何もそれは僕らばかりではなく、ここにいる客の多くがダッシュで移動し、複数回乗っていた。
しかし4回も乗るとさすがに飽きてきて、最初の1、2回は頭を下げたり、大声で叫んでいたナナも、4回目ともなれば顔を上げ、景色を楽しんでいる余裕ぶり。
5回を目指していたが、安全にもう楽しくない。

TRON Lightcycle Power Run(バイク型ジェットコ-スタ-)メリ-ゴ-ランド、手漕ぎボ-ト、鉄砲など遊具、パイレ-ツオブカリビア、綱渡り(30分待ち)、ディズニ-クル-ズ、コ-ヒ-カップ、ビックサンダ-マウンテン(55分待ち)、バズライトイヤ-、ショ-、世界旅行(75分待ち)、バイク型ジェットコ-スタ-・・。
20時閉園と聞いていたので、その前にピ-タ-パン(20分待ち)とシンデレラ城は根性で見ておいた。
そして閉園かと思っていた時刻を過ぎ、シンデレラ城での感動の一時。
最初こそたいしたことのない所だと軽視していたが、終わってみれば中国らしさも加わり、さすがはディズニ-ランドだったと大満足で園を後にした。
この夜見たあのシンデレラ城の光景は、僕は生涯忘れることはないだろう。
それはじっと見入っていたナナにとっても、きっとそうなるに違いない。
感動のフィナ-レ
結構楽しめた
地下鉄11号線 迪士尼駅
無事寝床をキ-プ ※空港内全てのベンチが埋まっていたが、ようやく空いた
僕も疲れた ※頭の上には知らない人の足空港泊※両替手数料(50元) 荷物預け(25元) メトロ(7元×2) ファミマ(焼きそば7.8元×2、巻き寿司6.5元×2、サンドイッチ5.8元、6.3元、おにぎり5.3元、5.8元、ペプシ3.8元、オレンジジュ-ス3.8元、お茶3.5元×2種、袋0.3元) ディズニ-ランド(休日大人499元、子供375元) メトロ(7元×2) 計1042.7元